キリムの店*キリムアートアトリエ |
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fc155 シャルキョイ・キリム |
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いわずと知れたシャルキョイのアンティーク。 生命の木のモデルで知られ、シャルキョイと言えば一番にミフラブやメダリオン模様のキリムを想像されると思います。 確かにお祈り用のキリム、壮麗なミフラブのシャルキョイが一番人気である事に相違ありません。 しかし、現実に最もメジャーなシャルキョイはこの箪笥模様。 シャルキョイの故郷ピロットに行くと、土産物屋はもとより、街中の看板等の類は全て箪笥模様、キリム博物館までも箪笥模様が最多であり、セルビア人にとってシャルキョイと言えば普通、この箪笥模様を指します。 しかし、1878年にセルビア公国が完全に独立を果たすと、キリスト教徒である彼らに本来のミフラブ模様はもう必要ありません。 しかし、一方でシャルキョイの名声は世界中に響き渡り、支配層が変わり、注文は減ったとはいえ、他に産業のない彼らに選択肢は残されていません。 むしろ、積極的に外国に販売攻勢を掛け、ドイツの見本市に出店しキリムの実演をしている写真が残されています。 私が調べた限りでは、大判のキリムは工房で生産されていましたが、この手の中判サイズは工房から分けてもらった糸を使い各家庭で織っていたようです。 それらには、注文によるものもあれば、各家庭で使うものもありました。 但し、このシャルキョイは同じ箪笥模様でも少し異質なタイプ。 羊の角のボーダーや背面には、殆どの場合、白が用いられますが、これは箪笥の中と同じ赤、シャルキョイの得意とする赤色をメインに使ったキリム。 箪笥模様のフレームには、普段、生命の木に用いられるのと同じ濃紺が使われ、正にシャルキョイそのもの、ただ、模様が生命の木か箪笥というだけの違い。 また、織り手の意図したものなのか、このシャルキョイは少し愛機のある面持ちをしています。 例えば、ボーダーの羊はそれぞれに表情が違い、箪笥模様も至ってカラフル。 色むらを随所に取り込んだ余りシャルキョイらしくない絵柄、赤色は密かに濃淡の違いがある他、部分的に2番染めと思われる赤紫のむらが入れられて実に多彩な面持ち。 特に緑色は美しく、その多くに色むらが意図的に入れられ、3種類以上の緑色が見られます。 黒く見える部分は、全てが古いキリムの証である濃紺。 肝心の赤色は、オレンジ系でも、紫系でもないシャルキョイに相応しい真紅の赤、これら天然色ならではの魅力が存分に発揮されたのが、このシャルキョイ。 前に掲載した年号入りのシャルキョイと変わらない色彩が見て取れると思います。 セッヂャーデよりも更に一回り大きなサイズですから、例え敷物として使わなくても、床面に置いただけでとても見栄えがする大きさ、心の底からワクワクするキリムです。 |
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