![]() キリムの店*キリムアートアトリエ |
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![]() 5/31 |
![]() 3種のキリム。 マラティアのボーダー4枚 産地不明のボーダー1枚 カイセリ・サルズ1枚(追加) マラティアの縞模様キリムは、アクサライの修理工房にキリムの修理を頼んだ際、修理すると高額になる穴が上下にあったので切り落としました。 廃棄するのも惜しくして、日本まで送って貰いましたが、よく考えるとクッションカバーにするのが一番良いと考え、一度洗ってから、コロナの終焉間際にトルコに持って行って加工しました。 結果的に日本とトルコを二往復しているので、本来ならば割高な価格になるところ、自分で持ち運んで何とか価格高騰を防いでいます。 また、この前にカイセリのアトリエで加工する話を進めており、サンプルとして持ち帰った一枚が今回掲載するものです。 カイセリに出発する前、イスタンブルのキリム屋界隈を散策していると、アトリエのボスと久しぶりに再会しました。 私が加工を受けてくれないかと話すと、受注をすると答えてくれた為、カイセリに持参して加工する予定であったキリムをここで加工する事が出来ました。 加工賃は1.5倍ですが、品質面を考えると割安な位。 こういった特別な事情のあるクッションカバーをまとめて掲載します。 基本的に大きなサイズも小さなサイズも加工賃は同じである為、普通、小さなサイズはあまり加工される事はありません。 |
5/24 | ![]() バイブルト方面の産と思われるアンティーク。 エルズルムらしさも随所に感じられます。 このキリムは、マラティアの大御所の所で買い付けたものです。 一通り目ぼしいものの交渉を終えて、帰ろうとした時に目にしました。 こういう時、購入意欲は失せ、何も欲しくは思わないのですが、これは欲しいと思いました。 その際、何処のものだろうと質問したところ、ボスはキリムを眺めながら、「バイブルト」でどうだろうか?と言い、その場はそれで収めました。 後になって考えた内容は、説明に記した通りです。 マラティアに流れてくるという事は、エルズルムに由来する可能性もあります。 デザインには、バイブルトとマラティア方面のものが混ざり合っています。 それもかなり手慣れた様子です。 初めてこの模様を描くのではないでしょう。 仮に、マラティアか隣のエラズーに居住していたアルメニア人家族がバイブルトに移り住み、偶々そこにはエルズルム系の人達が多く住んでいた土地柄だとしたら、全てが上手く収まりますが、どうでしょう。 マルコポーロもバイブルトを訪れたそうですから、当時、ここから更に東は未知の土地だったのかもしれません。 |
5/17 | ![]() 縦方向が圧縮されたシャルキョイの大判。 見慣れないサイズは、撮影にも手間取りました。 縦方向にして撮影すると横が収まりきらず、横向きにすると上下が余り過ぎて間の抜けた感じになるからです。 とりあえず両方で撮影して、見た目が良いこの縦方向の画像を使いました。 元々、シャルキョイは横幅が広めです。 極稀に、正方形の物もみつかるくらい。 アナトリアと違う、欧州でも部屋のサイズに合わせてオーダーメイドで作られたキリムならでは。 地元の何処かの邸宅用にあつらえたものでしょう。 ただ、幅広の物は大抵が箪笥模様で織られるので、この生命の木のパターンは稀です。 オーナーからの図柄指定があったものなのか、トルコ系なのかもしれません。 その後は、人の手に渡り転々として、イスタンブルに流れ着いたようです。 そのデザインはアンティークのものを手本にしてあり、ピロットの流れを汲むスタイルが継承されていた土地、ブルガリアとの国境付近で織られたものだと思います。 小さなサイズであれば、他の都市に移り住んだとしても制作可能ですが、大判のこのサイズ、デザイン、そして織り手を考えると作れる場所が限られます。 ここはなだらかな高原の続く土地柄で、羊を放牧するには最適の環境であり、高原を下った平地には無数の小さな町があり、聞いた話ではこの付近の町では至る所でキリムが織られていたそうです。 ![]() ここに紹介する画像は、かつてのブルガリアの豪商の邸宅の様子です。 大判のキリムは、かつてこうして使われていました。 ここを訪問した時、管理人からあと数ヶ月後に家財がオークションに掛けられると聞き、どうしてもこれを手に入れたかったのですが、その権限が付与されていませんでした。 |
5/10 | ![]() 一目見てチャルと分かるキリム。 縞模様キリムが2枚続きましたので、趣をガラリと変えたいと思い、選びました。 茜の赤にオレンジ、黄緑色に白や黒が、コントラストとして使われます。 贅沢を言うなら、藍色が天然ならば完璧でした。 山間部のデニズリには藍染めの伝統が残っているのに、チャルには割と早く化学染料が入ってきました。 それでも、タダで容易に手に入る茜による染色は、脈絡と受け継がれてきました。 チャルと言えば茜の赤と夕日の様なオレンジですから、それがあれば十分。 画像の通り、チャルの房はオリジナルでもこの位簡素なフィニッシュです。 少しでも使っていれば簡単に壊れてしまい、ボーダー部が決まって損傷しています。 そういったキリムは少し割安に買うことが出来、決まって、業者はダメージのあるボーダーを切り落とします。 稀に、ボーダーの数が多過ぎると言って切り落とすディーラーもある位。 きっとそうしたとしても誰も疑問には思わないでしょうし、そうすればこれももう少し正方形に近くなって、より人気が出たかもしれません。 ですが、せっかくオリジナルで残っている物を、つまらない理由で切り落としたくはありません。 その点これは、珍しくオリジナルの房止めが残っているのが気に入っ、て買い付けました。 チャルのキリムや絨毯はそれらが語りかけてくるような錯覚を覚えますから、オリジナルのキリムが持つ時代背景やストーリーを考えるのも楽しみ方の一つです。 |
