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ca205 ヤージュベディル・カーペット |
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ビガディチ郡の山間にあるヤージュベディル村に住む、「ヤイジュ・ユリュック(Yayci Yoruks)」と呼ばれる遊牧民の末裔が織ったオールド絨毯です。 中央アジアから西アナトリア地方に移住した人達の織るベルガマ絨毯の1つとして、総ウールの密度の高いパイル、そして、柔らかい毛並みが人気の絨毯です。 元々は遊牧民であり、オスマン帝国への納税が免除されていたものが、ブルサ地方を治める総督から納税を命じられ、係争ののち、納税方法の一つとして弓を納める事になり、トルコ語で弓を意味するYayからその名で呼ばれる様になりました。 では、個々のデザインを見てみましょう。 まず、特徴あるボーダーの模様は、草花の形を模した収納袋とされ、ヘイベに例えられます。 そして、このヘイベが用いられるのは5つほどある代表的な村のうち、Eşmedere/エシュメデレ村のもの。 その内側にある小さな四角形の連なりはお菓子のロクム、純粋で無邪気な幼少時代の象徴。 フィールド内の境界線に引かれたギザギザ模様は、避ける事のできない加齢と死を象徴するとされます。 フィールドの上下に置かれる大きなソロモンの星は、織り手が抱く不安を表すと言われますが、ここではデザイン上の決まり事として用いられたと思われます。 ミフラブの内外に描かれる生命の木は、死後の安寧と共に邪気払いも兼ねたもの。 特徴的な色むらの部分は、おそらく、古い絨毯に見られるスタイルを意図的に真似たもの。 ミフラブに付けられた階段は「人生の階段」と呼ばれ、その先には結ばれたた男女が羊の角として描かれると共に邪気払いも兼ね、内側の階段は、何らかの理由で別れたとしても死後の世界で再び巡り合う事ができるという考え方によるものです。 一般的に、ヤージュベディルは4色に限定され、伝統的に天然色が使われます。 |
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