キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
クッションカバーも取り扱っています。
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ご迷惑をお掛けしますが、何とぞご了承頂きますようお願いします。
※詳細は、こちら

9/19
素敵なキリム「アンティーク・アイドゥン
アイドゥンのチフカナット。
これが何か特段に優れていると言うわけではありませんが、普段買い付ける事のないキリムの中にこういうものが存在します。
当時の遊牧民、またはその末裔の人達にとって、キリムは使うものであり、使わないでしまっておく事は余程の事でもない限りあり得ません。
そして、織りあがったキリムは当然、日用品として使用されると、この様に傷みますし、大抵がもっとボロボロになります。
これは早い内に使用するのを辞め、誰かが売り払い、それを手に入れた業者が修理しています。
修理技術の低さや修理糸の変色から、20年位前の修理です。
これはこれとして、飾るのなら良いかもしれませんが、この大きさで日本の家庭で飾るのは不可能なので、また別の形で登場して貰います。
9/12 コレクション2「アンティーク・マラティア・チュアル
マラティアティア地方のチュアル。
ここ何年か訪問していたカイセリのキリム屋のコレクションを譲ってもらいました。
流石に何代にも渡ってキリム屋をしているだけの事はあり、誰も知らない仕入れルートをお持ちです。
ただ、彼の財産は父親から受け継いだものが大半で、キリムが手に入らない、手に入っても思うような価格では売れない昨今、キリム屋としては彼の代で間違いなく終わるでしょう。
勿論、彼自身、口にはしませんが承知していると思います。
キリム屋の主人と言えば、学校にも通えず、幼い頃から絨毯屋で下働きしながらお金を貯めて店舗を持つ者が多い中、彼は生まれならの店主。
大学に通い、言語学に興味があって3ヶ国語を自由に使いこなすだけでなく、挨拶程度ならほとんどの言語に通じており、下手な日本語も覚えています。
(日本語はひらがな/カタカナ/漢字があり、複雑過ぎて途中でやめたのだそうです。)
そんなキリム屋としてはエリートの彼ですが、手広く商いする事にストレスを感じ、懇意にしている数人しか顧客に持っていません。
その為、折角の機会にセールスが全くなしでは困るのか、コレクションの中からこれを出してくれました。
ただ、高い価格を言うので何かとケチを付けて値切ろうとしましたが、全てのチュアルを知り尽くしている彼には通じず、最後は高いから要らないとゴネて少しまけてもらうのがせいぜいでした。
ただ、以前の記録を調べると2008年に販売した2枚のアンティークのチュアルを開いた物が12万円でした。
それらは多少の破損を修理し、コロンも失われたシナンです。
それから10年も経過して、2度とは見つからない逸品でこの価格なら、絶対に高くはない筈です。
9/ 5 フラグメント「アンティーク・シナン」2枚
シナンのスマックチュアル2枚、マラティアで仕入れたものです。
昨今、この手のスマックチュアル(古い物)は殆ど消滅しており、手に入れるのがとても難しくなっています。
トルコの田舎に行くと収集している人がいるという話はよく耳にするものの、市場に出回るのはこのように破損のあるものがせいぜい、今ではこれすら見つかり難くなっています。
イスタンブルでつい最近、これと同じタイプのスマックチュアルで縞模様キリムが切り取られた、中央のスマック部分だけのものを見つけました。
紫色が若かったので、たぶん90年位だと思います。
当然、安いだろうと思って値段を聞くと、400ドルと言われました。
ここは顔見知りの店であり、1年前には、店の家賃が支払えないからと言うので、無理して1,000ドル相当の買い物をして助けてあげた私に提示した価格がこれです。
仕入れ価格は個々に異なっており、一概に高い・安いと言い切れるものではありませんが、マラティア出身の彼がそんなに高価な価格で仕入れている事に驚きました。

今回は2枚ペアで織られたものが、その家庭から売り払われ、ペアで手に入れました。
状態としては、ほぼ互角。
ただ、最初の方が少しダメージは多いものの、スマック部分に大きな損傷がありません。
見た感じの違いは、2番染の赤の使用によるもの、そして、色の組み合わせの違いです。
8/29 フラグメント「アンティーク・カザック
アゼルバイジャンはカザック地方の、とても古いキリム。
マラティアで買い付けました。
この地方に滅法強い方がマラティアにおり、博物館にも負けないくらい素晴らしいコーカサス地方のキリムを持っています。
以前、その一部30枚程度を見せて貰いましたが、余りに凄いコレクションな事と巨大なキリムばかりで、気後れして一気に買う気が失せました。
その前か後にふとこの1枚が出てきたので、申し訳ないですが、一番安いこれだけを買った次第。
ただ、これはダメージはあってもそのコレクション以上に古いものです。
経年により、天然色の最もギラギラする部分は褪せてマイルドになっていますが、100年程度の若いキリムには出てこない天然色です。
価格設定を控えめにしていますので、ご自身にて右下部分の補強等をお願いします。
8/22 フラグメント「アンティーク・コンヤ」2枚
コンヤの東部からアクサライにかけての地域で織られたキリム。
このデザインそのものは割とよく見かけますが、これは鳥の羽模様が精巧に描かれた職人気質の高いキリムで、羽模様の端の処理等はオブルクのようにも見えます。
ただ、古くて品質の良いキリムの宿命として破損があるだけでなく、ハサミで半分にカットされてしまいました。
アンティークは破損していても、オリジナルの形を留めている場合は付加価値が付きますが、その分、こうして部分だけになった場合は安価。
それでも元々が結構な長さのあるキリムなので、面積比ではよりお買い得感があります。
実はこれら、パッチワークに加工する機会があれば使おうと考えていましたが、手違いで送られてきた為、ここにご紹介する事にしました。
もし売れなければ、本当にパッチワークに加工しますが、トルコに運ぶ手間を考えて価格は少し控えめにしました。
8/15 40cm角クッションカバー「シワス・ジジムとピロット3種
40cm角クッションカバーいろいろ。
今回掲載する多くは、卸屋が自身で制作して在庫として抱えていた出来合いになります。
ピロットの前半だけが、キリムを買って作った自作。
同じデザインはブルガリアで盛んに織られていましたが、これは本家、セルビア産です。
背面は茜で染められた暗めの赤色で、シャルキョイらしい赤さとは少し異なりますが、60年近くある古いキリムです。
丸ごと1枚のキリムを買い付けましたが、何故かこれだけしかありません。
結構な赤字になるので、多少の追加が届く事を希望しています。
後半のピロットは、古いシャルキョイにも通じる上質なキリムです。
卸屋は現地に居ますから、毎日のようにやってくる売り物の中にいいものが見つかると、こうして自らクッションカバーにしています。
現地在庫の山の中にこれらを見つけ、「高かったのか?」と、つい尋ねたほど。
もし、私がこのキリムを丸ごと1枚購入すれば単価は安くなるかもしれませんが、前例のようなリスクそして、売り物にならないダメージが付き物。
その為、何枚もあった在庫の中から、ダメージの殆ど無いものばかりを仕入れる事で、リスクは低く抑えられ、品質と価格のバランスの取れた良い品になっていると思います。
8/ 8 フラグメント「アンティーク・ハタイ・レイハンル
ハタイ・レイハンルのフラグメント。
かれこれ10年近く、自宅の端切れの山の中に放置していたと思います。
在庫の端切れが大分売れた事もあり、一斉に片付けをしていて久々に広げて見ました。
その際、元々、丁寧には洗われていないと考え、洗剤を調合して浸け置き洗いしました。
ダメージは多岐に渡っていますので、洗うとどんな事になるか心配はありましたが、洗って出てきた糸は朽ちかけたブラウンが一本のみ。
反対に凄いなと感心しました。
白いコットン時には、まだ、洗っても落ちないくすみもありますが、汚いものではなく、キリムはとても綺麗な状態で、匂い等もありません。
置いておくだけならこのままでも構わないかもしれませんが、端の切れている部分だけでも裏から布を当てると、随分取り扱いが楽になります。
その際、キリムの色と合わせる事で、更に見栄えが良くなります。
時間はかかりますが、さほど難しい仕事ではなく、腕に覚えはなくても出来ますから、トライしてみて下さい。
8/ 1 オールドM5「ホタムシ
ホタムシのセッヂャーデサイズ。
この手のお祈り用キリム、以前は一年に1枚位見かける事がありました。
これとほぼ同じデザインのもっと古い物も見ました。
しかし、それらを買い取っていないのは、損傷が大きく色彩は単調で、ホタムシというネームバリューの割に今一つだった為です。
そんな時、ふと、この様な使われた形跡の無いものが出てきました。
しかし、正直なところ、割高です。
田舎の買い付け人は、イスタンブルから来る卸屋に自慢気に披露し、これを材料に他のキリム共々まとめて売りつけようとします。
そして、今度はこれを買い付けた卸屋は、私に見せつけます。
当然、安くならないのか?と尋ねましたが、彼自身、田舎の買い付け人が高く買っているのを知っている為、値切りの交渉をしなかったそうなのです。
まぁ、トルコ人の言う事ですからそれは聞かなかったとしても、他に何か、安く買い取る方法はないか模索し、これと一緒に買い付けたキリムと同時に仕入れる事で、ほんの僅かだけ安くしてもらいました。
でも、このオーナーはどうして手放したのでしょう?
昨今のアナトリアでは、何かしらお金が必要にならない限りそう簡単には手放しません。
かつては、古いキリムには価値がないと嘘を言って安く買い取る業者が田舎を荒らし回りました。
その悪行は、トルコ人なら誰でも知っている程。
ですから、今時売るとしたら本当にまとまったお金が必要になった時、もしかすると、織り手自身が娘の支度金の為に手放したのかもしれません。
7/25 オールドM5「マナストゥル
マナストゥルのほぼ大判サイズ。
織られた当初は、もう少し縞模様キリムが続いていたと思います。
この180㎝という幅は、アナトリアでは4m近いキリムになりますし、元々横幅のあるマナストゥルでも2.5m位の長さはあったのではないでしょうか?
実際に、マナストゥルの縞模様だけのキリムで2×3mサイズのものがあります。
その図柄はとてもユニークで、意図的にこの様なデザインを作ろうとしても出来るものではありません。
見栄えをそう意識しないという点からも、目隠しキリムでは無いかと推察します。
しかし、これはこれで十分。
縞模様キリムだけでも立派な上に、少し模様が加わるだけでキリムに波打つ様な表情が現れ、実に爽快です。
しかもほぼ天然色であり、(殆ど)スリットの無いキリムは強度にも優れ、敷物、飾りとしても使え万能です。
7/18 オールドM5「ブルガリア
マナストゥルとシャルキョイのミッキスタイプのキリム。
本来、ブルガリアのキリムと言えば、マナストゥルを想像しますし、マナストゥルのお祈り用キリムと言えば、大抵、星とギザギザ模様と決まっています。
しかし、これはその手の自由奔放なキリムと違い、精巧さと品質の高さが示す通り、市場ではシャルキョイに分類されます。
ただ、私の見解はマナストゥルとシャルキョイの折衷タイプであり、6対4位の割合に思います。

