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ci179 アイドゥン |
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アナトリアで広く織られる遊牧民ジジム。 この大きな羊の角は、西はアイドゥンから東はハッキャリまでの広範囲な地域で見られます。 産地を見定めるには、特徴的な長く伸びた角(つの)、そして踊るような絵姿がヒントになります。 ワイルドで質実剛健な様は正に遊牧民そのもの。 そこで思いつくのが、アイドゥン。 ボーダーの流水模様等、西アナトリアの面影が見て取れます。 当然、このサイズですからお祈りに使ったもの。 上端のジジムに擦れがありので、間違いないでしょう。 そのせいか、単純な構造の様に見えますが、隙間は全て模様で埋め尽くされ、結構な手間と労力が掛かっています。 色彩は、全て天然色。 この時代、現金収入に乏しい彼らは、いくら安くても化学染料を買うという考えそのものが頭にはないからです。 もし利用方法を知っていたなら、面倒な藍染等は一番に無くなります。 見た目、綺麗な四角い形でないのは水平機を使っているせい。 遊牧又は半遊牧民の家庭では、キリムを織る仕事場は大抵が屋外です。 水平機ならば、簡単に織機を組み上げる事が出来、天気が悪い時は、収納する事もできます。 織り込むデザインは既に頭の中にあり、必要なサイズに仕立てる為、模様は繰り返しパターンとなり、必要な長さに仕上がればそこで終わり。 大雑把な作風に見えるかもしれませんが、それが遊牧民キリムの味です。 このジジムの何処を見ても、遊牧生活の辛さではなく、自然の中で生きる愉しみ、本来の古いキリムが持つ醍醐味が表現されていると感じます。 これは柔らかいキリムですから、ストレッチで形を整えるのは割と簡単です。 しかし、外見を整える事で羊の角がもっとうねるような格好になり、このジジムの味わいも損なわれかねません。 遊牧民が織り上げた姿そのままで提供できる場合、特に古いものについては余計な詮索をしないのが一番なのです。 |
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