5/ 3 | ![]() アフヨンタイプの大判キリム。 一つ前にこれとは対照的な超過密なジジムがあるものをご紹介した事もあり、制作された土地も近いので比較対象として面白いので、これを選びました。 特徴として、他のアフヨンの大判と比べ、配色の構成が違います。 こういった場合、大抵、織られた地域が違う事が影響しています。 触れた時の触感や織り方はほぼ同じで、少し古い分だけ微妙に薄く出来ている事があり、キリム自体がこなれた感じがする位の差。 でもやはりキリムに大切なのは色合いなんだと、こういった模様の少ないキリムを見ているとしみじみ感じます。 このアフヨンは、7~8年程前に買い付けたもので、撮影は2017年の1月18日と記録されています。 当時既にオールドのキリムですら品薄になっていたので、多分もう手には入らないだろうと考えていました。 それでもまだふんだんにキリム自体はあり、無くなりかけていると言ってもセールス目的としか聞こえないと考え、掲載は先送りしていました。 昨年、現地で聞いたところでは、コロナの初期の頃、ネット経由でのショッピングが盛況で、ありとあらゆるものが猛烈に売れ、コロナ後の現在は、不況と物価高という通常ではあり得ない現象が起きています。 もう一度、落ち着いてマーケットがどうなっているのか見極める必要がありますが、他のネット店の価格設定を見ても、既に日本に入荷してくるキリム達はかなり高騰しているのが見て取れます。 原価が高くなっている上に、品数そのものが少なくなっているので、イスタンブルのバザールでは、キリム屋が壊滅的になっており、バザールに卸していたキリム屋も苦境に立たされている様子。 このまま廃れていくのか、それとも少数精鋭で盛り返すのか、今はその岐路に立っている時節です。 |
4/26 | ![]() 詳細な産地は不明のキリム。 未だ確かな情報が得られないまま、もうこのキリムそのものが終わりそうです。 かつて、アフヨンやセレンディと呼んでいた事もあります。 トルコ人業者は、大抵この手のキリムをアフヨンと呼びます。 ただ、アフヨンの大判ジジムはこれと違うスタイル、糸質、織り方をしていますから、それは違うと感じます。 そこで色合いに着目すれば、マニサやデニズリに近いものがあります。 デニズリほどシンプルでなく、程よくマニサの華やかさ、遊牧民ぽさが残った感じ。 アフヨンほど遊牧民の味付けが濃くはないので、その手前の辺り。 キリムの目の詰まり具合等から推察して、デニズリの要素が加味されたマニサというのが良い様に思います。 こいうった縞模様キリムでは、どんなに頑張っても空虚な感じが漂うものですが、そう感じさせる隙間を無くすだけでなく、水の流れの様にジグザグと動きが表現されて、見ていて飽きないどころかそれに引き込まれるように感じます。 コロナ前の当時、1シーズンに2~3枚が見つかるかどうかという数の少なさに加え、私がイスタンブルで一番の大手業者から選りすぐりの一枚だけを買うので、こうしてお目にかかる事が出来ますが、普通の業者だと探す事すら難しいでしょう。 今回、設定した価格は以前と同じです。 フェティエやアフヨンより少し上の価格帯で取引されるので、その価格は以前と同じです。 次にイスタンブルに行った際に原価を調べて、それにより変更するかもしれません。 多分、これが最後です。 |
4/26 | ![]() 殆どが天然色のキリムです。 コロナ前に仕入れたもので、今の価格はもっと高くなっていますが、 在庫圧縮の為、お買い得価格で提供します。 |
4/19 | ![]() ダゲスタン絨毯を使ったミニバッグ、新作です。 天然色の絨毯には十分なパイルがあり、かつ、この地方らしい花模様の過密な装飾が特徴。 ちょっとした外出に持ったり、車の後部座席に吊るしても便利です。 他では絶対に手に入りませんから、友人へのプレゼントとして差し上げても喜んで頂けると思います。 物価上昇、円安、仕立ての良さ等、全ての要素を含んでのこの価格は、相当に頑張った結果です。 |
4/12 | ![]() カイセリの田舎で買い付けたイランはアフシャル族のものと思われる絨毯。 最後の絨毯クッションカバーです。 デザインや色合いは、同じクルド系のカシュカイやセネの絨毯と通じるものがあり、天然色の美しさに感動します。 推定年代は、1900~1910年の間。 彼らの絨毯らしい紺色を基調とした色合いで統一され、小細工は無く、ただひたすらに用意された色糸で決められた模様を織り込むだけ、その無骨さが独特の味わいを生み出しています。 青も緑も濃く深い色合いに染められ、ブラウンはほのかになすび色を帯び、赤色は少し朱味がかった紛れもなく古い年代の色。 土地柄、色濃いものが好まれたので、少し年代の幅を見ていますが、色合いは文句なしの上等な天然色。 パイルの残っている部分をクッションカバーとして使うせいか、全体像で思っていた程にはダメージを気にせずに済み、何より、長い年月を生き延びてきたパイルの放つ艶々とした風合いは格別。 あと、ボーダー部分のより外側はパイルがかなり残っているので、元々はこれ程に厚みがあったと感心しながら、パイルが短い部分でもオールドとは明らかに違う存在感、光の反射具合などの存在感に感動します。 なお、これもイラン絨毯の一種であり、絨毯のベースが強靭に作られているので、パイルが失われていてもクッションカバーとして使う分には特段の問題はありません。 |
