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fc232 マラティア・キリム |
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マラティア若しくはガジアンテップのチュアル。 かなり前に手に入れたものです。 一見して、マラティアの様に見えます。 ややダークトーンの色調なので、「どうだろう、違うのかな?」と少し疑念を抱く位。 このチュアルの見せ場である中央のスマックは黒い縞模様で帯締めしてあり、自然とスマックに注意が注がれると共に、白いドラゴンスマックはより一層の浮かび上がる視覚的な効果。 マラティアではそこまで極端な仕草は行われず、どちらかと言えばもう少し華やか。 こういった暗めの色調を得意としていたのは、ガジアンテップ。 スマックの織り方も、シナンを始めとするマラティア地方の物と微妙に違うように感じます。 もっとも、マラティアにはいろいろな地域の人達が居住していましたから、何とも言えません。 ただ、ガジアンテップに近いというのは間違いなさそうです。 流石に古いだけあり、品質は高くスマックの仕事振りも中々の物があり、接写しても粗さが見えるどころか、仕事の細かさが分かるのみ。 マラティアに勝るとも劣りません。 縞模様キリムは上と下の長さが違いますが、この状態で見つかり、三つ折りを縫い止めしている糸はオリジナルのキリムと同じ色糸です。 唯一の欠点は、上側の縞模様キリムの一部が固くなっている事位。 おそらくチュアルに収納した物から染み出た樹液等によるもので、袋物のキリムだけでなく、家庭で使われたキリムや絨毯にはしばしば見られるもので、これを言えばキリがありません。 裏面は、太陽光に当たっていない色合いがそのままに残っています。 色褪せさせる事は簡単でしたが、化学染料ではないので、そのままにしています。 ここに使われている紫色は、この制作者が好んで使用し、重要だった色合いの一つ。 赤く染めた色糸を藍染めするのが一般的ですが、これでは、もっと手っ取り早く、茜にアルミ触媒を使って染めた可能性が濃厚です。 この場合、色素の分子構造が複雑ではなく、太陽光により色褪せし易くなりますが、化学染料ではありません。 元々が丈夫なチュアルである上にスマックであり、一部が硬化している事もあって、敷物としても何の支障もありませんが、中々見つからないので少し惜しい気はします。 |
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