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om721 エシュメ・キリム |
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エシュメの良さが凝縮された色柄の良い小振りな祈祷様キリム。 まるで機械織りのように同じ模様を取り返す精巧・緻密なタイプと、アイドゥンにも似た自由気ままに模様を描くものとの丁度中間くらいにあり、過度に仰々しくもなく、手織りならではのほどよい味わいが感じられる作品。 その味わいに大きな役割を果たしているのが、外側の赤茶けた色むらの美しいボーダー部。 その中には色彩豊かな狼の口があって、一つ一つ微妙に異なる形で愛嬌があり、二番目の綺麗な黄緑色のボーダーのドラゴンは、故意に左側の上端が少しだけ途切れる配置にしています。 赤いミフラブ内には、青い生命の木、果実には二つ巴、そして、エリベリンデ又は手の模様がつり下がり、上端には神様の「目」が描かれ、化身さながらの羊の角が触角のように反り返っています。 ミフラブキリムにしばしば見られる下端のフィールドの窪みは両方に入り、そのエッセンスが良く詰まっていると感じます。 ほぼ未使用のキリムで、上端にはキリムがここで終わりである事を示すオリジナルの細い縞模様があります。 下端は織り機から外したままの状態で、房の手前には細く黒い線があり、ここは房止めにより取り除かれる箇所ですが、敢えてオリジナルのままにしてあります。 また、このキリムも上下逆さまにして織っていくタイプなので、正しい方向に戻した時、不思議と狼の口等に躍動感が生まれます。 |
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