4/ 5 | ![]() 優に100年は超えるガジアンテップのドラゴン模様の絨毯。 カイセリの田舎にある倉庫で買い付けたものです。 色合いは勿論、全て天然色。 アンテップの古い絨毯は、毛並みが良く柔らかい事が知られており、底堅い人気のあるアイテムなので、例えヤストックでも5~6万円位にはなります。 その点、このクッションカバーならヤストックに近いサイズでお値段も控えめ。 パイルの状態も割と良いままに残っていて、これほどに柔らかくなるのかという位にこなれ切ったアンテップの絨毯を愛でるには最適です。 価格の差は、デザイン配置と色合いによるもの。 初めからダメージ部分避けてカットしていますが、小さな経糸の断裂等の問題になるようなダメージは全て修理してありますから、費用は嵩みましたが全て同じ条件です。 |
3/29 | ![]() クルシェヒル絨毯からのクッションカバー。 近隣にはムジュール“Mucur”等様々なお祈り用絨毯産出されていた土地柄、地域毎に他に負けない特徴ある絨毯が生産されていました。 勝手な推測ですが、名の知られたムジュールと差別化するために、これでもかと細やかな模様が選ばれたのかもしれません。 元の状態は、画像の通り中央に裂け目があり、それでもこのデザインと色合いが美しく、フラグメントとして提供する事を考えていました。 しかし、アンティークではありません。 80年以上はありますが、大きくは超えない程度。 オレンジではなく発色の良い黄色があり、部位によっては酸化により黒が朽ちているので古いものと分かります。 何より茜の赤のミフラブは見応えがありました。 しかし、飾るにしても状態が今一つなのと、コロナがあって販売は難しいと考えてクッションカバーに仕立てました。 加工前には真ん中の切れ目を除けばまずまずの状態なので、フラグメントが良いなと思った訳ですが、いざ、クッションカバーにすると良い部分だけを使うため、細部のダメージが目に付くようになります。 クッションフラグメントという手も考えましたが、壊れている所を了解して頂かなくてはならず、ネット販売には不向き。 その為、現地で修理して貰ったのと、取り寄せてから自分で修理したのを考えると修理代金が2万円相当。 それに原価と加工賃やクリーニング代、トルコ国内と日本までの輸送費等々を考えると、原価の回収すら難しい事が分かりました。 ビジネスはリスクが付き物と割り切ります。 |
3/22 | ![]() 少し長めのセッヂャーデサイズ、お祈り用ではないかと思います。 パイル表面と奥の色合いが等しく、色褪せしていないので、年代的には80年程度、天然色が見られる最後の年代になります。 元の絨毯は、必要な時だけ敷いて使ったとか、壁に掛けていたのでパイルが残っているのだと思います。 そのような使い方で、強靭なシルワン絨毯がこれだけこなれているという事は、応分の年月が経過している事にもなります。 色彩は天然色ながら、やや淡い色彩が用いられています。 このフィールド色の水色は現物通りに再現するのが難しく、室内で撮影したものでは尚更なので、加工前の全体像から大まかに色合いを推察して下さい。 フィールド背面の水色は、主役のデザインを引き立てるためのベースとして、やや薄目に染められています。 そのメインには、マフラッシュ、衣装袋でもお馴染みのドラゴン模様があるので、同じ地域の産だと分かります。 この地方に独特の角ばった羊の角模様は、邪気を払い除けようとする威嚇を兼ねたもの、力強いパターンが特徴です。 念を入れて洗ったので、パイルは元の輝きを取り戻し、表面の毛先は艶々し、触れるとスベスベになりました。 価格は、面積比で算出した上で図柄により微調整してあります。 掲載している物の他に2枚カット済みがありますが、破損が見つかったため、修理するか小さなサイズに仕立て直す予定です。 |
3/15 | ![]() 5年位前、マラティアに行った際、小さなバザールで談笑している時に、友人がコレクションとして持っている絨毯だと言って、見せて貰いました。 欲しいか?と聞かれ、それは答えるまでもなく、まず価格が問題です。 サイズがヤストックなので、「安い」という先入観があるかもしれませんが、シャルキョイのヤストックの場合、古い物は卸価格で1,000ドル位。 遥か以前、マラティアの小さなお祈り用キリムで、偶々、ヤストックサイズに近い大きさで織られた、それは素晴らしいアンティークを見た事があります。 当時の卸屋が画像を送ってくれましたが、彼も「さすがにヤストックサイズだと高い。」「もう少し大きければ買うけれど。」と言っていました。 小さな物は数が少ないから割高でも仕方ないと言われますが、さすがに、ヤストックはそこまで高価にはならない様。 たぶん、これもそのサイズから相応の価格になっている筈ですが、他のヤストックと比べ、原価が3~4倍程なので、私の利幅も小さく設定してやっとこの価格。 シナンのヤストックの様に、唯一無二の物をお探しで、小さな物が欲しいと言われる方にとっては最適な物だと思います。 希少さではシナンすら上回ります。 市場価格は2倍でも不思議ではありません。 紛れもなく、これが最初で最後の物なので。 |
