キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
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r52

産地 レイハンル REYHANLI KILIM
年代 1910年頃
大きさ 320〜324* 71〜74cm
価格 220,000円


レイハンルの半分サイズ。
ある意味、最もレイハンルらしいキリムです。
とても精巧、緻密な織りをしており、目の詰まり具合だけで言えば、私の持つレイハンルの中で特別な2〜3枚を除けばおそらくトップクラス。
誤解のない様に補足すると、厚みはレイハンルの中では割と普通です。
経糸に強靭なウールを使ってある所為だと思います。
これを使う家庭で制作したのか、腕利きに発注したのかは分かりません。
ただ、このキリムの利用者はある程度の強度が必要と考え、そういう仕様で制作を始め、専用の櫛で叩き詰めながら織り進めた感がひしひしと伝わってきます。

そのデザインは、一段ずつ箪笥模様を積み上げていく方式ですから、綺麗な四角い形で織り込まれている上側が織り始めでしょう。
最終的に、320pを織り上げて、長さで4p程度、幅は3pの誤差が生じました。
高品質タイプのヘレケの絨毯でも、この位の誤差は生まれます。
織りの緩いキリムならば途中での調整もしやすいでしょうが、これだけ圧縮して行けば一方向に傾き易く、調整も難しくなります。
実際、この手の箪笥模様では部位毎に幅を変えていくものなので、その中で調整を試みながらも、これが精一杯だったようです。

配色はご覧の通り、中央のアプリコット色から上下に同じ色彩が繰り返されています。
その中でも緑、青緑が4回も現れて来るところが、個人的には素晴らしいと思います。
濃い緑色は黄色を上染めしますから、レイハンルのようにムラなく染めるのは大変な職人技が必要とされるからです。
もっとも、薄く染まった色糸で、意図的な色むらも入れられています。
一番上と下はブラウンに見えますが、なすび色と同様に、ワインレッドを藍染したもので、その藍染の工程を少なくする事で、赤味を残した色合いになっています。

コンデション面は多少の解れ(ほつれ)に加え、古い時代の修理が一箇所だけ(最後の画像)ありますが、このままで飾るにも、多少、敷いて使ったとしても、強靭に出来ているので、そう簡単に壊れそうにありません。
勿論、最初は修理を考えましたが、これだけ強靭なキリムは修理が難しく、その代金を支払う事で原価がとても高くなるので、中止しました。

これを持っていたのは、やはりイスタンブルの大手の業者。
有名どころ、つまり裕福な顧客を持つ店でなければ、なかなか手に入らないクラスです。
これがチフカナットで存在したのか、片側だけなのかは分かりませんが、揃って出てくれば相当な金額になります。



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