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om843 エシュメ・キリム |
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濃厚で強い色合いそのままの未使用エシュメ。 全体画像を見て頂くと、「これ、何処のキリム?」と思うくらい見慣れたエシュメと趣が違います。 これには左隣のアイドゥン県又は右側のアフヨン辺りの遊牧民キリムらしい華やかさ、クレイジーな色合いが加味されている事が影響しているのでしょう。 赤いボーダー部に入れられた狼の口の仕切り線のようなジジムは、きっと何か意図する所があって、下半分だけに入けられ、一部は持ち主のサイン。 これらは、エシュメのそれではなく、アフヨンの縞模様キリムに入れられるジジムです。 よく見ると、ボーダーの狼の口は、故意に大きさもまちまちな形に仕立てられ、小さな狼の口で左右それぞれに位置を微調整しています。 センターのフィールドは、著しい色むらの緑の中にサソリ模様が列柱のように並び、敢えてミフラブ模様にしていませんが、サソリの触手が自然なニッチデザインを描いています。 フィールド下部のサソリは、オレンジっぽく見えますが、赤が所々出ている赤橙色。 まだ色濃いままなので、色むらはこれでも大人しいほう、少し退色させると、赤茶けたボーダー部等の色むら予備軍が、より過激にムラとなって現れてきます。 主な模様はサソリと狼の口だけ、でも、その両方に足かせの模様を入れてあるので、おそらく結婚前の若い娘さんが織ったものです。 色むらやそのデザイン構成等、織り手が何か意図してこの形に仕上げた物、じっと見ていると何かしら表現しようとした作為を感じ取る事が出来ます。 |
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