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fc186 シャルキョイ・キリム |
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更に古い時代のシャルキョイ。 地元に伝わる話に、片面で１００年、裏返してもう１００年使えるというものがあります。 薄くても丈夫に出来ている事の例え話の類でしょうが、実際に使っていたらどうなるかというのがこれ。 細々と破損、そして、洗っても取れない汚れ等もありますが、大きく壊れていないので、飾りにするには十分であり、何より、このタイプでは一番古く、美しい。 クリーニングとストレッチしたのみで、一切修理しておらず、全てが古いオリジナル。 古いものが高値で取引される理由の一つが、希少性です。 ただ単に数が少ないからではなく、古いものには独特のエルネギーが満ちていると感じる時があります。 その理由の一つが、デザイン性でしょう。 キリムのデザインは伝承されていく過程で、個々の模様は元の形から少しずつ変形・省略されていき、オールドになると何の模様か分からない事もあります。 その点、これはセミアンティークのお手本となったであろう代物、ピンと張り詰めた空気間のようなものが感じられます。 おそらくそう感じさせるのが、モチーフの細部のエッジが効いたシャープな見栄え。 メダリオンやボーダーのベレケット模様等、くびれが効いて、繊細で美しい描写。 その上に、この天然色です。 黒い部分は全て濃紺で、濃く、深みを増した緑等は正にアンティークのシャルキョイの醍醐味。 年代がある分、同じモデルでも見た時に感じるものが違います。 お決まりの工房のサインも左下に入ってあり、鑑賞するのであればこれで十二分な気がします。 |
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