キリムの店*キリムアートアトリエ |
HOME | | | お取り引き について |
| | 配送方法 と送料 |
| | お支払い について |
| | Q&A | | | オーダー フォーム |
| | お知らせ | | | サイト マップ |
fc113 シャルキョイ・キリム |
|
正真正銘、本家本元のシャルキョイ。 各種デザインの特徴から推察して、恐らく、今で言うピロットからブルガリア国境付近のエリア、正にシャルキョイのど真ん中辺りで織られたものです。 年代的にはシャルキョイと呼ばれるキリムが織られた末期に相当します。 当時の時代背景は、推察する他、術はありませんが、このシャルキョイからはいろいろな要素を読み解く事が出来ます。 何と言っても一番の魅力は、より年代の古いシャルキョイをも凌駕するほどの高品質。 シャルキョイと呼ばれる古いキリムであっても、やはり人の手によるものですから、やや厚みがあったり、模様の描き方が稚拙で粗雑な印象を受けたりする物があります。 大抵はアンティークもどきの若いキリムですが、本当にアンティークであっても全てが細密な描写を追究しているわけではありません。 その様な中でこれは、同じバルカン・シープでもお腹や首回りの柔らかいウールのみを使って、細く均等に紡ぎ、染め、織りに至るまで当時のものとしては最高の仕上がりを見せています。 かつて名品のシャルキョイを生み出していた工房、腕利きの織り手や機材がそのまま現存していたからこそ、ここまで良質なキリムを織り上げる事が出来たのです。 しかし、この作品を送り出して後に、この工房もその伝統に幕を下ろす事になったと思うと寂しさを覚えます。 ご覧ください、この見事な四角い形にキッチリ収まった箪笥と羊の連続模様。 一寸のぶれさえも許されないかのように整っていながら、何処かセンスの良さが滲み出ていると感じます。 それでいて、箪笥模様と(小)羊の間には、細長い水色の箪笥がアクセントとして置かれ、白い背面、濃紺と赤というコントラストの効いた中にあって、清々しさを演出しています。 画像で黒く見える所は、極一部に色むらとして使われた黒を除き、ほぼアンティークのキリムなので濃紺色です。 細部を見渡せば、非常に多くの色彩、濃淡の違うさまざまな色合いに極彩色の羊達。 緑系の色彩は豊富にあって、インディゴの濃い(青)緑の他に、最後の画像の様に様々な黄緑。 しかも、極々短期間しか使われていない絶好のコンディションです。 お陰で、オールドのキリムでさえ汚れているのが当たり前の白地は、ほんのり生成り色になっている他は当時の白いまま。 未使用でも発生する「染み・くすみ」すら見あたらないほど。 また、元々、発色の良いシャルキョイは、未使用に近い状況ではやや強めの色調です。 通例、例え天然色であっても太陽に当てて色の明度を落とす所ですが、これは紛れもなく古いシャルキョイ、悪い色はありませんので、太陽光による調整はしていません。 問題があるとすれば、敷いて使うには惜しいキリム、でもそれくらいの物である程持っていて嬉しい事はありません。 |
|
戻る |
当サイトの写真・文章・他、すべての情報の無断複製・転用をお断りします。 Copyright © 2012 Kilim Art Atelier. All Rights Reserved. |