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fc121 カシュカイ・キリム |
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とても高品質なカシュカイ。 これを一目見ただけでその良さが分かったなら、かなりのキリム通。 このカシュカイはヨーロッパからのものの為、艶のある濃厚色の具合といい、極めて使用感が無く、若いキリムのように思えるからです。 しかし、よく見たなら、古いキリムである事を示す証拠があちらこちらに見て取れます。 最も分かり易いのが、黄緑や緑色の絶妙な色加減。 これだけを見ていたなら表示年代よりも年代があるように見受けられ、多分その通りだと思います。 使用感の無いキリムはどうしても若く見えがち、使い込んだキリムほど、その年代より老けて見えるものです。 オレンジっぽく映っているのは、100年程度のカシュカイのキリムに見られる山吹色の元々の色。 これが日焼けすると、見慣れた黄色っぽい山吹色に変わります。 赤色は真っ赤な赤に染められ、カシュカイに多いレンガ色や暗めの赤ではなく、下端のボーダーに見られる赤の色むら加減も絶妙。 インディゴ由来のスカイブルーも発色の良い色合い、この全体的な濃厚色の中でも負けておらず、実によい配合です。 ただ、掲載画像はデジタル処理される関係上、どうしても幾分誇張気味の再現色になっています。 実物は総天然色なので、それほど嫌みのある色合いはありません。 カシュカイ特有の手紡ぎ糸の良さがにじみ出て、油脂分を含んだウールは色のりが良く艶やか、触れるとスベスベとつやつやが混ざり合った良い感触です。 画像では分かりませんが、織り目の細かさや整った様子は、一般的なカシュガイよりもはるかに上。 詳しい事は不明ながら、この「星」模様を使うタイプは総じて精巧に織られる傾向があります。 遊牧民系のキリムなので「薄い」とまでは言えませんが、それに近い、とても良質なキリムです。 |
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