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LÜTFİ ÖZDEN |
LÜTFİ ÖZDEN / リュトフィ オズデン1928年、LÜTFİ ÖZDEN(リュトフィ オズデン)氏は先祖代々より絨毯の製造に携わっていたカイセリのハジュラルに生まれました。 以下、「リュトフィ氏」と記します。 手織り絨毯の名産地で生まれた彼は、いち早く機械織り絨毯の将来性を見極め、本格的な生産を始めました。 その際、ハジュラル地区の富豪に掛け合って機械の購入資金を工面して貰い、この事業で成功を収めます。 これが、アトラス絨毯工房です。 そして、共同経営者達は資本を増強して事業拡大を始めた際に、リュトフィ氏は持ち株分を売却してそのお金でサライ絨毯工房を設立し、人生の最後まで手織り絨毯商として活動しました。 詳しくは、下記をご覧ください。 https://www.hacilarhabergazetesi.com/haber-firtinali-ve-hareketli-bir-ticari-gecmisi-ile-lutfu-ozden-6016.html (パソコン・スマホの日本語への翻訳機能が使えます。) ・アトラス絨毯工房 (Atlas Halı): カイセリに拠点を置く有名な絨毯・カーペットブランドで、伝統を守りつつモダンなデザインを取り入れた製品を製造・展開しています。 ・カイセリで創設されたチナール(Çınar Halı)は伝統的な手織り絨毯工房として、世界にその名を知られています。 シュメル(Sümer)もほぼ同様です。 ・サライ絨毯工房(Saray Halı)はデヴェリ地区に設立された為、デヴェリ・サライ絨毯工房というのが正式な名前です。 (※イランのサライ絨毯工房とは関係がありません。) この他にもカイセリにはたくさんの絨毯工房が生まれては消えていき、その名残が街の至る所に見られます。 この度、カイセリにてそのご子息の家族一同に会う事ができ、また、家族に残された貴重な品々を手に入れる事も出来ましたので、ここに簡単にご紹介します。 今回ご紹介するリュトフィ氏の絨毯工房は、最高の素材、ウールとコットン、そして、シルク、また、染料に至るまで厳選し、最も優れたものを用いた上に、最も腕利きの職人を雇う等、最高品質の絨毯を制作するのに特化した点が一番の特徴です。 コットンは、当時、最も優れた品質と認定したものを用い、マーセル加工を施した上で経糸に使っています。 リュトフ氏は経糸にウールやシルクも試しましたが、最善の素材として選んだのはコットン。 ウールやシルクの経糸を使ったLÜTFİ ÖZDEN絨毯も少量のみ生産されましたが、特別に設えたものです。 ご家族の自宅にそれらは残されています。 ウールについては何処の産か尋ねていませんが、絨毯にとって一番良い品質のものを使っています。 手で触れた感触では、表面的な柔らかさと同時に強度も出した腰の強さも感じられ、通常の利用であれば100年間も色が変わらず使える耐久性を目指したそうです。 トルコの伝統的なダブルノットで織られたLÜTFİ ÖZDEN絨毯は、シングルノットよりも手間はかかりますが、耐久性があり、世界最高の手織り絨毯だと自負されています。 染料は、当時、最高の品質を誇るドイツ製の化学染料。 「天然色ではないのですか?」と私から伺った所、天然染料よりも優れた化学染料を使っているので、30年間、太陽光の当たる場所に置いていても色が変わらないのだと。 そのクレイジーなまでの品質へのこだわりようは、日本の職人気質に似た所もあります。 ヘレケ絨毯との比較を思い起こされると思います。 私も、ふと頭をよぎりました。 それを察知したかのように、ご子息は、「ヘレケ絨毯より優れたものです。」と言われ、単に目が詰まっているだけでなく、あらゆる点で最高の絨毯を目指して制作したものだと、改めて、説明して頂きました。 実際、目の細かさを比べれば一目瞭然ですし、素材選びからデザイン性、織り上げるまでの工程全てにおいて、一人の絨毯商が人生をかけて最高の物を作りだしたものですから、基本構想から違います。 古いイスファハン絨毯にも優れたものがありますが、色目の数やデザイン性、そして価格帯を比べるとLÜTFİ ÖZDEN絨毯に勝るものは見当たりません。 (※ここでは結び目の細かさだけに拘ったシルク絨毯は比較対象にしていません。) 但し、このような絨毯の商業的な成功は難しいのは周知のとおり。 如何に品質に拘ろうとも、LÜTFİ ÖZDENはまだ世界で認知されていません。 今では、最高の絨毯だと認知されていますが、制作されてから50年以上後の事です。 そのLÜTFİ ÖZDENの絨毯工房が設立されたのが1971年。 まだ人件費や物価が安く、手織り絨毯の制作を始める事のできた最後の年代です。 そして、絨毯の制作が始まり、完成品が出来上がったのが翌年以降。 つまり、1973年頃に制作された、極初期の、一番品質の優れていた、デヴェリ地区の工房で制作されたものだと、ご子息から直接伺いました。 最盛期はエルズルム等にも工房がありましたが、目の届く場所でのみ最高品質の絨毯の生産が行われました。 ご子息から聞いた話によると、価格競争の為に次第に品質を落とさざるを余儀なくされていったという事です。 |
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