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fc102 ホタムシ/シブリヒサル・キリム |
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しばらく修理無しのキリムの掲載が続きましたが、ここからは修理済み=完成品の掲載です。 細長いランナー状のキリムは、左右のボーダーが失われているように錯覚しますが、これがオリジナルのサイズ、櫛模様を両端に置く事で完結しています。 これにエニクリのボーダーを左右に付けるとしても、この上下にあるマルチなボーダー模様のどれを取っても馴染みません。 また、これは敷物とするのが憚られるくらい薄手のとても高品質なキリム、織り目は堅く引き締まり、限りなくフラットとし抵抗を無くす事で、薄くても耐久性を出したレイハンルのようです。 産地としては、コンヤと県境を接するシブリヒサルの影響も多分に入ったホタムシ辺りと推定されます。 ベレケット/サソリの背面にコットンとウールをミックスした白色を使っているので、白が強調されて他の色の再現がやや劣る事や、経年により僅かに退色している事等もありますが、間違いなく古い時代の天然色を持っています。 随所に見て取れる美しい色むらの現れた緑色は、控え目に見積もってもこれくらいの年数があり、黄色と緑が混じり、アプリコット色に変化していく様等はより古い時代のもの、定番のなすび色は十分に良い色合いが出ています。 ただし、背面に白を使うキリムの特性として、どれも過度に濃い色合いには染められていません。 この白もコットンではなくミックスなので、白過ぎず、ウールの柔らかさ/黄色味も適度に感じられるサラサラ感のある良いものです。 特徴的なベレケット/サソリ模様には濃淡が施され、色の薄い方をよく見ると、染めむらの中に赤味が残り、インディゴの青で二度染めして出来た色合いだと分かります。 他にもインディゴ混じりの濁り色が使われ、複雑な混合色がこのキリムの魅力の一つです。 印象的な上下のマルチなボーダーは、正にメインフィールドへと至る序章として期待を膨らませてくれる様々な鳥、箪笥模様、そして、オットマンカーネーションの美しい装飾で、格式の高さに比例しています。 損傷等によりしばしば切り落とされる事が多いホタムシのボーダーも、これはオリジナルそのままに残っている事に価値があります。 大きなベレケット/サソリ模様の触手は、独特の様相で見る者を圧倒する迫力があり、ここに踏み込むにはそれなりに心を構えるところがあります。 |
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