キリムの店*キリムアートアトリエ |
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S354 マラシュ・キリム |
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| マラシュの産と思われるヤストックからのキリム。 昨今、地震でその名が広まった感がありますが、マラシュと言えばドンドルマ。 地理的には、アダナ方面からアンテップに至る途中、正にトロス山脈の麓にある街で、西側にトロス山脈の険しい山並みが迫っているので、アダナ方面から進む場合でも大きく迂回します。 ここは、紀元前の古い時代の首都であったと言われ、どうしてこの辺鄙な地が古い時代に繁栄していたのが疑問に思うところですが、西側は自然の要害で守られており、城塞を築くのには適していたのだと思います。 また、ドンドルマにヤギのミルクを使う事からも推察できる通り、かつては放牧も盛んに行われ、栄養価の高い草を食べてすくすくと家畜が育ったのでしょう、この一帯は食事が美味しい地域としても有名です。 その事は毛織物にとっても有益で、良質な毛並みは艶があり、色美しい織物に定評があります。 土地柄、ガジアンテップとよく似ていますが、マラシュは色合いと素材に少し違いがあります。 その図柄はマラティアにも通じるものがあり、シナンのヘイベに使われているのと同じ模様が使われており、これはシナンだと言われても納得する位よく似ています。 それもそのはず、アダナ方面からアンテップに至る道を直進すればマラティアです。 その過密な装飾性は、マラシュならでは。 文字通り隙間がありません。 たかがヤストック、されどヤストック、ここに描かれている数々のドラゴン模様は一つとして同じ物がなく、心の底がうずうずするような図柄。 最後の画像は裏面の様子、表面とは逆の模様を見ていると大変さが伝わってきます。 マラシュ伝統工芸品に銅の板をハンマーで叩いて作る鍋がありますが、あのように何万回もハンマーをふるう手残った細工を得意とする人達、当然、キリムや絨毯も手の凝った装飾を施したものがしばしば見つかります。 残念ながら、地震で町が崩壊したので、これらキリムの多くは埋もれてしまい、今、市場に出て来るのは地震の前に他の地域にあったものだけです。 房止めと簡単な水洗いは、日本に持って帰った後に自分で行いました。 残っている房の長さやキリムの幅が違うのは、そのためです。 オリジナルの状態から一本の糸を抜くのも惜しいので、現状のままで房止めして、軽くストレッチしました。 薄手の柔らかいキリムなので、主な用途は飾りになると思われます。 ダメージが皆無なので、敷物にしたとしても直ぐに破損するものではありません。 |
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