キリムの店*キリムアートアトリエ |
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r27
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産地 | レイハンル HATAY NOMADIC REYHANLI KILIM |
年代 | 1870年頃 |
大きさ | 366*170cm |
価格 | 1,280,000円 |
ハタイ産のレイハンルの特徴が良く出たキリム、でも他のレイハンルとは少し趣が異なります。 一般的なハタイレイハンルのようにマルチボーダーを用い、それぞれのボーダーやフィールドにはレイハンル独特のパターンを使ってはいるものの、何処の部分のどの模様を見ても一つずつに愛嬌があって二つとして同じものが見当たらないくらい非常に変化に富んでいます。 各フィールドの境目に置かれた櫛模様でさえ普通には終わらない念の入れようで、これでもかと繰り返された労苦の成果には頬がゆるんできます。 何より、色合いが他のレイハンルと違っています。 洗練された雑味のない澄んだ色目、悪く言い換えるならやや冷たい感じのする色合いが好んで使用されたレイハンルですが、こちらは沸き立つような非常にホットな色合いが色むらを伴って使われています。 少し脱線しますが、身の回りのものほとんどが手作り、天然色に満たされていると、人々の嗜好は無機質な化学染料のような色合いを好むようになります。 デザインにしても同様、砂漠に囲まれた土地に住んでいた遊牧民は、幾何学的模様などで空間を満たしたデザインを居心地良く感じるようになります。 日本のように空間を生かした生活習慣とはまるで逆、また、人それぞれの好みもそのような環境の違いから生まれて来るのでしょう。 このキリムは、色合いだけでなく、一つの模様の色の組み合わせにしても華美な色を心地よいと感じ、楽しんで織られたかのように感じられます。 内側のボーダーはより変化に富んでおり、左側は緑色、右側には黄色とかなり異質な組み合わせ。 加えて、この緑色。 撮影していてどうもやたらに光ると思えば、下の1/3くらいは緑に染色されたシルクで織られているのです。 シルクは緑だけでなく、他にも随所にワンポイントで使われています。 どのような理由かは定かでありませんが、織り手にとって身の回りにあって容易に使うことのできたウールではなく、シルクを、それもダイバスで染め上げるひと束分をここに使うというのは、このキリムが特別な存在であったものと推察されます。 また、このレイハンルはただ色や模様が面白いのではなく、織り手の確かな技術に裏打ちされたものであり、個々の模様が機械織りのような死んだものとは違い、一つ一つに生命感が溢れています。 たとえば、真ん中のフィールドには忽然とお花畑が出現しますが、その花の幹は、花から太くなって伸び、また、細くなるというアナトリアの伝統的な表現がここにも使われていますし、この幹の部分は、斜めに糸が入って織りの変化も楽しんでいます。 天候状況が悪く、急ぎ撮影しましたので、画像には収納時の折れ線が残っていますが、一時的なものです。 |
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