元々、シャルキョイの故郷はバルカン山脈の真っただ中にあり、周囲と隔絶された厳しい自然環境に守られていました。
そんな中、シャルキョイの主要生産地となったのが、ソフィアからピロットにかけての地域。
ここだけ低い山並みの尾根伝いに街道が通っており、バスの車窓から目に入る風景から、シャルキョイの故郷に来たなという感慨を覚えます。
中でも、このキリムはボーダーのデザイン等からブルガリア北西部辺りの産ではないかと推察します。
フィールドの風にたなびく鳥模様は、ルーマニアの花柄のキリムを彷彿させないでしょうか?
ブルガリア内のシャルキョイ生産地の一つであるモンタナ州の更に北に位置するルーマニアに、何かしら影響が及んだとしても不思議ではありません。
街道を一本外れると、山並みを一つ隔てた隣町に行くのも困難であり、街道伝いに彼らの伝統文化が伝承され、刺繍や陶器に似た特徴が見られるからです。
少し深掘りした内容になってしまいましたが、好きなものであればアンティークで無くて良いとお考えであれば、ある意味、これはオールドキリムの一つのトップクラスにあるものです。
7/11 パッチワーク・クッションカバー「スザニ
イスタンブルでウズベクのスザニ等を豊富に扱っている店が作ったクッションカバー。
元々はキリム屋ですが、幅広くイカット等何でも取り扱っています。
クッションカバーの制作に際し、彼の持つ色々な素材を駆使し、とても手間≒費用が掛かった作品になっています。
無傷のスザニを使っていたのではコストが掛かり過ぎる為、オールドで傷物のスザニを使っているので、物によっては、些細な汚れ・擦れが見えるものもありますが、穴の空いたスザニは除外しています。
また、黒地のものはミシン刺繍、関連する中央アジアのイカットやプリント布で経費を抑えています。
パッチの数が多く、より手間のかかっているものを少し割高に設定しました。
良いものだけ選んだ事と、この店にはもう手頃な在庫がないので、これが最初で最後の紹介になります。
7/ 4 オールドM5「コンヤ
広大なコンヤ県でもチュムラ辺りで織られたものと推察されるキリム。
初めてみた時、直感でそう思ましたが、根拠がなく、細部を1つずつ見て考えた結果が説明になります。
また、最初は上下逆さに撮影したところ、どこか座りが悪くてこの方向で撮影をやり直すと、何かがスッキリしました。
きっと織り手の娘さんも何か思うところがあって、このデザインを作り上げたのだと思います。
また、割と最近、これと同じスタイルのキリムがカイセリで見つかり、値段次第では買い取ろうとしましたが、相手の言い値が1200ドルです。
それはほぼこの販売価格、私が何年も前に買って倉庫に置いている内に随分値上がりしたようです。
この事は、今や全てのオールドに該当します。
「何もかもが高くなった」と不満を口にすると、相手もさるもの、「全ての価格が上がっているのに、誰が安く売るんだ?」と説いてきます。
昨今、資金繰りに困っている店でもない限り、何1つとして安く買えるものはありません。
早くにキリムに興味を持ち買い求めておられた方、割高な店舗ではなく個人売買で手に入れられていた方々は、お得な価格で買われていると思います。
6/27 オールドM5「タワス
デニズリ県はタワス市の代表的なキリム。
デニズリと言えば良くも悪くもギザギザメダリオン模様が主で、同じ模様を繰り返す事で成り立っているところがあります。
それがタワスに行くと、少し味わいが変わり、遊牧民らしさを取り込んだ小メダリオンが採用され、長い歴史の間にこのデザインに修練して行ったのだと思います。
コンヤのイニジェなども似たタイプですが、何故か、タワスは横のボーダーがありません。
勿論、タワスにはこの他にもいくつかのパターンがあり、それこそ、デニズリと同じギザギザ模様もあります。
しかし、この六角形模様が主流であり、例え、ギザギザ模様を使っていても色合いや肌触りがデニズリとは違います。
そして、このデザインのものは、大方品質に優れ、小さなサイズは人気があるので見つけたら早く抑えないと他の業者に取られてしまう程、良いものは見つけるのがとても難しくなっています。
6/20 オールドM5「エシュメ
エシュメっぽさの中にアイドゥン風のボーダーを用いたキリム。
もっとも、そのアイドゥンぽさというのは、その手前に位置するマニサに由来する事が多く、事実、色彩ではマニサやデニズリのもの。
主役である動物は、トラなのかオオカミなのかよくは分かりません。
しかし、尻尾が長く爪のある手足からは、トラの姿をイメージしてある様にも見え、空想で描いた折衷タイプかもしれません。
いずれにしても、よく考えて制作されており、動物柄のキリムにありがちな稚拙感は無く、反対に細工の出来栄えに感心させられます。
6/13 オールドM5「エミルダー
エミルダー産のお祈り用キリム。
この地方では古くから茜の赤を用いた赤いキリムを好んで産出しており、その赤が天然色である事が押さえておく必須条件です。
仮にこれがもう10~15年ほど若くなると、赤色は化学染料に変わり、キリムは厚みが出て粗末、見た目も無機質な味気のないものに変わります。
古ければ古い程良いのですが、大抵、このタイプのエミルダーは品質が良い分、使われていると破損が大きくて販売用には適していません。
商売上手なお店ではそう言ったものを安く仕入れ、修理する事なく、ボーダーをそっくり切り落とした状態で販売しています。
その点これは、オリジナルのエミルダーとして十分に鑑賞にも耐えうるものです。
6/ 6 オールドR「カラダジャー」&オールドS3「カラダジャー
マラティア等東部地方では、割と名の知れたカラジャダー。
何故か、このカラジャダーは、半分だけになったものを多く目にします。
これらは僅かに片側である事を示す模様がありますが、無いケースも多く幅が広めな為、しばしばランナーとして高い価格で売られていますが、本当は片割れです。
イスタンブルの古参の業者さんも片割れと知らずに高く買っていて、「これ、半分だよ!」と言うと、恥ずかしそうに隠すのです。
また、ご存知の様に、トルコ語でダーは山を意味する事から、キリムの名前にダーが付くものは、その山の麓に住んでいた、遊牧民かその末裔の人達によって織られたものである事を意味します。
このカラジャダーの特徴はマラティアと見間違う程の色合いと品質の高さを備えながら、遊牧民の味わいが加わる事でマラティアより多少華やかになる事。
大抵、過密なジジムが織り込まれ、これによりどの地域に居住していたのかが推察可能で、これらはディヤルバクルの風合いが持ち込まれています。
マラティア現地仕入れの為、イスタンブル仕入れと比べてお求めやすくなっています。
イスタンブルでは、例のカットですら800ドルだと言い、高いと言っても彼らも騙されて高く買っているので700ドルまでしか下がりません。
5/31 オールドランナー「マラティア
細身のマラティアキリム。
かなり以前に買い付けたので記憶が曖昧ですが、カットする指示を出した覚えがないので、元から切り分けられていたものだと思います。
同じ縞模様キリムでは、マラティアのもの、それも年代があるので品質には文句ないばかりか、実用には少し遠慮される位の品質があります。
地味ではありますが、化学染料っぽいものは無く、色合い的に日本の家屋には何処でもマッチするでしょう。
じんわりとくる良さがあります。
5/29 オールドM4「カシュカイ/バクティアリ
バクティアリとカシュカイのミックスしたソフラ。
色とりどりの模様で彩られていますが、華美な色の組み合わせは避け、ベースにブラウンをミックス、紺や青緑で抑える事で上手く調和がとれていると感じます。
特に教わるわけでもなく、自然と身についた素養が発揮されたこの手の作品は、彼らの文化そのもの。
何処か惹きつけられる魅力を感じます。
また、この様なデザインは普通のキリムには用いられません。
多くは小さなサイズの袋物であり、大きくてもソフラまでです。
それだけに物珍しさという点では、他より群を抜いています。
その分、少し割高でしたが、珍しいものや変わったものがお好きな方にはピッタリ。
たぶん、もう次は見つからないと思います。
5/24 オールドM4「バクティアリ
人気の高いバクティアリのソフラ。
パンをこねる為のソフラは、あくまで調理道具であり汚れはつきもの、大した損傷は無くても多少なりとも壊れているのが普通です。
その点これはかなり程度が良く、大事に使われていた事が容易に推察できる程度の良さが自慢。
何せ、パン専用のキリムですから小麦粉の付着は仕方がなく、イランでは何の問題も無いばかりか、セールストークかもしれませんが、小麦粉の付いているものの方が良いものだと言われます。
もっとも、表(おもて)面は付着が殆ど気にならないレベルです。
天然色が多く見られるので、これもまずまずの年代があり、ベースも案外こなれています。
コットン地なので、これから暑くなってもお使い頂けます。
5/22 オールドM4「バルーチ
精巧さが売りのイラン・バルーチのソフラ。
大きくて重いイランのソフラとは印象が違い、気持ち薄手で軽く出来ています。
もしかすると持ち運ぶ用途があって、この様な気持ち小振りなソフラになったのかもしれません。
何よりバルーチの得意とするスザニは、立派なもの。
裏を見た時、小さなギョル模様までスザニになっているのには感心しました。
強固なスザニがあるので、多少使い込んでも安心感があります。
天然色系なので洗えますが、イランもの、特にバルーチは色素の結合が緩いので、安全の為、色止めが必要です。
5/17 オールドM4「カシュカイ
イランから取り寄せたソフラを少しばかり掲載します。
一昨年に入荷したものですが、昨年は掲載する機会を逸してしまいました。
ともあれ、流石にイランからは、本場ならではの珍しいキリムが毎回見つかります。
ただ、トルコと違うのは、良い物は既に海外に流失している事。
そして、革命後のイランには再び流入する事は稀です。
つまり、イラン国内にある物は革命前に売れなかった品々であり、大抵はダメージが多く、反対に状態が良い場合は非常に高価であり、どちらを取るかで悩みます。
今回はその中間辺り、ソフラならではの状態の良さがあったので買い取りました。
たぶん、持ち運ぶためのもので、私たちが想像するイランのソフラよりは一回り以上小さくできています。
その分、小さくカシュカイの文化が凝縮しているキリムです。

