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L102 カシュカイ・キリム |
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遊牧民タイプとは異なるもう一つのカシュカイ。 カシュカイと言えば、今ではすっかりシラーズの民として定着した感がありますが、かつてカシュカイの人々は中央アジアからイランへと侵出し、コーカサス地方に何世紀も定住していました。 その為、キリムや絨毯と言った伝統的な物には過去の遺物、もしくはその影響が見られる事があります。 このキリムもそう、そのデザインはシャサワンにそっくりです。 このタイプのキリムでは牧歌的な側面は限りなく影をひそめ、精巧さが目に付くようになります。 カシュカイに付き物の愛嬌、遊び心がほとんど無く、強いて上げるとしたら、上下のボーダー部分、部族の由来を示すところがハの字になっており、真ん中ではなくて少し左手にオフセットされた所位。 また、経年のせいもありますが、織り地は引き締まった感じ。 経糸に丈夫なこげ茶のウールが使われ、他のカシュカイの経糸よりも細めです。 この強固な経糸は経年によっても伸縮性に変化が少ないのと比べ、緯度は経年によりこなれて柔らかくなる分、キリム表面にしわが現れています。 これは新作のオールドではない、古いタイプのキリムの宿命として許容していただければ幸い。 使用する上で何も支障はありません。 お勧めのポイントは、紛れもなく天然色と断定できる茜の赤と藍から染めた青緑色の美しさ。 赤色は経年により退色してあり、濃淡が現れています。 青緑も近くで見ると色相が異なり、それを織り交ぜるようにいろいろな所に使われていて見所になっています。 全体として、このキリムの中で織り手が表現したかったのは、遊牧の民である彼らの人生で最も大切であった「生きる」という事。 寿命の長短ではなく、天命を全うして神様の下に召される事を願い、病気等の外から入ってくる邪悪な物の侵入を阻む数々の模様が織り込まれたスタイルになっています。 現代の我々から見れば普通の六角形も、邪悪な物を威嚇する目の役割、子孫繁栄を願うツリーデザイン自身も外に先端を向けています。 そういう目で眺めていると、フィールド上端に置かれたペアのサソリ/狼、稀にドラゴンにも例えられる模様は、少し大振りな様子で他のサソリ模様を従えているようです。 他より少し古いキリムであり、実際に使われていたキリムなので、いくらか修理はありますが、何度もやり直しをさせてやっと許容できるレベルに仕上がっています。 なお、画像により少しコントラストがくっきり出過ぎた感があります。 |
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