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S307 マニサ・キリム |
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このソフラもよりやや大きめサイズで、用途は定かでありません。 これは少し使われていた物のようで、上寄りのジジムに所々擦れが見られます。 もし、踏み込んで使っていたのであれば、もう少し広範囲に広がります。 しかし、擦り切れは小さく点在している割に、ベースのキリムに擦れた様子がありません。 この上に家具でも置いていたのでしょうか? これもオールドのキリムならではと、寛容して頂ければ幸いです。 (その分、価格にも反映させています。) お勧めの点は、このモデルには数少ない小さなサイズである事。 このドラゴン模様ジジムは、他の縞模様キリムと比べて色の組み合わせが変わっており、割と人気のあるアイテムですが、大き目サイズですら数が出てきません。 過去に一度だけ小さなサイズを掲載した記憶がありますが、それ以降で見つけたのはこれが最後。 果たして、今、見つかったとして、幾らの価格になるのか想像すらつきません。 次に、綺麗な縞模様をご覧下さい。 他にも縞模様のキリムはいくらでもありますが、なぜかこれは見栄えします。 いろんな理由がある内、一つには色そのものの魅力だと思います。 このキリムもアンタルヤに送られて、当地で洗ってアンタルヤの太陽光の下で日干しされました。 普通ならばもっと色が抜けてしまうものなのに、これはかなり元の色を留めています。 断定はできないものの、退色しない赤、そして、青色は天然色かもしれません。 藍色は何度も染める事で深い色合いが出ますが、末期にはそこまでの手を掛ける事が出来ません。 表現は適切でありませんが、失敗した藍染に見られる色に似ています。 元々、マニサは遊牧民系キリムの要素が残る地域、色の組み合わせは彼らならではの妙があります。 下側から織り始めていったものと思います。 そして、いよいよ終わりに差し掛かって、気分が乗ってきたのでしょうか、上端の幅広のオレンジ色の縞の下、細く黒い縞模様は波打つように不規則に織り込んであり、お陰でフィニッシュの上端が躍るような格好になっています。 自家消費とは言え、この縞模様キリムでは均等に織り進めるしかなく、ある意味、このキリム上で唯一の自己表現の場所として、何かしら作為を込めているのでしょう。 これも含めて、気に入って頂ければ幸いです。 見た目の通り、引き締まった織り地をしており、強度は十分にあります。 |
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