キリムの店*キリムアートアトリエ |
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fc158 マナストゥル・キリム |
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撮影用のデッキを覆いつくすくらい巨大なマナストゥル。 デッキの手前に脚立を立てて撮影しました。 全体像に上と下の房まできっちり収めながら、画面一杯に取り込もうとしましたが、横幅のあるマナストゥルでは下側の両端が少し画面から外れてしまいました。 日本において敷いて使う場所があるかどうかは別にして、欧米では旺盛な需要のある特大サイズ。 割と小さな住居というイメージがある南イタリアの業者さんも、一番欲しいサイズなのだそう。 そんな事情があってか、市場では通常の大判マナストゥルよりも高値で取引されます。 にも関わらず価格が控えめなのは、私がブルガリアまで行って、民家から買い取るような原価近い価格で仕入れている為。 バスで片道11時間の苦痛に耐え、他に2枚のキリムと共に抱えるようにしてイスタンブルまで持ち帰りました。 もし他人に任せると、税関を通るための高い袖の下を要求されますし、トラックターミナルまで受け取りに行くのも費用が掛かります。 考えうる最低価格で仕入れて余計な経費をギリギリまで削減すると、この価格になりました。 見た目、第一印象として眼に映るのはオレンジ系統色ですが、多分、これは天然色ではないかと思います。 化学染料のオレンジだと、日焼けするとトーンが落ちますが、これは一向に変わらないばかりか、多彩な色むらが施されていて、とても化学染料で染めた単色のオレンジには見えません。 むしろ化学染料を疑うのは青紫色、100年近い古いキリムに使われている、初期の化学染料ではないかと思いますが、これすら微妙な色むらがありよくマッチしています。 黄金色の部分は、最初、葉っぱから染めた薄い緑色でした。 それが、オレンジの疑念があって、少しだけ日干ししてもらうと紫外線に弱い葉っぱからの緑は、この様な黄色に近い黄緑色になりました。 赤は茜を使ったこの地方独特の紫味を帯びたもの。 マナストゥルらしい色むらが盛んに出ています。 また、その年代を裏付けるものとして優れた品質と工房のサインがあります。 マナストゥルと聞くと、薄くて柔らかいキリムを想像します。 でも、それらは小さなサイズか定番の大判サイズまで。 この大きさ、敷物としての超大判では、移動させる事よりも耐久性が重視されます。 全てではありませんが、経糸に気持ち丈夫な糸を使い、緯糸も細すぎない程度のものを使う為、案外ボッテリしています。 実際、少し前まで110〜115年位前の超巨大マナストゥルが手元にあり、そちらは色合いこそ絶品でしたが、厚みがあり、重いキリムでした。 その点、これは使われて擦り減る事等お構いなしのアンティークと同じ薄手のタイプ。 工房又は織り手のサインは、左下のボーダーにある線状のもので、まるで窯元の銘の様に、どれも少しずつ異なります。 加えて、これは右上のボーダーにAの文字を隠す様に入れてあります。 これら工房のサインは、100年前後を境にして消滅します。 キリムそのものは余り使い込んだ様子は無く、表面には毛羽が結構残っていたため、アンタルヤで軽く炙ってあります。 こうしないと毛羽が邪魔してキリムの模様がクッキリ浮び上らず、マナストゥルの良さが伝わらないからです。 また、これは房まで完璧な状態で残っています。 実際に長期間使用していたら容易に失われてしまう房が、ここまで完璧な状態で残っているは使用感の無さを裏付けるもの。 ここは大きさを生かして贅沢に敷き詰めるか、ソファーを覆いつくすようにカバー等としてご利用下さい。 |
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