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om948 ブルガリア・コトレンスキー・キリム |
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ブルガリアを代表する二大キリムの一つ、コトレンスキー。 国土の内1/3が山岳地帯であり、バルカン半島の名前の由来でもあるバルカン山脈が国の真ん中を西から東に走り、険しい山によって隔てられた地域毎に独自の文化を持ち、民族衣装が村毎に違うのと同じ様に、キリムも少しずつ異なります。 旧ブルガリア帝国領内では、オスマン帝国の支配が及ぶ前からキリムを織る伝統があり、480年もの長き支配の間に次第に融合していった物と、昔ながらのスタイルを留めている物、そして、その中間タイプ等、様々な種類のキリムがあります。 このコトレンスキーは、「ブルガリア独自のスタイル」と地元では理解されていますが、実際にはシャルキョイと同様、ロシア方面伝来のスタイルにトルコ的な物がいくらかミックスして今に伝わっています。 長い時間を掛けて少しずつ融合が進んだ為、独自の進化を遂げた様に思えても、実際には外来の影響を受けている事が少なくはありません。 一番のセールスポイントは、伝統的なコトレンスキーならではの良質さ。 普段目にするギョチメンとは、デザインこそ似通っていても品質は段違い、織りの緻密さが断然別物。 見た目で違いを理解する事は難しいかもしれませんが、普段見かけるギョチメンのキリムと違い、これはブルガリア伝来のコトレンスキーのオリジナルである事に価値があります。 また、シャルキョイのデザインで織られたブルガリアは、緻密でやや薄手なのに対し、コトレンスキーは微妙に厚みがあります。 これは考え方や作り方が異なる所為、良し悪しには関係無く、例え、アンティークの古いコトレンスキーであっても、シャルキョイ程には薄くありません。 実際に触れてみると、綿糸の経糸のベースにガツンガツンと緯糸を詰め込み、耐久性を上げているのがよく分かります。 室内でも靴を履く習慣のある土地柄に適応している所もあるのでしょう。 色合いは独特で、赤紫色が退色したこの色合いは、このキリムを制作した村又は家庭で好まれた色。 デザインは、シャルキョイと同じく、ロシアントレイと呼ばれる代表的なスタイルの一つで、装飾的な飾り付けがされた銀のトレイ(皿)という意味があります。 幸運にも、ブルガリアでオールドのキリムを長年収集していた人から買い付けたキリムの為、これもほぼ未使用と思われる最高の状態です。 ブロック状で構成された西洋的なメダリオン模様は、離れて見れば見るほど見栄えがします。 |
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