キリムの店*キリムアートアトリエ |
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r49 |
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色美しいレイハンル、ただし、状態にやや難ありです。 きちんと洗ってありますが、修理は一切しておらず、現状でのお渡しとなります。 このサイズとデザイン、そして、素材等からアレッポに近い地域で織られたものだと思われます。 全体画像は白いコットンに反応した為、特に暗く写っていますので、色味は詳細画像の方で確認して下さい。 その特徴は、クレイジーなくらいの濃厚色とデザイン構成。 メインのデザインは、お馴染みの箪笥模様、このタイプでは大抵、真ん中に黄色を含む色彩が使われ、そこから上下に同じ色彩を繰り返すパターンになります。 これもほぼその様になってはいますが、下部に突如として鳥模様が現れます。 全く違うキリムのデザインをここに置く事で、意表をつく狙いがあったと推察され、正にこのキリムの見所、絵姿を象徴するもの。 同様に個々のデザインも型にはまらない大らかさがあり、結果として、白地のボーダーは幅もまちまちな上に、生成りのウールと白いコットンが混在し、まるで無作為に作られた景色の様。 更に細部を見渡せば、至る所に愛嬌あるデザインがこれでもかと散りばめられています。 そして、それらを美しく魅せているのが、この年代ならではの天然色。 定番の緑色はインディゴ由来の青緑系、黄色に青色を上染めする強い緑色、加えて、葉からの直接染めの黄緑も見られ、それぞれに色むら・濃淡があり、美しいの一言に尽きます。 赤色も同じく、真紅とコチニール系統色があり、それらがミックスして使われています。 そして、古いキリムの醍醐味、なすび色は広範囲に使われ、一部は黒い程のなすび色です。 加えて、所々に使われている山吹色の様な黄色はかなり年代物の色をしています。 当時、染め上げる事のできた天然色の殆どが、ここに現れています。 こけだけ手の込んだデザイン、色彩が多いと、織り手の気苦労は何かと多かったかと思われるのですが、このキリムを見てもそんな雰囲気は微塵も感じられず、むしろ楽しんで制作に向かったのではないかと思えます。 これぞ、古いキリムの味わいというものでしょう。 コンディションはご覧の通り、真ん中より上の部分に大きなダメージがあります。 他の部分はこのままでも当面、取り扱いに支障はなさそうな感じですが、この部分だけは取り扱いに気を使います。 出来るなら裏から布を当てた方が良いものの、それに時間と経費をかけて価格を上げるのを辞めて、価格設定を控えめにしています。 また、一部に赤い染料が流れた跡があります。 これは、他のキリムから色移りしたものであり、このレイハンルのものではありません。 持ち主が他の化学染料のキリムと一緒にしておいたため、色移りが起こりました。 それ程強くないので、その内、紫外線で分解されて薄れていきます。 なお、上端には洗いに出す前までは、房の一部が残っており、これはカットされた断片ではなく、オリジナルの一枚です。 この短めの半分サイズは長椅子にかけるキリムであったり、間仕切りであったりという事が多く、これにもう半分が揃ってチフカナットあったとは考え難いです。 もし状態が良ければ、この価格の3倍でも全然足らない位です。 |
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