少し位のダメージなら修理すれば良いだけの話ですが、イランではそれが一筋縄では行きません。
修理人は途中で仕事を投げ出したり、わざとゆっくり仕事したり、急な祝になる事も多く、予定通りには進行せず、追加料金をせびります。
現地で顔聞きの古い絨毯屋に頼んで貰ってもこの有様、毎回、引き渡しの際は追加料金をよこせと言い合いになります。
その為、お世話になっている絨毯屋からは、「今、修理が済んだものを奪い取ってきた。ほとんど喧嘩の様だった。」と、興奮気味にメールが届く程。
日本国内で流通するイランものが傷を直さないまま売られているのは、そういった理由からです。
しかし、私は修理ができるまで1年でも2年でも待ちます。
普通の業者さんなら根を上げて引き取るところ、「約束は守れ。」と粘り強く交渉するので、相手も安請け合いはできません。
こう言った過去の経緯もあり、わざわざイランまで行く事もなく、実際に訪問する以上のコストパフォーマンスで披露する事が出来ます。
5/15 オールドL4「カーズマン
予期せぬ事態で手に入れたカーズマン。
当時、ソフィアでシャルキョイの商談中にこれを見つけました。
その時、とっさに何が起こったのか理解できませんでした。
変わったキリムがあると自慢するために私に見せているのか?
でも、その割りに全然珍しくは無い、これは?と思った程。
落ち着いて話を聞くと、これも売り物なのだそうです。
カラフルなセッヂャーデのシャルキョイばかり見ていて、いきなり、この細長いカーズマンがどうか?と言われても・・・という感じで、申し訳ないですが、これは要らないと断りました。
しかし、相手はどうしても売りたいらしく、かなり安くしてくれました。
後で分かった事ですが、バイヤーの方自身、トルコ系である事は秘密にして生活しており、隠す様に所持していた事から、どうしても売り払ってしまいたかったのだと思います。
しかし、ただ安いだけが魅力ではなく、その模様構成の手の入れようは半端ではありません。
櫛模様が盛んに用いられている事から、婚礼用なのかもしれないと思わせる、結構良いキリムです。
それにしても黒海をはるばる超えてヨーロッパまで行くとは・・・。
アナトリアを縦断した可能性もあるにはあるのですが、何故か、カーズマンだけがシャルキョイ圏で見つかるのです。
何らかの理由で、アナトリアを縦断する方の危険が高いと考え、ソビエトを横断していったという筋書きが成り立ちます。
アルメニア人の家系でしょうか?
皆さんはどう考えられるでしょうか?
5/10 オールドL4「ハッキャリ
ワンで織られたワンのキリム。
カテゴリーでは新作になりますが、今ではこれらニューキリムは「新しくない」という意味でのオールドとして扱われます。
何故、このワンが今頃になって出てきたのか定かではありませんが、これを買い取ったトルコ国内の業者が在庫として持っておいたものではないかと推察します。
かつて、イスタンブルに限らず何れも都市でも絨毯・キリム屋家業が乱立し、観光客からぼったくりする事敬遠された上に、人件費の高騰によってトルコ国内でもキリム産業が衰退し、店を閉める者が後を立たず、在庫として保有していた新作キリムがこうして市場に出回ります。
でもこれはただ単に珍しいだけでなく、しっかりハッキャリの伝統模様が踏襲された良いキリム。
もし今これを再現しようとしたら、原価が2倍ではとても収まらないので、制作する者はありません。
5/ 8 オールドL4「ハルシン
イランはケルマンシャー州、ハルシン郡のキリム。
イスタンブルにもしばしば出回るキリムの1つであり、大抵は、キツイ化学染料のオンパレード。
その上に汚れがあり、洗っても硬化した汚れは取れません。
正直、タダと言われても処分に困る程で、問題のある物はタダ同然というのが実情。
しかし、日本ではそんな最低のハルシンが、堂々と高値で売られていたりします。
キリム屋は、「古い物だから汚れているのは仕方がない」等とあの手この手で誤魔化します。
もしも買った人は災難でしかないでしょう。
一方で、少し年代のあるものは天然色が使われ、デザインには好き嫌いはあるかもしれませんが、キリムは美しく、扱い易く、敷物として重宝し、結構、人気があるのも事実。
そう、同じクルド人のハッキャリキリムのようなのです。
茜やインディゴによる染めは、常に濃淡が異なります。
それが色むらとなって現れますが、それを一枚のキリムの中で織り交ぜて行くのが腕の見せ所であり、これは上手くまとめあげている作品です。
5/ 3 オールドM3「カラバー
カラバーの中でもアルメニアン・カラバーに分類されるキリム。
初めて見た時、文字か数字の様な物があるとは分りましたが、年代だという事までは気が廻りませんでした。私の場合、天然色を見て年代を判断するので、基本的に、織り込まれた年代は無視します。
そして、天然色の青や緑から80年位あるキリムと思って買い付けましたので、想定より少し若かったのは残念なところですが、カラバーのキリムはいつも古い時代の天然色が見られます。

