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fc71 フェサネ・カーペット |
産地 | フェサネ FESHANE CARPET |
年代 | 1910〜1915年頃 |
大きさ | 195*120cm |
価格 | お問い合わせ下さい |
ずっと以前に「素敵なキリム」の頁に掲載していたフェサネを買い取りました。 オスマン帝国時代に宮廷献上品として華々しい進化を遂げた絨毯工房に於いて、かなり高位の人物の為に特別にあつらえた祈祷用絨毯。 その美しさは、筆舌しがたく壮麗なミフラブ文様が見えた途端に、息を飲む美しさで見る者を寡黙にします。 裏面のパイルの並びはヘレケの様ですが、パイル密度はヘレケ(10×10)の比ではありません。 固く結ばれたウールは非常に高密度で、表面では切り端が広がるため薄そうに見えるパイルも、実は濃密なパイルがとても良く残っています。 また、この精巧無比なフェサネの骨格であるコットンベースは、得も言われぬ緻密さで、ただ感嘆するのみ。 栄華を極めたトルコ式のイスラム宮廷文化において、最高の技術の集大成がここに見られます。 初めてこのフェサネを見たのは5年前。 当時より、大切な来客がある度に披露され、誰しもが羨望の眼差しで見つめていました。 その後、対テロリズムの気風が強くなると、このイスラム色の濃いフェサネを求める欧米のディラーはなく、安泰とながめていることができました。 そうは言っても、昨今のアンティークへの需要増があり、ある業者がドル札の現金を携えて、机上に積むという古典的な方法で買い取りに来るという事例が発生し、このフェサネが永遠に失われる恐れがあったため、ついに購入する事にしました。 (その業者は卸屋が現金欲しさに折れる事を期待して、安価な価格で買い取ろうとしたため、二度も返り討ちに遭いました。) かねてより、このフェサネについては、房が付け替えられているのでは?等、いろいろなお問い合せを頂戴していました。 絨毯をよく知るトルコ人の業者は、フェサネの古い絨毯はヨーロッパにしかなく、トルコ国内に良品は残っていないと言います。 その言葉は正に的を得、このフェサネも昨今の事情に違わず、スイスから持ち込まれた物であり、それはまた一つ勲章が増えただけの事。 実物を手にしていない時は、お答えしても信じて頂けない歯痒いものがありましたが、それも過去の話、今ではもうどうでも良い事。 このフェサネのオーナーとなる事が出来れば、至福の優越感に浸ることが出来ます。 参考出展は、スイス・ギャラリーアッティラ社発行の絨毯専門誌に掲載されたフェサネ。 (1984年の草稿で、1985年にドイツで発行) もちろん、大きさからシミの跡(右側に釣り下がっているランプ辺り)に至るまで同じです。 中央部の青濃く見える部分はパイルが短いだけで、シミではありません。 |
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