キリムの店*キリムアートアトリエ |
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L022 アナトリア・キリム |
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少し変わったタイプの縞模様キリム。 卸屋自身もこの手のキリムを扱うのは初めて(稀に記憶に誤り有り)という位ですから、これを知る人は少ないのではないでしょうか?! 掲載画像をご覧になっ、何処の産だと思われますか? 卸屋は割と適当にアフヨンだと言い、私はベルガマ/バルケスィル辺りだと言うので、微妙に違いました。 いつもなら適当に流す所ですが、今回ばかりは、地元の人から産地を聞いたのを卸屋が中途半端に覚えていたものですから、ハッキリさせようと言う事になり、 商談そっちのけで、このキリムを買い取った地元の仲卸人に電話して確かめる事にしました。 すると、携帯を手に幾度も「どこで買ったのか?」と尋ねる声は聞こえてくるのですが、売った方はどのキリムの事を言っているのか分からない様子、必至にこのキリムの特徴や買った時の情景を説明しています。 しかしそこはトルコ人、互いに適当な性格が災いしていつまでたっても合点がいかない様子。 しびれを切らした卸屋は、ついにアイフォンで写真を撮り始めました。 最初からそうすれば早かったのに、おしゃべり好きな上に、会話でケリをつけようとするせっかちな国民性は相変わらず! そう感心?していると、次第に話す声のトーンが落ちてきた事から、上手く相手に伝わった事が分かります。 そこで出て来た産地が、少し意外な“KULA”(クラ)。 マニサ県の東の端に位置するクラは、セレンディやウシャクの直ぐ近くです。 そして、距離的にはアフヨンとベルガマ/バルケスィルとは、ほぼ同じ位離れた位置にありますので、どちらとも言い難い所。 ただ、少し言わせて貰えれば、このキリムのイヤリング模様のジジム、プトラックの上下にある目の模様、そして、S字フックの連続模様は、間違いなくベルガマのデザインが踏襲されています。 しかし、この手のベルガマは、ペルデの様な薄いキリムに織られる事が多く、それと比べれば確かに厚みがあるので、アフヨンが候補に挙がる理由も分かります。 しかし、アフヨンのやや牧歌的な雰囲気ではありません。 色合いはベルガマの雰囲気も残していますが、このキリムに特有のもので、それが謎の部分。 恐らくはマニサ県の西側、ユンタ等のジジムに代表される明るい色調を好む風土が入り混じってこの色彩が生まれたのでしょう。 家庭毎に少しずつ配色が違いますが、これと同じタイプの「クラ」は、アフヨンの様な赤や黄色と言った縞模様キリムに好まれる色合いと比べてやや地味な、似通った色彩感覚をしています。 キリムそのものは織り目が詰まっていて、この手のアフヨンに比べれば気持ち薄手、真っ白な部分はコットンが使われています。 |
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