キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
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fc252 リュトフィ オズデン・絨毯


産地 リュトフィ オズデン LÜTFİ ÖZDEN CARPET
年代 1973年頃
大きさ 320*215cm (房を除く)
価格 お問い合わせ下さい


カイセリのハジュラル地区で代々絨毯業を営むÖZDEN家に生まれたLÜTFİ氏が1971年に設立したサライ絨毯工房で制作した絨毯が、今ではLÜTFİ ÖZDENの名で呼ばれています。
リュトフィ氏に関する記事はこちらに記載しています。

ここではその絨毯に焦点を当てながら、前作(fc251)と似た部分は割愛して記します。
まず、掲載画像はÖZDEN家に置かれた状態、ご子息にお願いして撮影して貰いました。
各部屋が広くて絨毯の撮影にはピッタリだと思いついたからで、正に絵になる画像です。
お住まいのマンションは一つのフロアをそっくり保管場所に使った贅沢な空間が広がり、各部屋に少しずつ趣味で集めた絨毯・キリムを置いてありました。
夜遅い時間帯に撮影した為、室内はかなり暗い状態なので、照明が暗い時はこのように見えるとお考え下さい。
同様に、こちらも明るい場所で見ると前作と同じように深緑が明るく見えます。
もう一枚の画像、クリーニング屋のおじさんが一緒に写っているものは、日中に友達の店で撮影したものであり、普通の明るさです。
前作の2枚(2枚は同じ物)と比べた際、深緑色は、これの方がほんの少し暗く、濃いめ。

言うまでもなく、これはÖZDEN家に置かれたLÜTFİ ÖZDENなので、真贋を疑う余地はなく、当日はÖZDEN家の皆さんと記念撮影も行いました。
ÖZDEN家には全部で3枚しか残っておらず、その内、最上級品の2枚を買い取りました。
最後の最後まで残っていたこのLÜTFİ ÖZDENは、裏面には表の模様が鮮やかに映し出され、どこかの有名絨毯など遥かに凌駕してしまう最高品質。
決して極細ではない緯糸が超過密に織り込まれ、裏面に筋目が見えず、当時、一番優れた織り手がこれを制作したのは間違いのないところ。
この年代のLÜTFİ ÖZDENはどれも最高ですが、その中でもこれだけは特に超過密です。
私と友人、そして、ご子息3人がこの絨毯を見ながら、その伝統の技を教えて貰いました。
来客がある度にこうして至高のLÜTFİ ÖZDENの前で説明しながら贅沢な時間を過ごすという事を、ずっとしてこられたのだと思います。

これらLÜTFİ ÖZDEN絨毯は織り方が少し特別な方法だそうですが、どこがどう違うのかはっきりとは理解できませんでした。
推察するに、模様の描き方が繊細かつ複雑な上に密に織り進めるため、普通に織り進む方式ではずれが生じたり、左右のバランスが崩れたりする恐れがあり、何かしら、この複雑怪奇な模様を正確に織り込む方法ではないかと思います。
また、30年間、太陽光に当たっても色が変わらないという話もこの絨毯を見ながら伺いました。
このÖZDEN絨毯は1973年の制作、これ以降は少しずつ品質が落ちるのだと伺いました。
この世でLÜTFİ ÖZDENを一番よく知る人が言うのですから間違いありません。

デザインは見ての通り、前作のメダリオン模様と似ていますが、少し違います。
加えて、脇役のはずのボーダーが美しく飾り立てられ、枠を飛び出して主役級の絵図になった想定外の構図で埋め尽くされており、息をのむ美しさ。
このようなデザインを思いついたもの見事ながら、それを、下図に起こした後で、その図柄を織り上げることが果たして出来ると考え得るでしょうか?
いくら奇抜で斬新なデザインを思い付いても、それを実際に絨毯として織り上げるとなれば話は別。
誰しも採算性を考えますし、そういう気持ちが少しでもあればこのようなデザインを織りあげようなどとは思わないでしょう。

さて、ここで困った事が一つ脳裏をよぎりました。
手には入れたいものの、相手が格上過ぎて「値切り交渉が出来ない」というもの。
相手の提示した価格で買い取るか、諦めるかの二者択一。
せっかくここまでたどり着いて、諦める訳にもいかず、さりとて、言い値で買い取れるか?
ご家族は、トルコ独特の親切心から自慢のキリムや絨毯を次々に披露してくれますが、今日はアクサライからコンヤまで行く日なので残された時間も僅かしか無く、値切り交渉に持ち込めません。
最終的に、友人に善処を頼み込みギリギリの所で買い取りました。
私的には高く買ったかと思いましたが、友人は「直接買えたから安かった!」と言うので、市場に出て来た時の相場はかなり高いのだと思います。

敷いて使うのが惜しくて惜しくて、という位に美しい物です。
それこそ、カイセリが絨毯博物館を作って絨毯の歴史の1コマとして展示しておくべき作品。
将来的にはそうなるでしょうし、ご家族の所有されているものが寄贈されるでしょう。



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