キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
クッションカバーも取り扱っています。
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裁判奮闘記

去る平成24年7月18日、2年間続いた民事訴訟の判決言渡がありました。
事の発端は、引き渡した商品代金の一部未払いによるものです。
通常はお客様に前払いをお願いしているので、この様な事例は起こりませんが、今回は複数の契約が絡み合う契約でした。
そこで、先方の提案に従い2回の分割払いとし、1回目の支払いを受け取った後、代金相当額の商品を送付しましたが、その商品が代金よりも高額であったため、一部未払いの状態となりました。
すると、そこから先方は残金を支払う約束を果たすどころか、一切の音信を経ち、数ヶ月もの間、いくら催促しても返事がありません。
その後、電話で直接で折衝し、代金を支払わないのであれば、商品を返してくれと告げると、先方は契約書がないので契約していないとして、先に支払った代金を返せ、そうでなければ、返品にも応じないと驚きの返事をしてきました。
ここで相手の要求に応じたなら、代金の一部未払いどころか、商品そのものすら取り上げられてしまう可能性が有りますから、到底要求には応えられません。
そこで、最終手段を執ると通告し、訴状が相手方(被告)に送達された段階で、やっと残金の支払いに応じてきましたが、今度は、支払った代金を返せと、反訴を提起してきました。
反訴と言っても、理由もなしにやたらに訴える事はできません。
そこで、被告らは弁護士を代理人に立て、私達(原告)がキリムを密輸しているとでっち上げ、公序良俗違反及び錯誤による無効を主張してきました。
その結果は、以下に掲載する判決文でご覧頂けます。
なお、民事訴訟は公開が原則になっており、判決文は誰でも閲覧を請求する事が出来、氏名も実名で公開する事ができます。
しかし、今回は敢えてイニシャルだけに留めています。
夫の職場に無記名で誹謗中傷する手紙を送る等の行為を再び行った場合は、実名の記載に変えます。

