キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
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ol913 シワス・キリム

産地 シワス SIVAS KILIM
年代 1935年頃
大きさ 309*166cm
価格 ご売約済み ありがとうございます


とても高品質なシワスの大判キリム。
基調色になる赤色は無論天然色、触媒を変える事で濃淡を付け、赤〜褐色の縞にベレケットのジジムを置いた、いかにもシワスらしい面持ち。
緑色も葉からの直接染め、水色は化学染料ですが、当時としては先端技術であり、わざわざお金を払ってまで使用した流行の染料です。
更に古いキリムでは、この化学染料の水色の変わりに藍色が使われています。
現代の私達から見れば、昔ながらの藍色を美しいと感じますが、それまで藍色しか無かった人達にとって、藍は「古くさい」と思われ敬遠されがち。
ただ、農村部、屋外に水平機を設置してキリムを織る様な田舎町では、他に選択肢はありません。
当時としては、「時代遅れ」と疎まれるような古くさいデザインと色合いが、現代では反対に好まれるのです。
その典型がペルデの様なタイプのキリム、古くさいの代名詞のような存在が、その茜と藍のみというシンプルな美しさに惹かれる訳です。
少し脱線しましたので、戻します。
このシワスの場合、その田舎臭さの中に、ちょっぴり洗練された現代風の面持ちが加わりますが、依然として、シワスの伝統的なエッセンスの強いキリムです。
特徴は、シワスの縞模様キリムらしい精巧な所。
室内に設置された巨大な織り機を使って織り進んだのでしょう、その全景からは、この一枚物の大判にも拘わらず、歪みのない真っ直ぐな形、左右にはきちんと耳も付けられた職人気質の高い作品と感じ取れます。
しかも、精密に織られたキリムは、接写した画像を見ても粗さが微塵も感じられません。
それどころか、ベレケットのジジムは、余裕を見せつけるかのように変調を取り込んでいます。
これらジジムはチュアルに見られるものと同じスタイルですから、豊かな生活が送れますようにと願いながら織り上げた当時の様子が、少し垣間見えてきます。
また、このシワスは上下とも浸食が無いオリジナルのサイズ、何年間か使われたキリムのようですが、余程大事に使ったのでしょう。
その所為で落ち着いた色合い、退色の進行の遅い天然の赤色がやや強く表れていますが、デジタル画像では赤味が強調され過ぎて写る傾向にありますので、もう1トーン落ち着いた色合いを想像して下さい。
こなれた色合いは80年くらいの年月があるようですが、使われたキリムは古く見える傾向があるので、少し控え目な年代表示にしています。
キリム地は少し薄手になりますが、スリットを無くし、限りなくフラットで引っ掛かりを無くす事で耐久性を出しています。




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