3/8 | ![]() 価格と品質のバランスに長けたシャワック。 仮に状態が良くて修理の必要が無い物であれば5万円近くにはなるでしょう。 それ程、程度の良いシャワックは高価です。 地震の影響もあり、益々数量は出て来なくなると思います。 これの場合、程々にダメージがあって、それを地元の修理人が見て「修理は無理」だと判断できるレベルで価格が割り引かれ、その上でなお、安い価格で修理してくれる職人を知っている人にとっては、とてもありがたい一枚。 (コロナの所為で3~4年ぶりに友人に再開した後、今は崩壊したイェニジャミィ裏のホテルに戻ってシャワーを浴びながら、今日起きた出来事を思い巡らしていて、「これは行けるかもしれない」と気が付きました。) マラティアにはこの手の仕事が来ないので、古い糸の持ち合わせがありませんが、私にはイスタンブルに古い糸で修理できる職人が居ます。 マラティアの友達に、明日買いたいとメールを送ると、翌朝、持ってきてくれました。 地元のマラティア、偶々、私が訪問した時に遭遇できたからこそ、手に入れた一枚です。 もし、瓦礫の下に埋もれてしまえば、誰も掘り起こしてはくれなかったかもしれません。 |
3/ 1 | ![]() 緑のビュンヤン絨毯。 ずっと探していてやっと見つけた一枚。 今から10年以上前に、1枚だけ掲載した事がありました。 当時はイスタンブルで手に入れたものの為、高く買った事もあって1万円程度上の価格でした。 その後、イスタンブルの卸屋が買い付けていたのが、私が知り合ったこのカイセリの人という事が分かり、10何年かを経て、カイセリの卸元から買う事が出来るようになりました。 その卸元は、更に地元の買い付け人を紹介してくれるので、ほぼ民家から買い付けるのとそれ程変わらない価格で買う事が出来ますが、生憎、もうこの小さなビュンヤンはそう市場に残っていません。 次のカイセリ訪問で探してみますが、小さなサイズは割高なのに海外によく売れると言うので、地元でも僅かしか見つからず、取り合いになっている状況です。 |
2/22 | ![]() 赤いビュンヤン絨毯の最後の一枚。 買い付けた当時はそれ程気にせず、ダメージの無いものだけを選びました。 幸い、この赤いタイプはどれも問題が無い上に品質に優れ、10枚程度の在庫の殆どを買い付けたと思います。 その時は、多少大きさが違うとは思っていました。 こうして後で見比べると、色合いだけでなく、細部の模様も微妙に形が違う事に気が付きました。 画像だけでは殆ど分からないと思います。 実物を見比べて「あれ、違うんだ。」と分かりました。 小さなサイズなので、機材の設置は容易ですから、姉妹で制作したものでしょうか? だとしても、普通は同じ程度のサイズに仕上げる筈ですから、やはり何かしら違うものを作ろうとしたのでしょう。 |
2/22 | ![]() 他と一緒に買い付けたビュンヤン絨毯。 当時、どれも同じ値段で良いと言われ、前に紹介したメダリオンのビュンヤンが色柄や毛並みに至るまで特上のものだけに、他を選ぶのに苦労しました。 特別な物と比べれば多少は見劣りするかもしれませんが、もしこれだけを見ていたなら、何も疑問に思わずに買い付けると思います。 絨毯の良し悪しは、品質だけでは決まりません。 見る人の心に響くデザインが必要になるからです。 生憎、このデザインは一枚しかありませんでした。 |
2/15 | ![]() 去年ご紹介したのと同じ、ビュンヤン。 カイセリ市郊外のビュンヤン地方が発祥と言われる、カイセリを代表する工房系の絨毯です。 カイセリのオーナーは数年間在庫として抱えたままで、販売する機会に恵まれず倉庫の中に埋れていました。 カイセリまで出向けばイスタンブルの半値以下で買い付ける事が出来ますが、その手のコネが無ければそれも叶いません。 そう頻繁に見つかるものではなく、見つけた時に問題のなさそうな物は全部買い取りましたので、もう少し在庫があります。 昨年、同じ所を訪問した際、現地での価格はコロナ前よりも2割位高くなっていましたから、、もう二度と買い付ける事はあません。 現在、在庫にある物とカイセリに置かれている物で終了します。 |
1/18 | ![]() 七色の宝石。 この色美しいキリムを見た時に思った言葉です。 レイハンルと言えばどこかお決まりのスタイルがあって、もう少し+αな要素も有ったら良いのにと、注文を付けるのは贅沢かもしれませんが、そう感じる時も有ります。 ですが、これはどうでしょう、華々しいにも程があると言わんばかり。 中途半端な空虚があっても、美しい天然色ならそれはそれで良いものですが、これはそんな中途半端なものではなく、見る者を圧倒するレベルに仕上げようと考えたのでしょうか。 一般的なキリムの様に自家消費すれば足りる物ではなく、はっきりと誰かに対する見映えを意識して立案・制作された背景が見えてきます。 何を考えていたのか、ここに織り込まれた模様の一つ一つを繋いでいく事で、また別の世界が見えてくるでしょう。 このキリムも少し前に掲載したベルネのジジムと同じ店から買い付けたもの。 その店は、どんなに転んでも失敗しないものばかりを買い集めているので、こうして素晴らしいものが、他よりも安く買えます。 正直、手放すのが惜しい気持ちもあり、掲載するのが延々と先延ばしになりました。 それから数年が経過し、コロナの世の中を経験して、誰しも苦しい思いを過ごしてきたのは間違いのない所。 今年がどんな年になるのか分かりませんが、元気の出る様な物をお披露目したいと思って掲載します。 価格は、現時点で65万円です。 つい先日、イスタンブルで確認すると卸価格が4,000~4,500ドルになるそうなので、輸入に掛かる諸経費を考えると、ほぼ卸価格になっています。 それでも、販売が難しいのは分かっています。 ですから、景気が回復して売れそうになった時、100万円程度で販売できたら良いなと考えて、価格表示を出していません。 |