カラバーのキリムは織りが整って申し分無くても、単調な模様の繰り返しで面白みがないと感じられる方も多いのではないかと思います。
しかし、それらは背面が黒くて安いタイプのカラバーです。
(※稀に赤もあります。)

ずっと以前の話ですが、人気が無いので、大きなサイズでも原価200ドルという破格値、それが日本に来ると10数万円にもなります。
それは年代が古い事に加え、アルメニア産であり、織り手の技量が優れて色美しい上にデザインも見ていて飽きません。
良い意味でカラバーに裏切られた気がします。
実際に手にとってご覧頂くと、多彩な色むらが意図的に組み込まれていて、大変だっただろうとその労力が偲ばれます。
5/ 1 オールドM3「マナストゥル
昨今、殆ど出回る事がなくなったマナストゥル。
以前はブルガリアから持ち込まれる事が多かったですが、この数年で状況は変わり、本国には殆ど残っておらず、アナトリアに移住した家族が持っていたもの、又は、業者が在庫を売りに出す等の時にしか見つかりません。
色合いが好みでないだの、状態が悪いだのと言っておられませんが、幸い、これは無傷の状態で見つかりました。
色合いでは、日本のお客様向けには青色が多い方が良かったかもしれませんが、残念ながらこの年代で青は化学染料になってしまいます。
説明に記した通り、上の房が内側に入り込んでおり、卸屋は再三カットを勧めましたが、私がずっと悩んでこのマナストゥルの前で固まってしまったので、オリジナルのままで提供する事になりました。
カットはいつでも出来ますが、切った後ではもう元に戻す事は出来ないと思うからです。
稀に、この様な形状がお気に召さない方がいらっしゃいますが、もし、そこまで完璧な物を求めるなら、クムやイスファハン等の工房物を買えば良く、キリムではある程度までの手仕事の不具合を看過してあげなくてはならず、それがまたキリムらしさ、魅力なのだと思います。
4/26 オールドM3「ウシャク
ウシャクのモデルにパムッカレ地方の緩やかな味付けがされ、エシュメのとても詰まった織りで仕上げられたキリム。
正確なデザインの上に、細やかな気配りの効いたデザインは、日本人の一般的な趣向に合ったキリムだと思います。
その上に、南方の遊牧民系の味付けが加わる事で、一層ビジーで華やかな色彩となっている所が見所。
使われていたキリムの様には見えず、織られてからは、ずっと仕舞込んであったものだと思います。
しばらく前に買い付けたものですが、最近、このグレードのものはめっきり見つかりません。
今まで通り買い付け価格をベースに値段を設定していたのでは、キリム屋は続けて居られなくなるくらい、品数が減って高くなっています。
もしマラティアでキリムが見つかるなら安くて良い物手に入るでしょうが、絨毯と違って、マラティアにはキリムは殆ど残っていません。
将来を考えると、悩みは尽きません。
4/24 オールドM3「アナムル
アナムルの近隣地域で織られた白いキリム。
大抵が赤色をメインにした色使いとなる中、これは無染色の白をベースにしたもの。
ムットのチュアルの様な黒いキリムに白い縞模様ならありそうですが、これはその反対。
ありそうで余りなく、稀に見つけても白いキリム故のトラブルがあり、未使用に近いものしか買い付ける事はありませんが、今回は久々に良い物に出会えました。
白いキリムの中にも景色があり、白地が自然な濃淡によって色変わりになる所に目立つ様にジジムを配置、何か伝えたい事があってこのジジムが織り込まれています。
意味あり気ですが、何なのでしょう?
基本、細く紡いだ糸で織られる上質なキリムであり、この地方ならではの低価格も魅力的です。
4/17
&19
アンティーク・レイハンル・クッションカバー
予想されたかと思いますが、先日のレイハンルをカットしました。
折角、あの形で残っていたので、そのまま買い取って販売すれば良いのですが、他のキリム同様に修繕してキリムに仕立ててもボーダーが欠損している分、正規の価格では販売が難しく、そうかと言って、卸屋も安く買い取ってないからと強気の価格を提示してくるので、採算がうまく取れません。
目利きの卸屋の事ですから、高く売れるのではないかと目論んでしたのではないかと推察します。
その為、以降は特に尋ねる事はせず、このレイハンルはその後数年間、元の画像のままの状態で卸屋の店内にありました。
ある日、クッションカバーに出来る古いキリムはないかと尋ねると、すでに記憶から消え去りつつあったこのキリムを彼が出してくれました。
彼の厚意に感謝し、二つ返事で分かったとのみ返答するとこうしてクッションカバーになったものが届きました。(価格交渉なし。)

枚数が多いので、2度に分けてご紹介します。
なお、キリムそのものがとても艶やかな為、通常の撮影だと暗く写ってしまいました。
その為、2~3度も撮影をやり直しましたが、未だ暗めのものがありますので、他の画像を参考にして下さい。
化学染料なら暗い方が古そうに見えるから見過ごせますが、天然色の醍醐味は明るくしないと認識出し難く、色味が上手く読み取れないと思います。
でも、どれを選ばれてもハズレはありません。
2種類の緑色は勿論の事、なすび色、水色、青色等、何れも美しく、白ですら艶やかで美しいと感じます。

