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om727 エシュメ・キリム |
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年代が少し古い事、その色合い、そしてデザイン性からくるものでしょう、全体的におごそかな様子が感じられるエシュメです。 多分にアイドゥンの影響が感じられる模様であると共に、少しウシャクも加わった感じ、でも、やはり太陽の王冠の様なミフラブトップはエシュメのもの。 この若干淡い色合いは、使われる事により時間を掛けて自然と色落ちしたものですから、他の退色させたキリムと見比べても趣の異なる「柔らかい色」を持ち、何処までが天然色か定かではないものの、その多くに自然に発生した色むらが美しく現れています。 遠目には黒く見える部分も、近くで見ると色むらのある焦げ茶色なので、年代の若い化学染料の黒とは違い、嫌みが全くありません。 幸運にも壁掛け等の用途であったのか、退色するまで使われたキリムでも、その状態が極めて良好なものでした。 デザイン上は、華麗な装飾が目に付きます。 ボーダー部のエッジ部分には細かくギザが付けられ、邪悪なものの進入を拒む狼の口が外向きに並び、フィールド内には、生命の木を守るように内向きの口が置かれ、生命の木には箪笥、そして小さな生命の木が連なっています。 ミフラブのトップには、その威厳を示すような飾りが入り、精巧に織られたキリム故にその美しいフォルムがおごそかな雰囲気を盛り上げてくれていると感じます。 |
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