1/11 | ![]() カイセリのコレクターと知り合って、2・3回目位で買い取ったもの。 とても頭の良いディーラーで、私の興味を引くものを自分の倉庫から引っ張り出して、予め店内に置いてくれていました。 初めてこれと対面した時、飾りのついたガジャリかと思いました。 チェック柄はガジャリと決まっています。 でもよく見るとジジム、それもコンヤぽくて、少し違う。 制作するに際し、2色の経糸と緯糸を用意して、チェック柄のキリムを織りながらジジムを入れるというのは、稀にアゼルバイジャンのベルネに見られます。 それらは、大抵が同じ模様の繰り返し、隙間を大きく開けて制作されます。 装飾性に富んでいるのはアナトリアならでは、この地方ではこの織り方が頻繁に見られたのかもしれません。 いずれにしても、推測によるしか知る術がありません。 |
1/ 4 | ![]() キリム通の間では、バイブルトと呼ばれるジジム。 一番長く付き合いのあった卸屋、彼との最後の取引の頃に見つけました。 私のお客様のお陰で彼は裕福になったので、私には買い集めたキリムの中から一番に買い取る事ができる特権の様なものがあり、真っ先に見る事が出来るので手に入りました。 当然、長年買い付けしていると、他の人からもセールス、勧誘があります。 誘ってくる人は、私と面識があるので、観光客に売るのとは違う、一クラス上の品物を扱っている店に案内します。 そんな店に行き、興味のないものを見せられて飽き飽きしていた所でキリムの山を指さし、「あのバイブルトはどうか?」とトルコ語で聞くと、店の者はガッカリした様子になります。 見た目は外国人、高値で売れると期待していたのかもしれませんが、山と積まれたキリムの一部だけで見つけた事で、店主の態度が一変しました。 それまでの礼儀正しい身振りから、椅子に座り、たばこをふかして、「なんだ同業者かよ」と悟った様子。 何もそこまで変わらなくても良いのにと思いました。 そちらは星一つのまずまず良いものでしたが、私の在庫の方が良かったので、買い付けていません。 考えられる限り、私にとってのこれが最後のバイブルトです。 |
12/28 | ![]() オールドですが、この手のジジムとしては最高峰の一つ。 最近の事情は把握していませんが、たぶんもう見つからないと思います。 何故なら、コロナ前の最後、オールドのキリムがまだ幾分豊富にあって、それが終わり掛けの頃にカイセリで買い付け、当時ですら、私の買い付けたのと同じレベルのキリムはもう見つからないと言われていたからです。 仮に見つかったとしても、もうこの価格帯では無理。 業者であれ、個人であれ、誰もがこうした良い作品を欲しがるので、最初に手に入れた業者は隠しておいて、一枚毎の商談には応じません。 何枚もまとめて買ってくれる人にこれらを付けて、価格を上乗せするのです。 勿論、買い方もその手口は知っているので、最初の50枚の交渉は10分で終えたのに、後から見せられたキリム一枚に2時間も交渉したとよく自慢話を聞かされました。 ともあれ、何代も続くキリム屋の格の違いというものが、フェティエにまで見られるのは驚きでした。 フルのジジムで目の詰まったキリムは、見事な色合いとデザイン構成で仕上がっており、目を見張るほどの秀作。 定かでありませんが、何か特別な物だったのでしょう。 |
12/14&21 | ![]() ハッキャリキリムからのクッションカバー。 一番定番ともいえる「ジャンベザール」に分類され、ドラゴン模様の中にドラゴンを並べたものです。 年代的には、100年に少し足りないくらい。 紺色と水色の美しいキリムです。 正方形と長方形(3枚)があり、長方形は次週ご紹介を予定しています。 年内発送可能です。 |
12/ 7 | ![]() 大判のベルネジジム。 正直、最初は大き過ぎると思ったので、買い取る気はありませんでした。 ただ、裏返した時の緑色を見てしまうと、心が変わりました。 加えて、オーナーの方が長年売れなかったらしく、共同パートナーと相談して原価割れで提示してくれたので、買い取ると決めました。 今から10年位前にフランスで見つけたものだそうです。 彼らは古いキリムでは割と名の知れたディーラーでしたが、売れ行きが鈍ると、ヴィンテージ加工した安物の絨毯の売買に転身しましたが、ヨーロッパ各地で展示会を開く際に古いものも見つけては買い集めていたのです。 ですから、目利きは相当なもので、私が驚くような品々を保有しています。 このベルネ、状態がもう少し良ければ、1万ドル相当の値が付けられるものです。 ただ、そうなってしまうと反対に売るのが難しくなります。 ある意味、「敷いて使う事は無い」と折り合いをつけられれば、お得感は感じられます。 手に入れてから急いで処分したいとは思っていなかったため、4~5年程在庫の中にしまっておき、売約のあった際、他のキリムを移動する際に眺めていました。 たぶん、そういった大らかな気持ちで眺めるものなのでしょう。 これで天然色関連のキリムの掲載を終え、次を考えます。 |
11/30 | ![]() ヌズムラのアンティークキリム。 ヌズムラのセッヂャーデのキリムは割と見つかるので、お祈り用もそれなりに制作されていたのでしょう。 ただ、ヌズムラには決まったお祈り用の形が無いらしく、こうしてデザインをアレンジしてお祈り用に転用していたと推察します。 このキリムは、一つ前のシブリヒサルの話の時に出たコレクターズ・ショップのオーナーからのものです。 彼が田舎で見つけ、店の奥に隠していました。 どの店もそうですが、まだ誰も目にしていない良品は隠して置き、裕福な客があると高く売ります。 私の場合、店内に目ぼしいものが無く、また、オーナーは現金が欲しかったのか、手に入れたばかりのこれを紹介して貰えました。 今まで少しだけ彼から買いましたが、誠実な人のようで、最初から余り吹っ掛けてこない良心的な人でしたが、コロナの初期の頃に亡くなられました。 他にもヌズムラがあるのだろうかと思ってグーグルで“NUZMULA”を検索すると、プレゼントですと言われても躊躇しそうな新しいキリムが20万円、化学染料のオールドが36万円位です。 二度とは見つからないこのヌズムラですが、希望価格から1万円下げたのでこの中途半端な価格です。 |
