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fc150 ハッキャリ/ジルキ・キリム |
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品質、色柄、コンディションに至るまで文句の付けようがない最高のジルキ。 そのデザインは、インディゴ由来の農紺色(一部は青緑色)のフィールド、片面にそれぞれ5つ、チフカナットの真ん中にも左右の窪みを利用したメダリオン模様が現れるようになっており、更に、それぞれのメダリオンの窪みにも小さく◇の模様が描かれています。 一般にはドラゴンと呼ばれるこのメダリオン模様も、ハッキャリでは薔薇に例えられ、ハッキャリ・キリムの分類ではこのデザインをGülgever(ギュルゲヴェール)、高原の薔薇と呼びます。 その特徴は、ハッキャリのキリムの中でも異質なほど高度にパターン化された様式、これでもかと細密に小さな模様が組み合わされ、まるでモザイク画の様。 ハッキャリの中でもワンは、マイナス46度というトルコにおける最低気温を記録、5月でも最低気温が氷点下になる程の極寒の地です。 紺色の背面は凍土のような静寂さ、そして、その上に施された正反対の精巧かつ華やかな装いは、長い冬が開けて実りをもたらす季節の訪れを祝う気持ちと共に、地表近くにまとまって咲いている薔薇の様子をこのキリムに表現しているのでしょう。 色合いはこれでもかと濃厚な上に未使用感がとても強いので、新しいキリムの様な装いされ感じられ、これこそが古いキリムが状態良く残っている事の証左。 コチニールや茜類を用いた赤、黄色は金/銀糸混じりの糸、年代のバロメーターである緑は青緑色の他に、黄色を混ぜたと思われるはっきりとした緑色とが併用されています。 白色さえも生成色のウールとコットンが使い分けられ、離れて見ると模様が細か過ぎてはっきりと認識できませんが、近くで見ると物凄い華やかさ。 紺を黒い濃紺にはせず、ほのかに青味が感じられるようにしたのは、この見栄えを考えての事でしょう。 これが少し使い込まれたキリムならば、適度に擦れて幾分落ち着いた=年季の入った感じに見えるのかもしれませんが、これはそんな事はどうでも良いのです。 元々、オーナーの提示価格が法外に高く、それでも買い取る決意をした時点で販売する事を意識するのは辞めました。 幸いにも、下手に修理されてまがい物の糸が混入等はなく、安心してこのままの状態で保つことが可能です。 チフカナットの継ぎ目の糸は、キリムの模様に使われているのと同じ色糸、幸運にも水平気で織られたとは思えない精巧さで左右の整合性まで取れていたのでそのままにしています。 ハッキャリのキリムにもこういう物があるのだなと思って頂ければ幸いです。 |
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