キリムの店*キリムアートアトリエ |
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fc159 マナストゥル・キリム |
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マナストゥルの大判サイズ。 これもかつてのシャルキョイの産地、ソフィアで見つけて買い取ったものです。 トルコ国内、主にイスタンブルで見つかるものの場合、ヨーロッパからの逆輸入品が殆どで、どう言う経路で流れて来たか定かではありません。 言い換えるなら、キリムを洗う事すらままならないブルガリアとは異なり、お金のためなら何でもありなのです。 つまり、地元ならではの出所が確かな所、房まで残る状態の良さ1番のセールスポイントです。 勿論、古い物なので修理なしという訳にはいきませんが、大きく損壊もしておりません。 次にお勧めの点は美しい天然色。 画像での再現が難しい微妙な色彩ですが、レンズ性能の優れた肉眼で見るとその美しさに驚きます。 掲載画像では、暗めの画像が色合いの再現に勝りますが、見え難いという欠点があるので、その中間点を模索しています。 なお、画像では青味のある緑に見えるかもしれませんが、実物は緑味を強く感じます。 また、全体像で見た場合、手前には濃い緑色を多く配置する一方で、外側のボーダーに使われている茶色は奥手が若干濃くなっており、絶妙のバランスが考えられています。 その所為もあって、どの方向から撮影するか少し思案しました。 というのも、フィールド上端がミフラブの様に少し凹む格好となっていて、正しくは反対方向だと思います。 しかし、実際に織り進んだのがこちらの方向からなので、考え抜かれた色合いはこちらから見た方がより綺麗です。 なお、この茶色、茜を主体とした染料を使って染められており、織られた当初はもっと赤味のある色彩だった筈です。 今では糸の中にその名残が感じられるのみ。 なお、これも工房のサインが右下の房の手前に唯一の赤い糸で入れられています。 次に魅力的なポイントは先にも触れたデザイン面。 マナストゥルと言えばお決まりの模様を並べるだけのように、私自身も思っていた所がありますが、これは良い意味で裏切られました。 踊る様に並ぶ星模様といい、フィールドの菱形模様からは、生命の息吹を宿した胎動の様なものが感じられ、フルスケールでこの天然色とデザインに接すると背筋がゾクゾクとしてきます。 人によってはこの乱れを稚拙と受け取る人があるかもしれません。 しかし、この時代、この大きさのマナストゥルを織り上げるのにどれほどの熟練の技が必要となるでしょう。 この大きさのマナストゥルでは、3人程度の織り手が必要となり、古いマナストゥルでは左右の模様が微妙に異なりますので、部位毎に異なる変調を見つけるのも楽しみです。 色彩はどの色も古いものばかり、キリが良いので1900年としましたが、もっと古いと思います。 薄く出来ているキリムなので、大きさからイメージするより持った印象は結構軽いです。 |
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