40cmの他、45cmも数6枚あり、大判ならではの模様の大きさからくる迫力が感じられます。
もうこれ程状態の良いレイハンルはクッションカバーとしては手に入らないなので、少し贅沢ですが、手にした時の感動も大きいので、ご検討頂ければと思います。
4/12 素敵なキリム「アンティーク・レイハンル
アダナとハタイ、双方の影響下で制作されたようなキリムです。
時として、レイハンルのキリムは驚くほど薄手で品質に優れるものがありますが、これはそこまでのものではありません。
代わりに実用面で特化し、いつまでも色美しくこのキリムが家庭の主役である様にと考え抜いて制作されています。
糸の染めから織りに至るまで、高い職人基質が発揮されているレイハンルで、実際に敷いて使うのに向いたキリムです。
かつてこの手のキリム、良し悪しを言わなければ毎週の様に出てきていたものが、今はさっぱり見つかりません。
仮にあったとしても、破損が多すぎてクッションカバーにも使えないくらい。
その点これは、キリムとしても利用できる優れもの。
4/10 オールドM3「産地不明
心癒される見事な天然色の新作キリムを見つけましたので、ご紹介します。
新作キリムが大嫌いな人でも、これは別格だと思います。
緑色の色むら加減といい、悠然としたデザイン構成は機械的なものではなく、少し大袈裟かもしれませんが、下手なアンティークより素晴らしい。
カイセリの新作キリムすら、疾うの昔に採算が取れないとして国内生産は途絶えていますから、もうトルコ人の手によるトルコ産の天然色のキリムが復活する事は無いでしょう。
以前は人件費も安く、採算が合いましたが、今この様なものを作っていては一枚あたり何十万円にもなります。
天然色と呼ばれるもっと安価なものも見られますが、それらは平たんな色彩で、天然色と言われても素直に受け入れ難い色彩が使われています。
人によってはそちらの方が良いと言われかもしれません。
ただもし、この古いキリムを再現した色合いに魅力を感じ取って頂けるなら、これ以上のものは無いでしょう。
また、新しいキリムでは機械糸を大なり小なり混ぜる事で経費を抑えていますが、これは機械糸のカイセリの様なゴワゴワ感がありません。
これだけ費用を掛けているので、手紡ぎ糸を使用している可能性が高いと思われます。
古き良き時代を思い見て再興を試みた、良い作品です。
4/ 5 オールドM3「バラク
お祈り用サイズのバラク。
お祈りに使っていたなら一番傷み易い筈の踏み込みの部分が壊れておらず、上下共オリジナルの房が残っており、お祈り用ではなかったのかもしれません。
総じて単調なバラクが多い中、これは昔ながらの伝統的なデザインで丁寧に織られた感じのするものなので、久々に買い付けて来ました。
実に3~4年ぶりの入荷となります。
かつて、近代化、西洋化により、伝統文化は時代遅れだとして省みられる事はなく、キリムは無用のものとして売り払われ、一時期、市場に出回る分量も半端でなく、掃いて捨てる程大量にありました。
その時、機転の利いた業者がまとめて購入し、欧米に広く販売して成功を収め、その名がマイナーなブランド化し、バラクの事を知らない業者さえバラクの名前を指定して買いに来る程。
こうして密かに人気を博していたバラクも、既にその伝統は失われています。
カシュ地区は山間合いの土地であり、放牧には適していても目立った産業は無く、廃れる一方でしたが、政情が安定すると、小規模ながらリゾート地として観光産業で復活しました。
懐が豊かになると自然と独自の文化を守ろうとする動きが出てくるのは何も同じ。
文化センターを設立してバラクキリムを織るコースが設けられ、かつて、その担い手であった女性達が集まって現在、復興に力を注いでいます。
ネット上を検索すると、かつてバラクを織っていた人のリポート等も見られて興味的です。
トルコ語の為、今ひとつの自動翻訳機能でも、雰囲気だけは伝わってきます。
4/ 3 アンティーク・レイハンル・フラグメント
ハタイ圏、アレッポ近くの町で織られたと思われるレイハンル。
割と最近、買い付けました。
イスタンブルのキリム屋街を歩いて移動していると、メインストリートの道端にこれといくつかのオールドキリムが道端に並べてありました。
普段は横目に見て通り過ぎるのですが、流石に今回は立ち止まり、さらりと値段を聞くと、悪くない額。
値切り交渉次第では、もっと安くなるかもしれませんから、ここは腰を据えて交渉に入る事に。
まずは、盗品でないかと問い詰めました。
神に誓って盗んだものでないと言えるか?と。
そして今度は、キリムに盗品の痕跡が無いか、裏と表を念入りに確認。
ここで相手も観念したのか、このキリムが他人のもので、売れたお金をその人に支払う必要があると話してくれたので、幾ら支払うのか?と原価を尋ねるとすんなり答えが返って来ました。
これはある程度サバ読んであると踏み、原価+20ドルの利益で買い取ると言うと、無論、相手は拒否します。
互いに譲らない雰囲気で膠着しつつあり、真っ向勝負では中々落ちないと思ったので、少し提示価格を上げて、「提示した金額を呑むなら今すぐ現金を渡すが、拒むなら、もう次の店に行く。ギョルシュルズ(またね)。」と話すと、少し気持ちが揺らいだ様子。
間髪入れず、ドル札をチラつかせ、更に10ドルアップで頂きました。
厳しい交渉の様に思われるかもしれませんが、相手も百戦錬磨、マージンをきっちり確保するので、この勝負は引き分けだったと思います。
その後、次に会う予定のキリム屋さん、初めて会うので顔も知りませんでしたが、周りにいた人に〇〇ベイ(さん)は何処か?と尋ねると、僕だよ!と目の前にいる人から答えが返ってきました。
こちらは全く知りませんでしたが、もう10数年もキリム屋をしていると顔が割れている様です。
3/29 フラグメント「トルクメニスタン・ヤムット・絨毯
本家ヤムットのオールド絨毯です。
よくトルクメンとのみ表記して誤魔化される事があります。
つまり、トルクメンとは「トルコ風の」という事であり、イラン絨毯、パキスタン絨毯であろうが、機械織りであろうが、その範疇に含まれてしまいます。
また、その微妙に安価な価格に釣られる方もあるかと思います。
しかしこれは、紛れもなくオリジナルのトルクメニスタン産の絨毯。
下手に安価にしない方が良いのかもしれません。
それでも、アンティークではなく、パイルが擦り減った絨毯は利用価値がなく、買い手が見つからないので、結果として、安く手に入ります。
オークション等で安く買ったと思っていたら、並び立ててある美辞麗句は全くの偽りで、大損していたというのがよくある事です。
お金儲けのためならなんでもありがこの業界、ご自身の目利きに自信がない場合はリスクを冒さない方が無難かと思います。
もっとも、これは古いトルクメニスタンを十二分に彷彿とさせてくれる色合いであり、少なくとも価格以上のものです。
3/27 フラグメント「アンティーク・セネ・絨毯
セネの祈祷用絨毯。
キリムと比べ数が少なく、その上、絨毯はどれも酷使されているため、なかなか状態の良いものがありません。
正確には、ギャラリー等でお金持ちに販売するものなら多少はありますが、一般のお客様が買うのを躊躇するような価格が私の買い取り価格になるので、とても手が出ません。
その為、今までに手に入れたセネの絨毯は端切ればかり、どれもクッションカバーに加工してきました。
それですらかなり美しいものでしたが、これはフルスケールの絨毯そのもの。
表面はパイルが薄くなっていても触れると極上の肌触りがありますし、裏面にすれば絵画のような美しさと迫り来るものがあります。
価格の内訳は、絨毯クッションカバーを4~5枚と、ボーダーからパッチワークに加工したとしての積算であり、表面のパイルが薄い部分、私の作業代金等はサービスなので、頑張った割に儲けの少ないのが現実。
ただ、美しい天然色と極楽のようなヘラティ模様、そしてこの絨毯に特有のユニークな植物をあしらったメダリオンは現地でもかなり珍しがられた作品、鑑賞に値する秀作です。
3/22 フラグメント「アンティーク・.シナン・絨毯・ヤストック
シナンのヤストック絨毯。
とても素晴らしい絨毯なので、コレクションの頁に掲載するつもりでしたが、他との兼ね合いもあり、フラグメントの頁に載せる事にしました。

上下の角に破損はありますが、絨毯そのものへのダメージは軽微で、フルパイルで残っています。
もし少しでも多く利益を上げようとするなら、裏面を切り離し、表面の絨毯だけを綺麗に修理すれば、2度とは手に入らないシナンのフルパイル絨毯ヤストックとして、もう少し高い価格がつけられます。
しかし、今やマラティアですら古い糸は手に入りません。
わざわざ裏面を切り落とし、弱ったパイルを捨ててまで新しい機械糸で見栄えを取り繕うのは忍びがたいものがあります。
裏面のブラウンキリムにはパッチを縫い付けていた跡が残り、このヤストックを使用していた家庭で自ら補修をしながら大切に使っていた事が分かります。
もはや、これは当時の様子を伝える大切な文化的遺産であり、お金儲けのために細工をする事は避けたいので、このままの状態で提供しようと思います。
解説中の縫い止めについては、元のパイルと抑え糸を止めるように行いますので、見栄えを悪くする事はありません。
3/20 コレクション3「アンティーク・ヤムット・絨毯
おそらく完品としてご紹介するのは最後になるヤムットです。
穴の開いたものならまだ手に入りますが、この位程度が良くフルパイルのヤムットは、あるにはあるのですが、オーナーも高く仕入れており、また、入荷が無いと知っているので、安くは譲ってくれません。
実は、この他にももう一枚古いヤムットをイスタンブルで見つけていました。
その色彩はこれよりも更にピンク掛かっています。
「どうしたのか?」と尋ねると、クリーニングから戻ってきたらこんな色に変わったと言うのです。
彼はクリーニング屋が色落ちしないように薬品を混ぜた所為だと主張していました。
それなら何故、そんな粗悪なクリーニング屋に出したのでしょう?
実は、この様なトラブルは日々、結構発生しています。
以前には、エルズルムが洗いから戻るとミフラブの色がブラウンから緑に変わったのを見ましたし、同様に、他のエルズルムのボーダーは緑から黄色に変わりました。
冗談交じりにプレミアが付いたと笑い飛ばしましたが、キリム屋のおじさんは真っ青です。
古いキリム・絨毯は長い間、各地を転々としていますから、その間、誰かが何らかの薬品を塗布した可能性があり、普通なら無害なものでも、長い年月で酸化、それが水と結合する事で化学反応を起こす様なのです。
そうした事情で、古い絨毯・キリムは洗わないままで販売され、洗うかどうかは買い手に任せます。
その為、現状渡しの価格と洗った後の価格にはリスクが反映されている分、開きがあります。
勿論これも洗ってない状態で買い付けました。
そう、勝負の時です。
アゼルバイジャン経由で手に入れたアンティークのヤムットが一瞬にしてゴミに変わるか!、それともお宝になるか!
周りの人は皆、洗うのを反対しました。
ヤムットはパイルが密であり、そうでなくても、収縮が激しくて隠れたダメージがあると、それだけで破損が進むからです。
それも古ければ古い程リスクが高くなります。
そこで、絨毯屋のオーナーには、洗った後に何かしら変化が起こったとしても、それは買い手、つまり私の責任に帰するものであり、一切のクレームは言わないと宣誓をした上で、洗って貰う事にしました。
結果はご覧の通り、誰もが欲しがる素晴らしいヤムットになりました。
皆さんはネット上にある商品だけ見て判断する機会が多いと思います。
古物の世界ではそういった類のリスクは日常茶飯事、薬品に浸してウールが死んだキリムは、洗おうとバスタブに入れた瞬間に崩壊します。
それも安い価格ではなく結構高い価格で売られているものですら、そういうトラブルが発生するのです。
それだけに、今回は最後のチャンスに掛けて正解でした。
3/15 コレクション3「イスファハン・絨毯
古いペルシャ絨毯。
あるキリム屋の主人がかなり前、この手の絨毯がイスタンブルでよく売れていた時に仕入れたものですが、その後、本人が破産した事や、景気の後退で売れないと判断して、私のキリムと交換して手に入れました。
彼は店をたたむ決意をしているのだと思います。
もっとも、彼は絨毯について何も知りません。
この絨毯の事を、最も付加価値の高いカシャーンだと言っていました。
カシャーン=高い=儲かるという単純な考えしかできない人達です。
面倒なので、無視します。

