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fc185 シャルキョイ・キリム |
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正真正銘、シャルキョイのアンティーク。 セルビア人ディーラーから直接買い付けました。 そのメダリオン模様は、アナトリアのシワスモデルと呼ばれるものと等しく、何重にも重なって、その隙間を狼の口等で埋めていく正にマラティアのスタイル。 言われてみれば、ボーダーのベレケットも何処となくシワスかマラティアの面持ち。 勿論、偶然に同じ模様が出来上がったのではなく、どこかの段階でアナトリアからもたらされたデザインに由来すると思われますが、長い時間を掛けて文化が融合し、ピロットを代表するモデルになりました。 その魅力は何といっても天然色を使ったバランスの良さ、美しさに尽きます。 多めに組み込まれた赤色は明度の違いを用い、濃紺色は影のようにモデルを浮かび上がらせる効果があり、細やかな輪郭線が美しさを引き立てています。 古いものの為、黒く見える部分は殆どが濃紺色で一部が黒。 中間色としての黄緑色は、全体を柔らかく包み込み、強い緑色は少なめですが、配置された部分毎に際立つ存在。 シャルキョイのアンティークならではの、薄い布の様な柔らかさ、しなやかさがあります。 サイズやデザインからしばしば祈祷用に分類されますが、キリスト教の盛んなセルビアに属している時代ですから、敷物や壁掛けといった用途と思われます。 シャルキョイにお馴染みの長めの房は、下部の中央付近にのみ欠けがありますが、キリムに踏み込んだ跡が見られないので、お祈りではなく、普段の生活で欠損したのだと思います。 |
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