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o303 クバ・キリム |
産地 | クバ KUBA KILIM |
年代 | 1925年頃 |
大きさ | 270*179cm |
価格 | ご売約済み ありがとうございます |
このクバのドラゴンキリムの特徴は、高品質な点は勿論のこと、その色です。 クバの赤色は例えアンティークであっても、総じて朱色がかった赤色ですが、珍しくこのクバには、ワインレッドの赤色が使われ、随所に気持ち良いくらいの色むらが効果的に使われています。 この薄く織り目の詰まったキリムは、細かい模様を描写するのに優れていますが、何故かこのタイプのクバは、決まって大きなドラゴン模様を使い、その有り余る技量を示すかのように、模様の縁取りに徹底的な櫛模様を描く手法を取っています。 それだけに、このドラゴンたちの絵姿は美しいプロポーションで描かれ、脚を広げて大空を舞っているかのような、スケールの大きな迫力あるデザインになっています。 ドラゴンの背中に描かれた骨格のような模様は、真ん中の魔除けの目のひし形から脊髄のように伸びる二本のアーム、おそらくイランやアフガンでもしばしば使われる矢じりを意味するものでしょうか。 矢じりの模様は、その形から、狩猟での収穫を願うとか、三角の護符模様と同じく、魔除けの意味合いなどとも説明されます。 しかし、上部の天秤模様については、エリベリンデに見えなくもないですが、はっきりとしたことは分かりません。 また、ユニークなのが、大きなドラゴンの間に置かれた小さな小ドラゴン達です。 両親に挟まれるように連れ添って空を舞う姿が、何とも愛らしいではありませんか。 クバは、形式ばって堅いという印象をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。 でも、良いクバはおおらかで結構かわいらしいもの、ドラゴン模様等に見られる至る所に付けられた櫛模様は、少し距離を置いてみると、微妙な「揺らぎ」を感じさせてくれる視覚的効果もあります。 |
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