フィールドはマシュハドのようなデザインですが、花柄はフィールドを埋めずに空白を設けてあります。
何よりマシュハドの古い絨毯は薄手ですが、これは厚手。
最初にイランの業者に見て貰った時、イスファハン近くの地方都市の名前を教えてくれたのですが、すっかり忘れてしまいました。
その後、イスタンブルのボスと話し、互いにイスファハンで一致したので、この様に表記する事にしました。

何せ価格は新作のペルシャ絨毯(※)より遥かに安いという異常な事態。
(※安く売られている2等級品のペルシャではなく、上級クラスとの比較です。)
これはアンティーク一歩手前、それ位の比較でなければ、釣り合いが取れません。
この手のペルシャも、イラン人の手に渡ると、軽くこの2倍は吹っかけられるでしょう。
それ以上かも
3/13 コレクション3「アンティーク・シナン・絨毯
とても手の込んだ祈祷用の絨毯。
勘を頼りに織り進む事が出来る部族系のざっくりとしたタイプではなく、緻密で精巧な作業により制作されたもの。
シナンの一般家庭で作れるレベルではなく、素材選びから仕上げに至るまで、熟練した人の手によるものです。
この手の絨毯の相場は3,000ドル前後と決まっていますが、安く買取・提供しているのは、裏面にサインがある為です。
トルコでは盗難防止の為にこういった名入れを行う事から、盗難品のイメージがあるので良心的な店では嫌われ、普通は買い取りませんが、後で気が付く事があり、原価割れでも手放そうとします。
一方で、そういうものばかり好んで買う人があるのは、以前にもご紹介したとおり。
ただ、これを売ってくれたのはマラティアで100年続く名士であり、マラティアで一番大きなアプリコットガーデンを持っていらっしゃる方。
その方の名刺を見せれば、マラティア市内は何処でも顔が聞きます(実証済み)。
そんな富豪が、小銭稼ぎのためにサイン入りの絨毯などを買う必要がないのです。
つい最近、買った後でサインがあったと分かったので、安く売ってしまいたいという要望がありましたので、譲り受けました。
ご興味のある方は、まずはお問い合わせ下さい。
私も今回の様に頼まれなければ、自ら買う事はしません。
3/ 8 コレクション3「フィリクル
トゥルと呼ばれる絨毯の一つです。
その中に、このフィリクルがあります。
私達がトゥルとして知っているものは実は英語の当て字であり、トルコ語では”tüylü”/テュルとなる為、欲しいものを探す際、最もトルコ人に伝え難いのがこちらです。
画像を見せるまで、言葉では絶対相手に伝わりません。
が、唯一、フィリクルと言うと、商魂たくましい彼らは敏感に感じるものがあり、高価なものをバザール中から探し出して見せてくれると思います。
かつて何度か目ぼしい物を見つけたとき、毛並みが失われているか、毛並みが良いものは、使えない位に大きな穴が開いています。
しかし、彼らは、容易に修理できると自信満々。
なぜなら、安価にこの様な毛の束が手に入るので、一部さえ残っていれば、フィリクルに復元する事が簡単に出来てしまうのです。
そのため、私自身、フィリクルはお勧めする事はしませんが、これだけ、唯一真っ当な品物でした。
トルコ中を探せば、まだ同等のものは見つかる可能性は十分にあるとは思います。
ただ、それが本当に良いものでこれより安く手には入るとは、余り考えられない所です。
3/ 6 絨毯ML「アルトゥンタバック
チャナッカレ絨毯の中で最も人気のあるアルトゥンタバック。
チャナッカレとだけ言えば他の絨毯もありますから、間違いのない様に伝えるなら、アルトゥンタバックが便利。
その名前を聞くだけで、良いもののようなニュアンスがあります。
(実際、レストランが好んでこの名を使います。
これでマズかったらどうするのでしょう?
少なくともカイセリの中心部、お城の近くにあるアルトゥンタバックは、イスケンデルンがとても美味しいレストランです。
有名店らしく、インターネット検索でもすぐにヒットします。)
少し脱線しましたが、大判の絨毯は在庫管理にも困るので、普段は見向きもしません。
最初はこれも要らないと断りましたが、どうしても売りたかったのか、原価ギリギリまで店主が下げてくれたので買い取りました。
マラティアですから、イスタンブルの値切りのレベルではありません。
この上に裏面の退色はサービスで頼めず、退色は広げておくだけなので簡単な作業、夏場に自分でやるつもりでこのまま買い取りました。
なお、万が一、これが早く売れた後でも、お問い合わせを頂戴して同等のものを探す事は可能です。
しかし、こちらから欲しいと言った場合は相手に足下を見られる事から、20万円近くは覚悟が必要になります。
3/ 1 絨毯ML「ヤージュベディル
何年ぶりかにやっと見つけたヤージュベディル。
特にこれで目を引いたのが、見慣れない羊の模様。
それが隙間に5体、ミフラブ内にも3対あり、何かしら、強い意識/願いを示したものです。
では、それは何?となった時に思い付くのが、白い背面。
ヤージュベディルは背面に青色を好みますが、敢えて、純白の白を用いる事で、自らの純潔と結婚へと向かう意識の高さ、高揚振りがここに表されているのではないかと思います。
(※古い絨毯なので、白は生成りです。)
ヤージュベディルの絨毯には、織り手の悲しみや喜びが自由に表現できる事になっており、壮麗なミフラブの中にも自身の幸せを願う気持ちが強く込められていると感じます。
特にこのマルチなボーダーは見ていて潔く、崇高な気持ちにさせてくれるもの。
新作ではないオリジナルのオールドは、今やそう滅多に見つかりませんので、これが売れてしまうと、この次を見つけるのは更に至難を極めます。
2/27 絨毯ML「マンチェスター・カイセリ
マンチェスター絨毯の2枚目。
当時として、最高の素材を持ち込んで織られただけの事はあり、とても上質な絨毯になっています。
目に見えないベースのコットンにまで優れた素材が使われている点等、高い職人気質は日本人の好み。
特にこれはフィールドとボーダーのコントラストが良く、どちらもが見栄えする美しいデザイン・配色です。
何より、これを手に入れるまで物凄い労力と時間を費やした分、コストは低く抑えられたので、少し良いオールドキリム程度の価格に設定する事ができました。
今となっては、新作の絨毯やキリムですら、この価格では手に入りません。
しかし、これらオールド品は在庫限りであり、いずれ消滅してしまいます。

