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fg62 シャサワン・キリム |
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イラン北西部に居住しているアゼリー人、シャサワン族のものと思われるキリム。 何が珍しいかと言うと、このサイズ。 同じアゼリー人のシルワンの様に、大判のアンティークなら一人で１５枚程も持っている人がいます。 しかし、誰もこの小さなサイズ、お祈り用は持っていません。 彼らシャサワンは遊牧民であり、各地を転々と移動するのに持ち運びに適したお祈り用は欠かせません。 どの家庭にも普通に存在していたものですが、定住した人たちが制作する大判に比べ、日常的に使用され、破損したものは廃棄されてしまったのだと思います。 上下に置かれたボーダーは、お祈りの度に踏み込むので少しずつ破損していき、現状で留まったのでしょう。 つまり、使用するのを止めた何かがあって、これを受け継いだ家族の手に残りました。 ご覧下さい、その年代を物語る強い色彩。 アゼリーのものは、やや淡い天然色の印象を持ちますが、もう一世代古いものはこれ程発色が良いものなんです。 この様な緑色を、今時目にする機会は殆どありません。 ずっと以前に手に入れて、売る気がなかったので、撮影だけ済ませて取っておいたものです。 現状、私自身で洗っただけで他に何もしていません。 このまま壁飾りに出来ますが、壁飾りなら軽いジャジム程度で十分、これは時代の証として手元に置いておくのが良いように思います。 やや強靭な作りをしており、古いものの割には重みもあり、それ故に長年の使用に耐えてきたのだと実感します。 |
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