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S324　シャワック・トルバ

産地	シャワック　SAVAK TORBA
年代	１９１０年頃
大きさ	６７＊７２～７５cm
価格	２４，０００円

シャワックのやや小さめな袋（トルバ）。
３８cm×３００cm程度の細長いガジャリを織り上げた後、それを半分にカットしてチフカナットに繋ぎ合わせて制作したと思います。
この推測が正しいならば、この袋の表に見えているのは織り始めとフィニッシュの部分、自分が望んでこの図柄が出る様に細工をしたと思います。

ガジャリでは、途中で模様が変わる事はあっても、そこまで模様の出具合等を意識しません。
この制作者は同様の袋を何枚が織り上げた可能性すらあります。
例えそうであったとしても、幅の狭いガジャリにする事で、織り手は自分の肩幅で織り進める事が出来、アレンジも容易になり、袋にした際の完成図を推測する事も出来たと思います。

同じガジャリの大型のヘイベと同じ作り方ながら、色目の配合といい、装飾性も豊かで、明らかに違う用途であったと分かります。
女性が身の回りの大切な物を中に入れて、季節毎の移動の度、荷台に乗せて運ばれていたと思います。
田舎で修理された跡がピンク色であることも、この袋の持ち主が女性である事を裏付けます。
なお、コロンは袋の口を軽く閉じる為のものです。
撮影用に外に出していますが、必要が無ければ、袋の中に収納して頂けます。

画像でも見て取れるように、表・裏面共に使用に伴う穴が開いていますが、それを補っても有り余る美しい色合いが魅力です。
特に、シャワックのガジャリには珍しい黄緑色は、黄色の糸をシャワックの得意とするインディゴ染料で上染めした色です。
かなり古い物であり、天然色もいくらか退色していますが、袋の内側は織られた当初の濃厚色が見られます。

また年代が古い所為もありますが、どのガジャリと比べても色合いが豊かであると同時に、薄く、精密に出来ています。
その薄さゆえにダメージがあるものの、ガジャリなので、このままでも穴が広がりにくく出来ています。
その年代や時代背景を含めて、おしゃれなインテリアになります。
画像は屋外で撮影してあるため、室内でご覧になると幾分トーンが暗く感じると思います。

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S324 シャワック・トルバ

S324　シャワック・トルバ