キリムの店*キリムアートアトリエ |
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アレッポの近郊で制作されたと思われるレイハンル。 産地を示すボーダーの模様、色の組み合わせがアナトリアと少し異なります。 ただ、織られた当時はオスマン帝国領内であり、異国のキリムという程では無く、少し雰囲気が違う程度。 ボーダーの模様に関しては部族性によるものが大きく、当時、アレッポに居住していた人達が見れば、このキリムが何処から来たどの部族に属するものなのか分かったと思いますが、今はもう資料が無く、僅かにこうしてキリムが少量残るのみ。 面白いのが、このサイズ。 何に使うキリムかお判りでしょうか? マラティア出身のベテラン修理人に見せると、「椅子に掛けるキリムだ。」と。 しかし、アレッポやハタイの椅子の上掛けキリム等を見た事も聞いた事もない私は、「違う。」と反論しました。 意に介さない様子の彼に「これは椅子の上掛けのサイズにピッタリだ。」と言われると、もう反論できません。 このキリムが何処に由来するかは分からなくても、見慣れて馴染みのあるサイズからそう判断したのであり、これ以上、疑念を挟む余地がありません。 当時のアレッポも同じ文化圏で生活様式も同じ、かつてはこのようなキリムが当たり前の様に家庭で使われていたのでしょう。 このキリムはそういう慣習をも実証する資料でもあります。 因みに、上端が椅子のサイズに合わせたのか、カットされています。 オリジナルの長さがどれ程なのか、アナトリアのキリムから推察して標準的な椅子の上掛けが350cm程度だとすると、フィールドが一つとボーダーが失われた位。 仮に、4m近いサイズで織られ、想定していた場所とは違う場所に持ってきたので短くカットしたというケースもあり得ますが、そんなミスをするとは考え難い。 いずれにしても現状はこのサイズで残っています。 修理は一切行っておらず、イスタンブルにてクリーニングして軽くストレッチを掛けたのみ。 随所に細かなダメージが点在しており、修理はしていませんが、ストレッチを掛ける際に塗布する糊のようなものである程度の補強が出来ています。 画像をご覧頂くとと、黒い糸が酸化して溶け出しているのを見て取れます。 幸い、このキリムに黒はとても少ないですが、左右の端の部分、僅かに使われた黒い部位は朽ちて抜け落ち、経糸がむき出しになっています。 それら数多の小さなダメージがあってもこの状態を留めているのは、敷物ではなく、あくまで椅子の上掛けであったお陰でしょう。 下側のボーダーはフリンジまでもが綺麗に残っており、縞模様のボーダー部分からそれに続く各種の模様は、何処かトルクメン風の面影があります。 そこからフィールドの目を移せば、見慣れた階段状の目とその隙間を埋める模様の数々は、今まで見た事の無い模様や色の組み合わせです。 しかもこれらが所狭しと押し込まれており、自宅の椅子の上掛けに使うにしては出来過ぎです。 美しく細いボーダーには、多産を願うエリベリンデらしき模様があり、これは嫁入り道具では無かったのかと思います。 そうであれば、実際の家庭で使用する長さの違いからキリムを短くしたのも説明が付き易い。 もしかすると、このキリムは家庭で制作したのではなく、村で腕利きの方に委託したのかもしれません。 模様の組み合わせが絶妙な上に、ここまで隙間を埋め尽くす理由も想定外、限りなく色むらを無くして染めている点等、高度な職人技が見られ、大量に色糸を染めてストックしてある職人ぽい雰囲気があります。 おそらく誰も持っていないであろう、アレッポ近隣で制作されたレイハンル。 都市そのものが瓦解しているため、たぶん二度とは目にする機会はありません。 コレクターが手放した時にだけ市場に流れてくるかもしれませんが、一般向けに出回る事は殆どなく、次のコレクターに引き継がれます。 生涯の宝物として大事に受け継いで頂ける方にお譲りします。 |
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