キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
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L166 マナストゥル・キリム

産地 マナストゥル MANASTIR KILIM
年代 1935年頃
大きさ 255〜257*173〜177cm
価格 110,000円


マナストゥルの小さめ大判サイズ。
通例、幅のあるサイズに織られるマナストゥルにしては、ややスリムに出来ています。
お祈り用を意識したキリムである可能性はありますが、このキリムの左右には2p程度のアウトラインがもう一つあって、それを取り除いたものではないかと推察します。
勿論、店のオーナーに確認しましたが、彼はこのままの形で買い取ったという事で、私も安価に買い取る事ができましたので、そういう裏の事情が考えられます。
勿論、上下にはお馴染みの縞模様が織り込まれますが、これも今はありません。

お勧めの点は、殆ど天然色の古いマナストゥルが前述の事情があってこの価格になっている事。
但し、このマナストゥルは欧米の顧客向けに販売する為、少し太陽に当てて退色させてあります。
私のコレクションをご覧頂ければお分かりの様に、古いマナストゥルは濃厚色をしています。
しかし、濃厚色は室内では強過ぎて、実用向けの彼らの好みではありません。
ともあれ、退色させる事によって、外側の赤いボーダー、紫色、紫味のある焦げ茶色といい、マナストゥルの特徴でもある色ムラが良く感じられるようになっています。
また、下部のボーダーにある星模様の青紫色ですが、わざわざこの為だけに化学染料を買うとも考えられず、繊細な色むらが出ているので、これも触媒を変える事で偶然的に染め上がった色では無いかと推察します。
更に、上端ほど渋い色彩が使われており、その暗い紫色のボーダーの中に敢えて黒い模様を入れて、闇夜のカラスになっています。

デザイン面の特徴は、中央の狭いフィールドに描かれた幾重にも連なるミフラブパターン。
これは小さな平行四辺形をずらしながら積み上げていく事から、トップを同じ位置に配する事は至難の技であり、よく見ると、微調整をこなした人の手ならではの仕草が見て取れます。




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