なお、私の説明の他にも、英語の検索でヒットしたものを以下に貼り付けておきます。
外国のネット販売では、修理はおろかクリーニングさえ出来ていないケースが多々ありますので、もしリスクを取られる場合は、十分に気を付けて下さい。
In the beginning of 20th century special, very high quality wools imported from Manchester/England and they were used on regular Kayseri carpets for knotting the piles and the results were amazing. They were so beautiful and quality that Kayseri carpets made with Manchester wool separated from regular Kayseri carpets and today they are considered in different category even though patterns and colors used are all same with regular Kayseri carpets. They are so soft, thin and 1 square inch contains much more knots compared to regular Kayseri rugs. These rugs are one of the best "Oriental" style Turkish rugs.
(https://www.bosphorusrugs.com/blogs/kilim-rugs-and-carpets-blog/kayseri-carpets-with-manchester-wool)
2/22 絨毯ML「マンチェスター・カイセリ
ここから2枚のマンチェスター絨毯をご紹介します。
そう、イギリスのマンチェスターです。
長く続いた手織り絨毯の人気も、19世紀に入ると次第に陰りが見え始めます。
イギリスの絨毯商人は、それぞれの顧客に合った製品を生み出す事でこの波を乗り切ろうとしました。
これもそんな試みの中で生まれた絨毯で、イランでは最も伝統のあるカシャーンに、トルコではカイセリの工房にマンチェスターから良質なコットンやウールが持ち込まれました。
大抵、分かり易いように、マンチェスター・カシャーンとか、マンチェスター・カイセリと呼んでいます。
因みに、こちらはカイセリ。
でも、イラン、トルコ共に綿糸や良質なウールが産出され、特にイラン原産のウールは世界最高品質だと言われています。
どうして、わざわざマンチェスターから運んだのでしょう?
人によって解釈は様々ですが、私の見解は、絨毯の制作に時間が掛かりすぎる事です。
織り上げるスピードを上げようと工房を大きくしても、今度は糸が足りません。
こればかりは羊の成長次第であり、どうにもなりません。
しかし、自前の糸を持ち込んだなら、その問題は一気に解決します。
副次的には、糸に紡ぐ段階で付着するゴミが無く、品質が均一になると言った効果もあります。
偶々、繊維産業で名をはせたマンチェスターでは、絨毯の制作に必要な素材を集める事が可能でした。
完璧な絨毯を織り上げる為、均一の素材を用い高品質な製品を送り出そうとしたのでしょう。
産業革命を成し遂げ、それまでの手仕事だけの世界から、機械による均一の製品が好まれた時代背景も影響していたと考えられます。
その為、これらマンチェスター絨毯は、選び抜いた素材を用い、品質が優れている事に定評があります。
その上、数量が限られている事から、高い価格で取引されます。
何故なら、これら絨毯はトルコやイラン国内には殆どなく、欧米に流れているものを逆輸入し再び輸出する事になる為です。
特に舶来品に高い価格が付けられる日本の場合、60から75万円というのがR天等での相場です。
私の場合、ヨーロッパの業者から売りたい絨毯があると話を聞き、それを業者がイスタンブルまで持ってきた時に譲り受けました。
実はその人、他のキリム等とまとめて売って現金化したいという事での採算割れの価格でした。
何故分かるのかというと、その方はトルコで売りさばこうとして、最初にトルコ人業者に当たり、そのメールが転送されて私の下にも届いていたからです。
その時は高いから要らないと断っていたものが、1ヶ月程して、直接、オーナーと連絡が取れ、価格を尋ねると、元の6割くらいでした。
勿論、その人は絨毯には全くの無知です。

2枚のうち、最初のものはより古くてサイズも大きめ、カイセリで生産された初期の頃のものです。
2枚目はもう少し年代が若くなりますが、より使用感がなく、パイルがより良い状態で残っています。
たぶん、もう2度とは買い取らない、取れないと思いますので、お気に召した方はご検討下さい。
2/20 絨毯ML「マラティア
マラティアの細長い大判絨毯。
かつてマラティアの田舎を訪問した時に、この手の絨毯を生活の実効スペースに敷いたり、時には、長さの違う2枚を敷いてあるのを見た事がありますので、これもその一種かもしれません。
また、キリム以上に絨毯は大きなものばかりで、保管場所にも困るので買い取ることはしていませんが、偶々、こちらは向こうがスペシャルなセールスしてくれ、品質も優れていたので買い付けました。
通例、この価格帯で提供できる絨毯といえば、ただ単にパイルを結んであるだけ、全く褒めるところのないものです。
実は私も自宅でランナーが欲しいので、マラティアで探していたところ、手頃な2枚を見つけたのですが、その価格はこれの1.8倍前後でした。
少しセールスポイントがあるだけで、価格は一気に跳ね上がります。
その点これは価格以上のものがあり、この品質、このサイズの絨毯にしては、破格に安いと思います。
2/15 絨毯ML「コンヤ・ヤタク
ヤタクと呼ばれる絨毯。
人によっては、トゥルと呼ぶ人もあります。
私の所では毛の束を結んだものをトゥルとし、このように糸に紡いでパイルを作っているのをヤタクと言うようにしています。(※間違いもあります。)
ヤタク(ル)とはベッド又はベッドの様に広げた形状を指し、ホテルの予約の際にツインベットが欲しいなら、チフカナットのチフトと併せ、チフト・ヤタクルと言えば田舎でも通じます。
シングルならテッキカナットのテッキを使い、テキ・ヤタクル。
話はそれましたが、お勧めの点は解説でも触れた通り、毛並みが良く、ヤタクとしては割りと密に織られている事。
良い感じに羊の毛に包まれる感覚があり、適度に支えもあります。
田舎では西洋式ベッドで腰痛が出ると、このヤタクをフロアに敷いて寝るように勧められます。
本当に治るかどうかは分かりませんが、何人もの人から聞きました。
何かしらの効果はあるのかもしれません。
2/13 絨毯ML「チャル
チャル方面で織られた絨毯。
パムッカレ温泉で知られるデニズリ県の北部辺りの産と推察され、その中でもチャルの絨毯に使われている模様とよく似ています。
不思議な事に、近くのエシュメとは色彩が結構違い、チャルは色彩も図柄も優しい雰囲気となります。
色彩では、同じ緑色を使うにしても、周囲との釣り合いが取れた優しい色合いとなり、強いオレンジの変わりに黄色が使われます。(年代によって異なります。)
デザイン上では、直線的な模様だけでなく、常に凹凸が付けられたデザインにより躍動感が感じられる等様様な要因が積み重なってそう感じるのでしょう。
お祈り用なのかもしれませんが、1番傷みやすい足を踏み込む場所にも磨り減った様子は感じられません。
2/ 8 絨毯S3「イラン・ベシル」2枚
イランで織られたトルクメン族の絨毯。
しばしばトルクメンとのみ表記してあるものを見かけますが、大抵、イラン絨毯です。
高価なトルクメニスタンのオリジナルとそっくりですが、価格は何倍も違います。
業者が間違ったとしても、それは都合の良い方に間違えてありますから、注意が必要です。
でも、それなら、イランのトルクメンと割り切って仕舞えば良いのです。
フルパイルで実用に適したオリジナルのトルクメンは、もう手が届きません。
例え買ったとしてもとても薄くて柔らかいので、敷くにも勇気が要ります。
その点、こちらは使ってなんぼ。
遠慮なく使い、汚れたら専用の洗剤さえあれば洗えますし、水に軽く浸す程度の軽い洗いなら洗剤すら不要。
ただ、今回ご紹介するものは少し程度が良いものなので、実用には掲載済みの方が向いているかもしれません。
2/ 6 絨毯S1「タシュプナル
タシュプナルの見本絨毯3枚目。
売るのが惜しくなるくらい艶やかで上質な絨毯です。
原色系の明るい色彩を使いながらも全く嫌味がないどころか、これはアンティークを思わせるような風貌をしています。
おそらく赤茶色のせい、そして、全体的に少し落ち着いた色味に感じるせいだと思います。
もしかすると更に古いものなのかもしれませんが、見本として最適と考えられる色彩を使っているので、色合いだけでの判定は不可能です。
こなれた感じもありますが、これは目の詰まった絨毯、どこまで年数を踏めるか今一つ確証を持てないというのが現実です。

