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S244 ムット・チュアル |
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袋のままのチュアル。 その産地について、ムットなのかフェティエなのか今一つ定かでありません。 表面のジジムを見るとムットかなと思いますが、裏面のキリム、頻繁な色の切り返し、のこぎり状のギザギザ模様を見るとフェティエ。 素材についても、ヤギの毛どころか張りのあるウールも使われず、袋は柔らかくこなれていて、色合いといい、フェティエに見えます。 ムットとフェティエ、どちらも遊牧民系キリムの産地であり、似ていて当然。 双方の中間地点であるアンタルヤも考えましたが、アンタルヤはとても広い上に、トロス山脈が東西を分断しているので、安易な混合タイプは考え難い。 もう一つ不思議な点が、その大きさ。 この長さのチュアル自体あまり見かけません。 もしこれ一杯に穀物等を入れたら、とても重くなりますから壊れていないのが不思議。 その重くなる袋を持ち運ぶコロンは付いておらず、二色の糸で両サイドをかがってあります。 この方式もフェティエのヘイベに見られる方式です。 色合いは袋の表面が退色気味で裏面の方が濃く、袋の内側と比べてもあまり変わりがない事から、表面だけが太陽光に当たる使い方をしていたようです。 少なくとも赤色と黄色は天然色で、濃淡の違うオレンジがあり茜の触媒を変えたものの様な気がします。 用途としては、このままで敷いて使う他に、何かを収納する事も可能。 この大きさがあると、小柄な人であればこの中に入ってしまいます。 横のかがり糸を切り落とせば、3m程の長いランナーになり、最悪2枚のキリムにする事も可能です。 |
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