キリムの店*キリムアートアトリエ |
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産地 | シワス |
年代 | 1915〜20年頃 |
大きさ | 304*153cm |
価格 | お問い合わせ下さい |
ちょっと珍しい三色のコンビネーションが美しい3カナットジジムです。 当初からこのとても細い糸で織られた仕事の細かいジジムはアンティークにも匹敵するものと思いながら、この鮮やかな色合いが古い天然色である確信がなかったため、暑い夏場の天気の良い週末を利用して、二年がかりでゆっくり太陽の光に当てて様子を見ました。 すると、化学染料なら色が退色すると思っていましたが、結果は、はっきりした色のままほとんど変わりませんでした。 緑色には、緑だけの部分と黄色混じりの古い緑が使われている事から、遠慮気味に見積もっても90年前後はあると推察します。 この黄色は、サフランから染めたという人もありますが、私の知るサフランイエローはもう少しオレンジに近い色に染め上がりるため、別の草花によって染められた、一向に退色しないとても色素の定着の良い天然染料です。 赤はシワスにはあまり多く見られないワインレッド、おそらくコチニールも含まれている色、緑は触媒を使わずにアーモンド等の葉から直接染め上げられた色と、黄色をインディゴで染めた黄緑が使われています。 最後の画像に緑色の変わり目の部分を掲載していますが、少しわかりにくいです。 この緑は他の色に比べ退色が進みやすい色なので、これ以上太陽に当てると他の色はマイルドになりますが、緑はかなり白くなるので現状に留めています。 また、いわゆるピンクに分類される色にはざっと分けて二種類があり、紫味のあるものは、コチニール又はラック系の染料から染められたもの、明るい方のピンク色は古いキリムに使われているバラ色と言われる天然色、いわゆる年代の若い化学染料の退色して白くなるピンク色ではありません。 フィールドには、ぎっしりとさまざまなモチーフが織り込まれており、大きなダイヤ形(魔除けの目)は遠くからでもそれと識別でき、また、中央付近の何重にも連なるダイヤ形は外部に向かって威嚇しているようです。 シワスで好んで使われるジグザグの大きなドラゴン模様ではなく、このような豊穣や魔よけの小さなモチーフを使っていることも、やはり壁掛けや何かのカバーとして見る者の目を意識していたように感じられる極薄のジジムです。 |
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