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ex53 セネ・キリム |
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とても古いセネのキリム。 この画像は、販売用に掲載した物ではないため、邪魔なテーブルが写り込んで今ひとつですが、それでも、その美しさは十二分に推し量れると思います。 ただ、見慣れていないと、本当に古いキリムと80年程度の若いキリムとの区別が付かないかもしれません。 元々、色濃く発色の良いセネは、古ければ古い程新しく見えがち。 その上、地域により、色の淡いものとこの手の濃いタイプがありますから、経験がないと識別は難しいでしょう。 ただし、これを見て頂ければ、ほとんどどれも100年前後の若い色合いはありません。 外縁部にのみ用いられた緑色はとても濃く、余り黄色い色むらが出ないように染められ、これがあるだけでとても古いキリムだと分かります。 青色こそ100年程度の色合いとそれ程変わらないものの、黒っぽくさえ見える濃紺色、ギラギラするような黄色、そして、バラの花弁に用いられたバラ色は年代の証。 また、しばしば超極薄のセネが見つかりますが、そちらは少し淡い色合いが好まれ、この濃厚色タイプは、十分に目は詰まっているものの極薄ではありません。 何か特別な用途があった織られたものらしく、オリジナルのサイズは長さが6m近くもあり、マルチなボーダーを置いた上に、小さな花柄が延々と繰り返し用いられています。 かなり高度な技量を持っていた人、おそらく専門の技術を備えた所で織られたようで、アナトリアのキリムには付きものの歪みは無く、ひたすら我慢と忍耐を持って織り進んだのでしょう。 これを広げた時の壮観さときたら言葉にならず、ただひたすら鑑賞するのみ。 この素晴らしいキリムは代々受け継がれ、何代目かの世代交代があった際に、真ん中辺りで半分にカットされてしまいました。 そこで初めてこのキリムがどれほど貴重なものかを知り、慌てて二枚を一つに合わせていますが、後の祭り。 もっとも、これはキリムなので、これをつなぎ合わせる事は思うよりも難しい仕事ではありません。 これだけ長いと1m短くなっても誰も分かりませんから、オリジナルの糸を抜いて、少し小さなサイズに仕立てるのは容易い仕事です。 最も効果的なのが、二枚に仕立てる方法です。 細長いエルズルムを手頃なセッヂャーデに仕上げると、キリムそのものは歯切れの部類に入り評価そのものは著しく落ちるものの、扱い易いサイズで少し割安感のあるキリムとして飛ぶように売れていきます。 これも目利き次第であり、仕方がないのでしょうが、こういう古物をお求めになられる際は、あまり価格に敏感になっていると、その手の品物を掴まされる事になるのでご注意下さい。 |
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