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fc29 マラティア・キリム |
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最高の品質と古いものだけが持つ独特の風格、そして美しい天然色が堪能できる一枚。 元々、マラティアは品質が良いもの、特にアンティークでは織り目が整い「ギュッ」と締まっていますが、その中にあっても著しい上質さ、例えるなら、fc28のマラティアに近いくらい、薄さでは定評のあるレイハンルでもノーノルクラスは凌駕するレベル、150年くらいある最上級のレイハンルと同等の品質です。 それが経年により、驚くほどにしなやかに、よくぞこれほど柔らかいキリムが今までこの状態で残っていてくれたものだと感心するくらい。 少し横道にそれますが、このようなキリムは、僅かばかり修理するのもとても大変です。 修理する糸は、オリジナルに合わせて極細の糸、それも色目の合う、古い糸を探さなければなりません。 それに150年くらいありそうなこのマラティアは、織り目がこれでもかと堅く引き締まっているため、経糸一本通すにも一苦労、なかなか針が通らないので、指で押せば針のおしりが指にささり、気がつけば出血しています。 それではたまらないので、ペンチを使って強引に修理すると、生きている緯糸を裂いてしまいますから、細心の注意が必要になります。 まずは、全体像をご覧ください。 マラティア独特のベレケットメダリオンですが、やや形式ばった感のあるマラティアのメダリオンにしては、わきが甘く、ゆるゆると隙間風が通るような穏やかな線で描かれています。 キリムはこの線と線の結合により構成され、模様や色の切り替えが施されている訳ですから、いわば「線」こそが命、これが感性に訴えかけてくる部分とも言えます。 その点こちらは、ほぼ満点と言えるのではないでしょうか、メダリオンを囲むゆるやかに曲がった線は見ているだけで微笑ましくなります。 ボーダーの流水模様から生えた果実は、色合いも、形も非常にバリエーションに富んだもの、書けば長くなるので詳細は画像をご覧ください。 それからもう一つ、メインフィールドとボーダーの境目用いられた、イヤリング模様を連続した形、ここは実にユニークなのでぜひ見て下さい。 このマラティアが「150年くらいありそう」と言える所以は、前述の通り堅く引き締まった織り目ですが、加えて有力なのがこの色です。 マラティアのアンティークキリムはどれも素晴らしいものです。 が、もし弱点を敢えて唱えるなら、コンヤなどと比べると、ほんの少し色のコントラストが弱い。 それにも関わらず、ここに使われているなすび色は、とても濃い色、そしてこの緑は、黄色に染めてから熟成した藍で二度染めしてできる色、それも150年くらい前のキリムによく見られるとても濃い緑です。 また、詳細画像でご覧頂けますように、不思議な濃い青紫色も使われています。 この糸をよく観察してみると、オレンジ色に染めてから、藍で二度染めして作られた色のようです。 ブラウンで織られている部分も、頻繁に他の色での色変えが用いられるなど、色の素晴らしさは個別にふれていたはキリがないくらいです。 このマラティアの素晴らしさをお伝えする為に、実にほぼ1年近くを費やして、冬の光、夏の光で、そりぞれ正午の光や午後の光で、計4回の撮影を行いました。 掲載画像は、いろいろな撮影のものを取り混ぜていますので、微妙に違った雰囲気に見えると思います。 |
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