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fc154 シャルキョイ・キリム |
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濃紺色の背面をした花柄のシャルキョイ。 これも横向きに飾る様に出来ていますが、中央の花模様を除き、見慣れた縦方向で撮影した画像を掲載します。 赤いものと同じくルツィアの名で呼ばれ、色違いだけのように見えますが、スリットの入れ方等少し作りも異なります。 経糸や緯糸には僅かに太い糸が使われ、それが目を詰めて織られているので、赤い物との比較で少し厚みがあるように感じます。 これ一枚に限った事ではなく、紺色タイプに共通する特徴です。 また、この濃紺タイプでは、高い確率で織り手のサインや年号が織り込まれ、事実、これと比較検討した他の2枚は1901年、もう1枚は1890年頃の年号が入っていました。 色合いや厚み、仕事の良さ等から明らかにこれが古い物だと見て取れましたが、生憎、これには年号が織り込まれていません。 背面が暗いこの濃紺タイプにはコントラストの効いた明るい色が好んで用いられる上、同年代のシャルキョイよりは厚みがあるように感じられるため、年号が無いと中々信用して頂けませんが、少なく見積もったとしても表示年代位はあるものです。 オーナーは、150年程もある等と自慢げに話します。 また、赤いものは女性なのに対して、これはおそらく男性用。 その理由は男性用の部屋の方が大きく、ピロットのキリム博物館の男性用の部屋にも、同じくこの濃紺タイプのキリムが掲げられているからです。 (図柄は異なります。) 余談になりますが、この他に背面が白いものもあります。 また、赤いタイプが割と近くで見た時に照準が合うのに対して、この濃紺タイプは少し離れても見応えがします。 何処かどう影響してそう感じるのか定かな事は分かりませんが、2枚続けて撮影しているとそう感じました。 サイズが大きい分、より凝ったデザインを用いる事ができ、更に、花のボリュームをアップしつつ、細密化するという凝った作風となっているからでしょう。 小さなブロック状の模様を積み上げて出来るこの図案は、曲線つづれ織りと比べ、色の切り替えに長けているので、この様な花模様には最適の手法。 それを、当時の人は、コンピュータを駆使するのではなく、人の知恵によって成し遂げていたのですから、如何に熟練した職人が生産に従事していたか推し量れます。 そんな中、濃紺の背面には緑色の変調が施されており、きっとここは工房のサインの代わりとして織り込まれたものでしょう。 画像をご覧の通り、上下の房まで原形をとどめ、細部に至るまで超一流の修理職人が手を掛けて、完璧に仕上げてありますから、一切の心配も御無用なレベルに仕上がっています。 |
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