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fc192 カシュカイ・キリム |
産地 | カシュカイ QASHQAI KILIM |
年代 | 1920年頃 |
大きさ | 208*140cm |
価格 | 250,000円 |
カシュカイのやや小振りな大判サイズ。 実に様々な大きさや形、デザインのキリムを生み出してきたカシュカイの中で、これは大きさ、品質、色合い共にいずれも日本的なタイプではないかと思います。 そもそもカシュカイはシラーズ地方を代表する部族ですが、本当のカシュカイは思ったより少なく、典型的な物を除いて、どこかの部族に寄り添ったデザインが生まれます。(私見) そして、カシュカイらしい所とそうでない所が混在しているのが魅力の一つともなって、面白い。 メインフィールドに置かれたツインのメダリオンはカシュカイというより、むしろトルコのキリムの様。 そのアナトリアですら、このメダリオン模様は制作するのが難しいと言われます。 それをチフカナットではなく一枚のキリムで、イラン伝統の「噛み合わせ手法」(インターロック)にて、スリットを使う事なく見事な作品に仕上げています。 メダリオン模様の隙間には菱形の目の模様、センターメダリオンにはより強調された目の模様を人の顔や姿に模して描いており、相当な腕利きの織り手だったのでしょう。 尖塔付きのメダリオン等は、何処かセネの雰囲気が漂います。 このキリムの特性として、櫛で詰めるようにして濃密に織られている事が挙げられます。 イランのソフレには、しばしば半分に折り曲げる事さえままならないくらい屈強なタイプがあります。 これもそれに近いものがあり、年代を経ているのでこなれているものの、丈夫に出来ています。 左右の巻きかがり等は正にソフレと同じ、耐久性を余程重要視して制作されたものの様です。 色合いは勿論、総天然色。 中央のメダリオンは「やまぶき色」をしており、茜系の染料を合成して染められたものです。 広角な画像で黒く見える部分は、全て濃紺色。 藍染めのムラを利用して水色から青緑まで様々な色合いを出しており、全体的にマイルドで年季が入った色合い感じますが、不思議な事に、裏面は少し濃いだけと余り変わりがありません。 この年代なら、もっと強い色調をしていそうなものですが、そう使われていた感じは無く、どうやって生き延びてきたキリムなのでしょう。 鑑賞にも実用にも耐えられて、シラーズ産のウールで織られたキリムは使う程に艶も出てきて、言う事なしの一枚です。 |
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