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L299 カシュカイ・キリム |
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美しいカシュカイの大判キリム。 殆どの色に天然色が使われ、ベースとなる赤色はほんのり色むらが現れた程度。 これから使い込むほどに色むらと艶が生まれてきます。 色濃いオレンジは、茜の触媒を変えて染めたと思われ、容易には退色しません。 カシュカイのキリムや絨毯には欠かせないこの色は、単なる赤の補色としてではなく、より際立たせるような何か重要な役割が与えられたもの。 濃い緑色は、染めむらの中に黄色が入り混ざっているところがあるので、藍で上染めしたものであり、淡い緑色もベースの黄色や上染めする藍の加減で生じた物でしょう。 黒い色彩には藍色の部分と黒が混在していて、黒に何かを混ぜてあるかもしれませんが、独特の色むら表現が美しく、明らかな化学染料はボーダーに使われている薄い紫色くらい。 元々、このキリムは殆ど使われないまま保管されていたので、人が歩いていない所には産毛が残ったままです。 今でも色濃いこのキリムが更に濃厚色でしたから、色合いで年代を選別する経験を持っていない人には化学染料の若いキリムと同じに見えた事でしょう。 年代の若いキリムの中に一枚だけ、これが混ざっていたからそう考えました。 買い取った後は、クリーニング場でしばらく日干しして出来上がったのがこの状態です。 買い付けしてくれた仲介者からは、「日干ししたのに色が変わらないし、品質が良い。」と報告が入ったので、「そうなんですね。」と答えました。 このデザインのキリムはシューシュタルと呼ばれ、ある程度の知名度と、品質に優れる傾向にあります。 そのシューシュタルの語源は、バクティアリ族の町、“Shūshtar”又は“Shūstar”に由来するのだと思います。 伝記に伝わる古代都市のシューシュに比較級の“tar”を付けた所から、「シューシュよりも美しい」と言われたのがその始まりとする説があります。 昨今、この地方には語尾に“I”を付けた「シューシュタル」の名を冠したホテルやレストランがあり、同じように「良いもの」というニュアンスを汲んだものでしょう。 このキリムのシューシュタルの場合、バクティアリ族由来ではなく、カシュカイキリムのこのデザインにシューシュタルが転用され、呼ばれるようになったと推察します。 カシュカイの本流である事を示す3本のジジムからも、これがバクティアリ系ではなく、カシュカイの中で生まれてきたことが伺えます。 能書きはともかく、実物に触れてみて、やっとその意味が分かるようになりました。 まずウールの品質が良いのか、使われていなくても柔らかくてしなやか。 水平機で織られたキリムの筈なのに、ストレッチで強引に整形する必要もありませんでした。 その分、多少の皺が寄ります。 小さなキリムならともかく、大きく長いキリムには珍しい事です。 フィールド外周を取り囲むデザインを見ても仕事が細かく、丁寧に織り進められている様子。 ただ、ペルシャ絨毯のような超絶技巧とは少し趣が異なり、同じ模様でも微妙にアレンジされ、メダリオン模様もきっちりとした菱形ではなく、外延部が孕む様な手仕事の味わいが残されています。 もう少し年代が若くなると、下図を見ながら作るのが精一杯の為に味気ない模様に代わります。 ペアで織り込まれたメダリオン模様は安定の象徴であると共に、夫婦にも例えられる様に手を取り合う形にも見え、将来迎えるであろう理想の家族の形を置き換えてあるのかもしれません。 見た目は割とシンプルな構造ですが、じっと見ていると、何かしらストーリー性の感じられる古いキリムに共通の味わいがあります。 |
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