事件番号 平成22年(ワ)第1119号 売買代金等請求事件
原告 西 康子 他一名
被告 T・M T・Y
被告訴訟代理人弁護士 よつば法律事務所 杉本 秀介

―――判決文(争点部分のみを抜粋)―――

3 争点2について
(1)原告の供述及び陳述書(甲51)の内容は、おおむね、本件キリムを含む商品(以下「商品等」という。)は、トルコにおいて買い付けた、本件キリムは170年ないし180年経ったものである、卸屋の住所の管轄する博物館から学芸員(2名以上)が来て、商品等の審査をしてもらって輸出が認められ、学芸員が認めた印として鉛玉が商品等それぞれに付けられた、それから審査報告書(甲44の1及び2、そこには原告が海外へ発送を希望する126枚の絨毯及びキリムは、博物館の専門家による審査を受け、その結果、それらの物品は法律の2863条に当たらない、また美術的・歴史的な価値を持っていないことが分かった、よって、それらの物品を海外へ送り出すことは差し支えない、その物品は博物館専用の鉛の印で封印された等と記載されている。)が平成19年11月23日に発行され、商品等は輸出が許可され、同月26日に仕送り明細書(甲50、59)が作成され、同日中に国際宅配便業者に託され、同月29日には関西空港に到着し、同日輸入が許可され(甲32)、自宅に届いたというものであるところ、そしてその内容や上記証拠において、特に不自然、不合理な点はなく、鉛玉は商品等が自宅に搬入された様子を掲示した店のホームページ(甲34の3)にも載せられており、信用できる。
 この点、被告らは、原告が提出した輸入許可通知書(甲32)においては、税金がフリーとなっておらず、本件キリムを制作後100年超のアンティークとして輸入していないことすなわち虚偽の申告をして密輸した等と主張するが、本件キリムが100年を超えているからといって、被告らが主張するように必ず申告しなければ密輸になるとは解されない。
 また、被告らは、本件キリムに関してトルコにおいて捜査が開始されていることを問題とするようであり、確かにトルコにおいては上記のように法律や規制があり、少なくとも100年を超えている本件キリム(これには原告の供述や乙13から認められる。)が、法律や規制の対象物に該当する可能性があることは否定し得ないが、トルコでの捜査がどのような嫌疑に基づいて、どのようなことが問題とされて行われているのかは明らかではなく、少なくともそのような捜査をもって、原告らが本件キリムを正規の手続きを経ないで密輸したとする証拠とすることはできないと解する。
 上記認定判断によれば、本件キリムが、正規の手続を経ないで密輸されたものであることを前提とする、錯誤及び公序良俗に関する被告らの主張は採用できない。
(2)被告らは、本件キリムは数代にわたって長く使用し、破損が生じれば修理し、これを他者に高額で転売されるものであることを想定され、被告もそのことを原告らに伝えており、また本件キリムのように鑑定を経なければその財産的価値を証明できない品物については、証明手段の存在が実質的な交換価値に大きく影響するのに、少なくとも本件キリムに関してトルコにおいて捜査がなされ、トルコ国内に持ち込むことができず、修理もできず、交換価値も正式に証明できないものである等と主張し、本件契約において、錯誤あるいは消費者契約法4条に該当する事情がある等と主張する。
 この点、原告においても、本件キリムをトルコに持ち込んだ場合、没収される可能性があることを否定しないものの、そもそも、本件キリムは、トルコでしか修理できないとか、トルコでしか売買できないものであるとは解されず、本件契約の際、将来的に被告が本件キリムをトルコに持ち込むことが想定されていたという事情は認められないのであるから、本件キリムをトルコに持ち込んだ場合没収される可能性があるという事情が、消費者契約法にいう重要事項であるとは解されず、またそのような事情が本件契約における法律行為の要素になるとは解されない。さらに、本件契約の際、被告が、本件キリムを長く持って子供に残し、子供が、何かの折りには換金できること等を期待していたことは、上記のメールの内容からうかがわれるが、それ自体漠然とした被告の個人的な期待に過ぎず、被告らが指摘する店のホームページの記載も、原告らが扱っている商品が品質の高い貴重なものであることをアピールするいわばセールストークであり、少なくとも原告らが、本件キリムについて一定の財産的価値を保証し、将来一定額での転売が可能である等と約束したことはないし、本件契約において、本件キリムをトルコで正式に鑑定することがその前提となっていたとも解されない。
 上記認定判断によれば、本件契約に於いて、錯誤無効あるいは消費者契約法4条に該当するような事情は認められず、その点に関する被告らの主張は採用できない。

――――――

判決文をご覧の通り、被告らの主張はことごとく退けられ、被告の反訴は棄却の門前払い、原告側の完全勝利となった訳ですが、勝訴は当たり前の事、本人訴訟に費やした時間と労力を考えると、とても嬉しい事ではありません。
また、訴訟中、被告らは、トルコ在住のある日本人業者を利用し、原告らがキリムの密輸を行っていると、現地の密輸対策課に働きかける等しました。
ご存じと思いますが、トルコ政府は手織りのキリムや絨毯を海外に送る際は、必ず学芸員の審査を受ける事を法律で定め、義務付けています。
オールド・アンティークを問わず、例え新作であっても審査が必要で、古い、新しいは専門家が判断します。
当然、正式な輸出手続きを経ず(無審査で)、一般商品扱いで国際郵便や宅配便等を利用し、キリムや絨毯を海外に送る事は禁じられています。
(トルコの郵便局・PTT窓口での局員による内容物審査は、輸送禁止品や危険物等の確認であり、キリムや絨毯の審査ではありません。)
この業者は、自らの密輸を棚に上げて私達のビジネスをつぶそうとしたのです。
そして、かねてより何度も夫の職場に中傷メールを送った事がある人物、つまり、被告にその手ほどきをした人物です。
この度、その女性が送った中傷メールの原本を手に入れましたので、今後何かのアクションを起こした際には原文のまま、実名入りのメールを公開します。
いずれにしても、あまたの悪事がはびこるこの業界で、正義を貫いた私の行為に対し、岡山地方裁判所が正しい判決を下した事にはそれなりの意義があると言えるでしょう。
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