申し訳ありませんが、こちらは少し上の価格に設定しました。
マラティアなら中判サイズの絨毯が買えるくらいの金額を支払っているにも関わらず、ヤストックの並びでご紹介する為、他は本来の希望価格よりは控えめにしたので、こちらだけは普通の価格にさせて頂きます。
2/ 1 絨毯S1「タシュプナル
タシュプナルの見本絨毯、2枚目。
相変わらず美しい青色と各色のコントラストが見事です。
他のどの産地とも違うタシュプナル独特の青は深い色彩で、それ自身が美しいだけでなく、他の色彩を生かす事を考えて染められています。
他の都市、各家庭で織られる絨毯なら黒を選択するでしょうが、流石にプロ集団のなせる技と唸らされるものがあります。
解説でも触れましたが、一段と品質に優れ、当時最高の技術がここに投入されていると感じます。
1/30 絨毯S1「タシュプナル
これよりタシュプナル絨毯の掲載に移ります。
同じタイプが全部で3枚あり、3回に分けて掲載します。
ヤストックのサイズですが、ヤストックではありません。
タシュプナルはキリムも絨毯も名産地であり、特に市場価値の高かった絨毯は、そのブランドを維持する為にはセールスを競うだけでなく、職人の育成は欠かせません。
それにはこうして見本を残すのが一番でした。
しかし、近代化の波が押し寄せ、絨毯の担い手であった若い女性は教育を受け、労働によって現金収入が手に入るようになると、誰も苦労の多い絨毯の制作に興味を示しません。
その上、絨毯の主要な顧客であった欧米にも価値の多様化が起こり、昔ながらの手織りの絨毯の需要が減ったところに、人件費が高騰し絨毯の生産はままならなくなるという二重苦で、生産はストップし、長年続いたこの伝統も終焉を迎え、無用の長物となったこれら絨毯は売りに出されました。
当然、これらは手本であり、専門の職人が仕上げた絨毯ですから家庭で織られるものとはいろいろな面で異なります。
私がこれをカイセリ近郊の何世代も続く古いキリム屋で見つけ、全てを買い取り、その後は1枚も目にする機会がありません。
また、私がこれらをイスタンブルのキリム屋まで輸送し、開封するのを手伝ってくれたキリム屋は、幼い頃から絨毯屋している人なのに、実物は見た事がないと言った程です。
まぁ、人にもよるとは思いますが・・・。
1/25 絨毯S1「シワス
シワス地方で織られたと思われるヤストック絨毯。
色合い、デザイン、年代とも申し分なく、古い絨毯の風格すら感じられるほど。
太陽光に当たると毛先がキラキラと光り、美しさに華を添えます。
良い物は、過度に説明する事で返って逆効果になる気がするので、控えめです。
ただ、価格は控えめでなく、少しだけ上の価格帯になります。

これでヤストックからの絨毯は終わりますが、類似品の掲載がもう少し続きます。
1/23 絨毯S1「ピシニク」2枚
偶然手に入れたピシニクの絨毯ヤストック。
今やそう数が出るものではなく、経験のある業者も少なく、殆ど記憶から消えつつある絨毯になっています。
もし知り合いにキリム屋がいらしたなら、物は試しと尋ねてみて下さい。
きっと、知らないと言うか、これはマラティアだと言う筈です。
キリム屋はマラティア等の東部地方出身者が多いですが、彼らは若い頃には修理人として働くか、早くからイスタンブルに出てきて経験を積んでいきました。
人生の大半をイスタンブルで過ごし、生きていくためにキリムを売って生活しているので、学ぶ機会は殆どなく、学ぶ必要もないのです。
利益の少ない絨毯ヤストック等には全く興味を示さない事でしょう。
イスタンブルでも老舗のキリム屋、日本に一番沢山のキリム売ったオーナーも同様でした。
彼もピュトゥルゲ出身であり、小さい頃から見慣れた絨毯は、マラティアのものだと話してくれました。
また、ピシニクという呼び名はトルコ語に日本語を当てはめただけで、ネイティブは抑揚が強く、「ピ」にアクセントをおいて、「シ」は小さく発音、語尾は「ニ」は弱く発音し、「ク」はほとんど聞こえないので、ピシ又はピシニと聞こえます。
もし他に見つかればまた買い取りますが、一度買い逃すと次がないので、中々難しいのが現実です。
興味がない方にまでお勧めしませんが、どういう絨毯なのか興味がある方は知っておいて損はないと思います。
1/18 絨毯S1「マラティア
アドゥヤマン地方のデザインとマラティアがミックスした様な絨毯。
赤と黒が特徴的で、白抜きのボーダーは色のコントラストをよく考えた仕様に出来ており、マルチなプレーヤータイプはそれだけで興味を引きます。
その上、触れてみると柔らかい毛並みで、とても柔らかい絨毯になっています。
古い絨毯で使われていないものがこういう触感なので、これは絶対に欲しいと、その時、心の中で思っていました。
たかがヤストック絨毯かもしれませんが、以前の様に良いものはめっきり入ってきません。
売れなくても、これは持っておいて全然苦にならないばかりか、トルコの絨毯を紹介する際等に使えるこの手の絨毯は手元に置いておきたいのです。

デザインの面で産地を挙げるなら、アドゥヤマンです。
ただ、アドゥヤマンのこの手の絨毯は装飾性が低く、とても単調なものですが、これはかなり手の込んだ様子。
今は取り外した裏面のキリムも、かなり良いものでした。
アドゥヤマンではクッションとしての利用が盛んで、表(おもて)面はパンパンに重みを跳ね返すような仕様なのに、隠れる裏面は質素そのものです。
何らかの理由で、この様なタイプのヤストックが必要とされたのかもしれません。
これもヤストック絨毯の多様性の一つであり、トルコの農村ならではの文化としてお楽しみ下さい。

尚、解説で触れたように、長年袋として使われたにも関わらず何の問題もなく、真っ直ぐな絨毯です。
ご家庭で洗った際も、手違いさえなければこの通り元の姿に復元する筈ですから、その面でも安心感があります。
1/16 絨毯S1「マラティア
そろそろヤストック絨毯の掲載も終盤に差し掛かってきました。
今回ご紹介するのは、後半に取っておいたお気に入りの一枚です。
品質が良く、凝ったデザインでは無いですが、これはこれとしてゆったりとした模様が良くマッチした典型的なマラティアの図柄です。
マラティアの得意とする大判絨毯のデザインをそのまま小さくしたもので、マラティアの雰囲気を味わうならルームサイズでなくても、これで十二分に楽しめます。
なお、ペアで織られるヤストックではないため、これ一枚しかありません。
マラティアの主人が隠し持っておくヤストック絨毯は年に2~3枚がせいぜい、その中から特上のものだけを買い付けています。
1/11 絨毯S1「マラシュ
色柄とも申し分のないヤストック絨毯。
買い付けた時は余り吟味する事なく、マラティアの卸屋が昨年買い付けた10数枚の絨毯の中に入っていたものを、素知らぬ顔で選んで来ました。
一目見て良さそうな気配はありましたが、売り手は百も承知のはず、こちらが興味示したら価格を変えてくるのがこの世の常。
何枚買うのか?とのみ聞かれ、数枚まとめて買ったので、金額は平均化されましたが、もしこれ一枚だけを選んで買い求めていたら、もっと上になります。
そもそもマラシュ辺りは貧しい農村地帯であり、多くが山間部に位置しています。
大きなキリムや絨毯が多い東部地方の中で割と小さな物が多いのは、そういった環境が影響しているのかもしれません。
とてもヤストックとは思えない凝ったデザイン性、細やかな配色の切り替え等はやはりその年代ならではのものであり、小さなサイズであっても大判に引けを取らない、古くから脈々と受け継がれてきたものが、この小さな絨毯に精一杯披露されているのではないでしょうか。
1/ 9 絨毯S1「シナン」2枚
マラティアで買い付けた小振りな絨毯2枚。
今まで掲載してきたヤストック絨毯は、ヤストックだなという雰囲気がありますが、これらはサイズが気持ち大きく、結び目は整い、重厚なので、普通の絨毯のような感覚を覚えます。
また、ペアになっていますが、買い付けたのはそれぞれ別の機会です。
よく似た絨毯を買い取ったとは思っていましたが、まさかペアとは知りませんでした。
買い集めた小さな絨毯を一斉に集めた時にやっと、「あれ、これは同じものだったな」と気が付きました。
ヤストック等の小物はペアで織られ、売る場合もペアが通例なのに、これも不思議なところ。
また、買い付けの際、どうもシナンぽい色合いとデザインなので、「シナンでしょ?」と聞くと、主人はポカンとした表情でしたが、マラティア一の腕利き修理人でもある筆頭の徒弟が「そうだ。」と言ってくれたので間違いないと思います。
私達にはブランド名のシナン、他にポルガやアラプギルといった幻のブランド絨毯も地元の人にはマラティアの1つに過ぎないという買い付け人には嬉しい現実があります。
それを見分ける事が出来るなら、地元は宝の宝庫です。
1/ 4 ヤストック絨毯S1「マラティア・ヤストック
素晴らしいマラティアの絨毯ヤストック。
初めてこれを見た時、なんでこんな綺麗なものがあるの?と思いました。
凄く古くは無いけれど、新しいものでもなく、色合いが裏も表も同じです。
普通、袋物はアンティークであっても表面は結構退色して、裏面は強い色彩です。
オマケに品質に優れ、絨毯としては勿論、裏面のキリムも良いものです。
何点か裏地が付いたままの絨毯ヤストックを買いましたが、いくら表面は良くても裏面に良い素材が使われているものは殆どなく、裏地が付いたままで良いと思えるのはこれだけ。
絨毯裏面には毛羽がびっしり残っており、遊び毛が出るかもしれませんが、このままヤストック/枕として十分使えます。

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