11/23 | ![]() シブリヒサルモデルのお祈り用キリム。 端切れの頁に掲載しようか少し考えましたが、オリジナルのサイズで修理も可能な範囲なのでコレクションにします。 私がこれを見つけたのは、イスタンブルの修理人さんの薄暗い店内で、気に入ったものがあるかと尋ねられましたが、天然色の色合いが全く分からなかったので「いや、要らない」と速攻で断りました。 すると、明るいところで見なさいと言われ、日の当たる路肩に置いて貰うと、掲載画像のような天然色が目に入り、年代測定に便利な黄色や朱色がかった赤色があったので、年代的には間違いと直ぐに分かりました。 ちょうどその時、近くのコレクターズショップのオーナーがユンジュの珍しいキリムを手に入れたと見せに来てくれ、皆で鑑賞しました。 そのお披露目が済むと、彼はふとこのシブリヒサルに目をやり、「Bu Eski.(古いな。)」と一言。 その時、彼の視線を追っていたので、見ているポイントが同じだと悟りました。 画像の通りダメージはありますが、ブラウンが経年により朽ちているだけで、色柄の部分は余り壊れていません。 ブラウンなら手に入れるのは容易であり、修理そのものも可能な範囲です。 ただこのキリム、細い糸で綿密に織られているので、同じ太さの糸で修理するとなると結構な時間と手間がかかります。 それでも、無傷のこのキリムを手に入れるよりも遥かに安価ですが、相応しい修理人が見つからない事もあり、現状のままで販売します。 |
11/16 | ![]() 西アナトリアはエスキシェヒル県辺りで織られたキリム。 制作者は遊牧民なので、アダナで制作されていたなら、アダナの色合いになるのでアダナと呼ばれます。 その点、これはエスキシェヒル県辺りで制作されていた古いキリムの色合いの配合と同じなので、この辺りの産だと分かります。 勿論、模様にもこの土地独自のものが盛り込まれていますが、基本、アナトリア各地で織られているものとそう大差はありません。 ただ、それがこの大きさ、チュアルでもなさそうな感じで、一枚のキリムである点が珍しい。 仮にシブリヒサルが正しいとすれば、この地には定番のお祈り用キリムがあります。 でも、それを制作するのは大変です。 もうじき分かりますが、手間が掛かるんですあのデザインは。 ここは余計な事は考えず、このサイズのキリムが何かしらの目的で必要とされたということで十分でしょう。 壊れている所はありますが、価格的にはエシュメのオールドキリムよりも安価なアンティークです。 |
11/ 9 | ![]() ずっと以前から持っていた衣装袋の小さなパネル。 かつて衣装袋がアゼルバイジャン方面からイスタンブルに入荷していた時期に、これが見つかりました。 当時は4枚が揃っていたような記憶があります。 これだけ破損があるから安かろうと思って値段を聞くと、割と高かったので、買うのは即刻辞めました。 その後、やはり売れなかったのでしょう、卸屋が加工品に使っていたのを見つけた覚えがあります。 その前後位に、何かを買い付けた時に抱き合わせでこれを付けてもらいました。 これは小さくあちらこちらが壊れていて、加工品にしたとしても小さな断片しか取れませんから、加工品には不向きです。 ただフラグメントとして見るなら割と優秀で、見た事もない超絶技巧のジジムがお安く手に取っていただけます。 白い衣装袋は未婚の女性が作るものとされ、余り華美な色彩は好まれないのかもしれません。 単に推測です。 |
11/ 2 | ![]() シャサワン族由来のスマックパネル。 元のオーナーは3代続くキリム屋兼コレクターの方です。 それはもう異常な位にこだわりのある方なので、例えオールドの縞模様キリムであっても、彼の持っている品々は何かが違うと感じます。 彼曰く、何か特別な物を感じるものだけに絞って買い付けるそうです。 彼自身多くは語ろうとしませんが、これはシャサワンの中でも人気のあるドラゴン模様であるだけで無く、組み合わされたペイズリー柄はユニークで、隙間と言う隙間に模様を詰め込んであり、これでもかと手の込んだ作品の上に多色使いな所が見事。 コレクター御用達のような店なので、間違いはないのですが、見慣れたタイプのものと比べると少し割高に買わされてしまいます。 その分、私のマージンを低く設定しなければならず、今はもう殆ど付き合いはありませんが、振り返ってみると品物は良いものが揃っています。 円安が収まれば、また行ってみたいと思う店です。 |
10/26 | ![]() ピロットのチフカナットの片割れを誰かが切り分けたもの。 昔のピロットの家庭では、敷物や壁掛けは勿論、椅子やテーブルの上掛けの他、至る所をキリムで覆う慣習があり、玄関マットから始まり、家の中の至る所がキリムで埋め尽くされていました。 その当時は、どの家庭でもキリムを織っていたので、どんなサイズでも対応できていた筈です。 しかし、時代が変わり、キリムの織り方を知るのは年配の母親だけ。 自宅に機材はあっても、その伝統が受け継がれていないので、新たにキリムが必要になった際は外部に委託発注するか、自宅にあるものを加工するしか方法はありません。 流石に、敷物や壁掛けの類はオーダーメイドされたものなので、ピッタリの大きさで制作されていますが、その他のものについては切り分けたキリムが割と多く見られます。 これは、俗に言うチフカナットの片割れですが、初めから、この片割れが複数枚制作されたと考えられます。 そうする事で、長椅子の上掛けが整ったデザインで収まります。 実際、ピロットには長さの違う半分サイズのキリムがとても多く見つかります。 大判が欲しいのであれば、態々チフカナットにしなくても、一枚で織りあげる技術は持っていたからです。 いつか修理しようと考えていたため、長らくこのキリムを留め置いていましたが、修理する時間と労力が見合わないので、このままで提供します。 |
