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fg85 カザック・絨毯 |
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カザック絨毯の中でも代表作の一つ。 呼び名は人によって微妙に違うので、ここでは無視します。 現在のジョージア、首都のトビリシ南方にその村が現存しています。 世界を支える柱と呼ばれるカフカス山脈の中にあって、トビリシを始めとした主要都市は山脈の南側に位置していた事が幸いし、名立たる名作が生まれました。 ロシア帝国に併合された中でもグルジアでは商業が発展し、1860年、トビリシに絨毯工房が設けられたとウィキペディアにある通り、この時代から盛んに絨毯の制作が行われました。 カザックの絨毯にそれ程詳しい訳でもありませんが、その後は、度重なる戦乱で全てが失われたため、希少性が増して有名になった側面も大きいのではないかと推察します。 現状は、ご覧の通りです。 カイセリで手に入れてから丁寧に洗ってありますが、他には何もしていません。 元の大きさがどれ位なのか、ボーダーが欠けただけの可能性も有りますが、少し特殊なデザイン性と色合いをしており、オリジナルであれば高価な価格になったと思われます。 このフィールドに並ぶメダリオン模様の内、白い角ばった形のものがファハラロの絨毯に頻繁に見られる特徴、大抵が白色なので、この点は他と同じです。 角の生えた赤いメダリオンは、初めて見ました。 しかし、羊の角模様が好んで使われる土地柄、こういうものが生まれたとしても何ら不思議ではありません。 何処か、カーズマンのキリムに似ている気がします。 ただ、私の知る範囲では、ファハラロの絨毯は大抵がお祈り用サイズで織られ、白い角ばったメダリオンが一つか二つが並ぶ程度。 細長いサイズの場合で三つなので、これだけ並ぶのは異質に感じます。 また、一般的なアンティークのファハラロの絨毯は、このボーダーがそうであるように、極彩色で彩られています。 しかし、このフィールドのデザインと色合いは別物。 普通、フィールド背面には赤色が敷き詰めてあって、その中に青いベースのメダリオン模様が置かれ、中心にこの白い角ばった模様があります。 しかしこれは、ベースに焦げ茶を使い、メダリオン模様は赤と白、いずれもコントラストの効いたものを使うと同時に、絨毯そのものが華美な色彩になるのを避けている様に見えます。 おそらく室内敷きだったのでしょう、落ち着きのある色彩を旨としながら、細部には極彩色が見られます。 年代のバロメーターである緑色は、濃く深い色合い。 裏面の画像をご覧頂くと、よく分かると思います。 カザック絨毯の魅力は、カフカス山脈の麓で採取された豊富な天然色であると言われる通り、幾分地味ではありますが、細部の美しい色合いを太陽光の下で見るとゾクゾクします。 幸か不幸かカットされたお陰で使用する事が無くなり、現存するパイルは良好で、古いカザックのこなれ切った優しい手触り・味わいを存分に楽しめます。 ただ、カットされたとはいえまだ大き目な事と、パイルが密に結ばれているので、大きさからイメージするよりは重量があります。 誰も見た事が無いようなファハラロの絨毯、飾りとして使うにはネームバリュー、年代と言い申し分のないものです。 基本、現状渡しとしますので、房止め等の細かな点はご相談下さい。 |
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