キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
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fc111 マラティア・カーペット

産地 マラティア MALATYA KURT CARPET
年代 1905年頃
大きさ 237*127cm
価格 450,000円


マラティア方面で織られたクルディシュ絨毯。
マラティアからアンテップに掛けてのディープなクルディシュエリア、この辺り一帯では似通ったデザインの絨毯が織られ、特定が難しい又は余り意味がない事から、しばしばKURT(クルト)とのみ呼ばれます。
農閑期に各家庭で織られ、地元で使われる田舎絨毯であり、その土地に伝わる伝統的なスタイルを踏襲しています。
欧米のマーケットを意識して人気の高いメダリオンや規則正しいボーダーといった様式美を追究したイラン絨毯とは性格を異にします。
それでも、十二分にパイルの密度が高く、最後の裏面の画像の様に、パイルが無い分、余計に配置された数々の模様がはっきりと見て取れ、独特のクルディシュな雰囲気が一杯、同じ部族系絨毯でもイラン物とは違う人間臭さが良く現れています。
スカート部分のベレケットジジムは、何故かこの辺りの絨毯はどれも、裏から見た時が正しいジジムの表面、普通に表面から見た時はジジムの裏面が見えています。
また、生成色の房の編み込みからは良質なウールが見て取れ、黒やブラウン等が混ざっていない事もマラティアを第一候補に挙げた理由の一つ。
特徴として、組み立て等の容易な水平機が使われるため、キリムや絨毯は決まって変形を伴います。
しかしこれは、元々このフラットで真っ直ぐな形、愛嬌程度の尻すぼみしかありません。
四つのドラゴンが綺麗に真っ直ぐ並ぶ姿見の良さ、そして、気持ち良いくらい織り目の整った様子に痛く感心して、このクルトを買い取りました。
古い絨毯の魅力であるフカフカで柔らかいパイルは昔のまま、一定期間は使われていても、その後は出番が無かったのか、とても良好な状態。
パイルの表面が光りを反射する部分は、画像上、少し白っぽく写っています。
使用されているモチーフはほとんどがドラゴン。
中央に並ぶ六角形メダリオンとその凹みに置かれる三角形もドラゴン、そして、フィールドの隙間を埋めるのも小さなドラゴン模様です。
天候を司る神の化身、恵みの雨をもたらすドラゴンが、家族の幸せを願う娘さんによって好んで用いられたのは自然の成り行きでしょう。
コチニールの赤い海原を泳ぐドラゴンメダリオンは、きっと空に浮かぶ雲をイメージしていたんだろうと想像させてくれる画面構成になっています。
ボーダーには六角形が鎖状に連なった花模様が置かれ、よく見るとこの花からも羊の角が伸び、小さな羊が踊っているよう。
画像からは青味だけが見て取れますが、少ないですが青緑色も混在しています。



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