10/19 | ![]() アダナレイハンルの片割れを半分に切り分けたものです。 店のオーナーが店の賃料の支払いに困っていると聞いたので、買い叩いてきました。 勿論、オーナーは渋りましたが、私も欲しくてたまらないわけでも無いので、簡単に勝負はつきました。 ご覧の通り、画像上では見た目の印象がかなり異なるように見えます。 緑色の有無だけの所為ではなさそうです。 ただ、実物を並べてみると画像程に違いを感じないのも事実です。 ですが、人気が偏るのも事実であり、色味が質素な物は価格面で魅力が感じられるように大きく価格差を設けています。 お好みでお選び下さい。 |
10/12 | ![]() カーズマンのヘイベの袋部分。 かなり前に買い付けて洗った後、撮影の時期では無かったので何処かに収納してその存在を忘れていました。 何かの拍子でこれが出てきて撮影した後、何処かに画像を収納して再び忘れてしまいました。 偶々、前のカーズマンの掲載を準備していて、同じカーズマンの撮影画像があるのに気が付きました。 これを買い付けたのは知り合いの店で、なんでもクッションにカットしてしまう方ですが、流石にこれは失われる部分が大き過ぎるので止めたのでしょう。 お陰で、残ったままのものがこの世に残ります。 そのオーナーも、これはエルズルムと言っていたように思え、たぶん、トルコ人にとっては、カーズマンもエルズルムも同じなのだと思います。 解説にも記した通り、大きな破損の割には小さなダメージが少ないので、飾りにはもってこいです。 額装する等、アレンジを楽しんで下さい。 混じりっけなし、全て古い糸のみです。(補修部分は?) |
10/ 5 | ![]() カーズマンのヘイベの袋部分。 何故か、これもオーナーはエルズルムだと言っていました。 確かにカーズマンにしては珍しいデザインですし、お隣のエルズルムと色合いも近いものがあるものの、それまで。 現状は、買い付けた当時とほぼ同じ。 手洗いする事で少しでも古い色合いが復活しないかと期待して洗いました。 積もっていた埃の類は取れ、微妙にスッキリしてきましたが、表面は裏面ほどには美しい色彩は回復しませんでした。 何年使っていたのか定かではありませんが、使うのをやめた後も、3世代の間よく捨てずに置いておいたものです。 もしも価値があると分かっていれば早く売ってしまったでしょうし、やはり家族の思い出として持ち続けていたのでしょう。 ただ、時代が変わり、伝統的なものを古臭いとして敬遠する風潮もあり、核家族化が進んだ中では、もうこの思い出の品の居る場所がなくなったようです。 万が一、ペアで手元に置きたいという方がありましたらお知らせ下さい。 少しは価格の再考をします。 |
9/28 | ![]() コロナ禍前、イスタンブルに滞在していた時に買い付けたキリムです。 その時既に店主が家賃を支払えず、手元資金が必要だと言うので、その金額に見合うだけのキリムを私の方で3枚選びました。 帰国前で、これ以上荷物を増やすのは気乗りがしませんが、それでも、長い付き合いがあるので、助けるつもりでオファーしました。 ただ、せっかく好意で言っているのに、彼は、トルコ人らしく金儲けの好機と考え、金額に上乗せを要求してきました。 呆れて、「帰り支度があるのでさようなら。」と言うと、簡単に落ちました。 その3枚の内、これだけはもう少しと最後まで粘ってきたのがこのマラティア。 買い付ける際、ジックリ見分していると本気で欲しがっていると思われるので、余り見ないで決めました。 黄緑と黄色が綺麗なので、年代的には間違いなかろうと予想。 自分で洗って乾いてくると、天然色の美しさが良く分かるようになり、最初は汚れだと思っていた上段、ジジム下の黄色い△模様は、黄色の糸で織られていました。 シャワックに時折見られる手法ですし、細かい模様もシャワックの雰囲気が出ています。 |
9/21 | ![]() マラティアで買い付けたシナンのフラグメント。 何度もマラティアに通っていると、もう、目ぼしいものが見当たりません。 ボスの店には唸る程の在庫がありますが、大規模な業者さん向けの卸屋なので、大半が大きなサイズ、希望すれば割高な価格でばら売りしてくれますが、基本、それらは一山いくらで売るものです。 小振りな物を探していると、チュアルを並べてある山の下に端切れが置かれているのを見つけて、山を崩してもらいました。 そこで出てきたのが、これらです。 基本的にまとめ売りの卸であり、これらセット物をバラバラにして売る事はしませんから、この店にはこの3枚しか入荷しなかったという事になります。 もし、他の部分があるとすれば、まだ民家に眠っているか、もう処分されたかのどちらか。 最初見た時はヘイベかと思いましたが、「なぜ3枚?」と思い、よく見ると一枚の端切れにヘイベと違う模様があります。 これは長椅子に掛けて使うキリムであったと思われ、何かの理由で切り分けられ、しばらくは切り分けた形で使われていました。 しかし、マラティアの小さなキリムは極僅かしか無く、新たに小さなキリムを織るよりかはあるもので代用したとも考えられ、その用途はお祈り用が考えられます。 ともあれ、現状は端切れではありますが、せっかく同時に見つかったものなので、もし、3枚まとめて買っても良いという方がいらっしゃいましたら、相応の価格の調整をします。 なお、3枚とも端の処理はしておらず、現状渡しです。 |
