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fc161 マラティア・シナン・ヘイベ |
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ご存知シナンのヘイベ。 依然として十分な在庫はあるのですが、他のものに勝るとも劣らない魅力を秘め、どうしても手に入れたかったので、これ1枚のためにマラティアに飛びました。 まず、1番の魅力は色使いの美しさ。 シナンのヘイベは、同じデザインに見えても一枚ずつ微妙に異なりますし、色の濃淡や組み合わせによっても印象は随分変わってきます。 その点、これは他の古い物よりは少し若いものの、不思議と何処か見る者を惹きつける色合いをしています。 その事がより分かるのが、背面の縞模様。 たかが縞々、されど縞々、これが美しいキリムにハズレはありません。 そして、現地マラティアで見つかったというのも評価の高い所。 外国から入ってくるものは過去に業者の手を経ている事から、大なり小なり何かしら問題がありますが、その点、これは問題が皆無。 このヘイベが100年もマラティアの田舎に眠っていたなんて、今時、信じられるでしょうか? でもそういう事が一年に一度位あるので、今やマラティアの訪問は欠かせないのです。 勿論、これもある時期は実用品として使われ、その用途がなくなってからずっと仕舞っておいたという事になります。 その為、擦れてない部分には産毛が残る位の状態の良さを誇ります。 様々なシナンのヘイベがあると思いますが、袋を閉じる横のオリジナルのかがり糸が完璧に残っているのも、アンティークではたぶん初めて。 これには外周を保護する役目もある事から、外周に沿ってピッチリ縫い付けられており、ストレッチで整形する事が難しいので、洗って、乾かしただけ。 古いヘイベは、普通、かがり糸が切れ、全体的にくたびれれる事で年季が入っているように見え、それが古さを感じる1つの要因にもなっています。 これほど状態が良くて総天然色のシナンは、皆さんは疑心暗鬼になるかもしれませんが、その年代を分かる者にとっては、とっても貴重で有り難いもの。 また、これには袋を閉じる為のものでしょうか、綺麗な紐が口の部分に残っています。 そして、ひとしきり撮影を終え、試しに袋の中外を裏返して見ると、長期間保存されていた事を裏付けるように表面と変わらず美しい色合いをしているので、是非にと思い撮りました。 最後の3枚の画像が裏面です。 なお、このヘイベのデザインは掲載済みのものと少し異なり、真ん中のドラゴン模様を大きく描くタイプであると共に、下図どおりに精巧に仕上げるのではなく、クルディシュな面影/雰囲気が感じられる伸び伸びとしたタイプです。 細部では模様の変調や色の変化が見られます。 また、地元でダイレクトに手に入れている分、価格も控えめになっています。 |
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