9/7&14 | ![]() アフヨンはエミルダーキリムから。 アフヨンのキリムと言えば綿糸の経糸を使い、ゆったり織られた割と厚手のものを想像しますが、これはウールの経糸を使い、密に織られています。 どうして違うのかと言えば、その地理的条件による所が大きく、エミルダーはアフヨン県の東の端、シブリヒサルとコンヤに接する場所に位置していますから、その折衷タイプという訳です。 なお、デザイン的にはシワスモデルと呼ばれるメダリオン。 最も多いのはコンヤ風のカーネーション模様ですが、これはボーダーまでもがシワス風であり、きっとシワスと縁のある家系なんだと思います。 エミルダーに隣接するコンヤの東隣がシワスであり、近くも遠くもない距離感。 白い部分は汚れが無いので、コットンの様ですがウールです。 天然色の割合が多いので、実物はより繊細な色むらが見えます。 オリジナルのキリムはチルプと呼ばれるアナトリアの長椅子に掛けて使うもの。 エミルダーは割と数量を産出しており、他のエリアのチルプと比べて長く、幅もあるのでランナーとしても使い難い事から、少しでも破損等があるとクッションカバーに加工されるケースの多いキリムです。 そんな中、卸屋の在庫に数あるエミルダーの中から最も優れた一枚を選んで加工して貰いました。 本来はキリムとして売られるもの、その中でも一番良いもので、私が過去に見たエミルダーの中でもトップクラス。 カットするのが本当に惜しく、品質の優れた上物でしたが、今頃はもう見つからないと思います。 全体画像を載せましたので、ご覧下さい。 ずっと以前に、馴染みの工房に作成して貰った物の為、裏面もいつもの重厚な素材が使われています。 |
8/31 | ![]() カシュカイの大判、トリを務めには最適のもの。 まず初めに、テヘランからシューシュタルデザインのキリムであり品質が良いと紹介がありました。 一目見て、ある程度古いから品質が良いのは当たり前だろうし、シューシュタルの意味を尋ねても、「そう呼ばれている」という返事しかありません。 特に興味があったわけではなく、ただ、相手が年数を勘違いしているせいか、価格交渉してみたところ、あっさり買い取れました。 このシューシュタルという言葉はザクロス山脈の北の端、シラーズよりもはるか北にあるイラク国境に近いバクティアリ族の住む古い町の名前に由来するものと考えられます。 伝統に基づく話によると、シューシュという古い街があって、それに、タルが付けられてシューシュ後に出来たとか、シューシュよりも美しいといった意味にも転用されたらしい。 古代シューシュはアケメネス朝時代のものらしく、イラン流に言えば「神話の世界」の話になります。 勿論、当時の言語による呼び名とは異なり、今の言語に置き換えられていると思いますが、そこまで遡れるのもイランならでは。 カシュカイの人達が入植してきたのはその後ですから、既にその呼び名の認識はあっての事。 ただ、カシュカイの人達は自分の部族名を名乗るでしょうから、シューシュタルというのは何処かでそう呼ばれていたものが、いつの間にか定着したのかもしれません。 このキリムを手に入れるまではシューシュタルという言葉もについて、本気で考えた事がありませんでした。 このキリムを手に入れてからは、色艶が良くて、見て触れて楽しめるキリムなら、これに勝るものは無いように思えてきました。 普通はアンティークでのみ堪能できるものが、このセミアンティークでも十分なのですから。 それ以来、ずっと探してはいるのですが、年代の若い5mを超えるランナー状のものが一度見つかった切り、やはりそう簡単には手に入らなそうです。 |
8/24 | ![]() ユニークなデザインのカシュカイ。 本文でも触れた通り、こんなデザインがあったのだろうかと思い、過去数年間のイランから届いた画像を見たところ、やや近い支柱の並ぶタイプのものが一枚だけありました。 中央の模様は違い、全体的にワイルドな感じで、カシュカイらしいものです。 試しにグーグルでもQASHQAI KILIMで画像を検索してみました。 100枚以上も出てきますが、でも、1枚として似たものはありません。 これはカシュカイではないのか?と思うくらいです。 過密な模様でかなり密に織られている所為か、このキリム、イランから届いた時は水平機特有の歪みが微妙にありました。 ただ、コロナより遥か前に入手していたので、イスタンブルに持参し、その点も補正してきました。 手織りのキリムですから、態々ストレッチする必要ないという意見もありますが、これはとても珍しいデザインの上に品質にも優れているので、些細な事までも完璧な状態にしておきたかったのです。 このストレッチの職人はイスタンブルで一番の腕利き、間違いなく世界一だと思います。 欧米のコレクターが自慢のキリムを、ストレッチの為だけに航空券買って持参するという話を聞きますし、私もそれに似たもの。 勿論、私のストレッチは注文が多く、時間をかけてゆっくり、固定の板から外す際も壊れないようにして、力尽くで引っ張らないようにと、注文が多いのでやや割高。 最近では互いに気心が知れて、私からの発注は「あぁ、あの日本人だ」という具合にスムーズに出来るようになりました。 |
8/17 | ![]() カシュカイのものと思われるジャジム。 数あるカシュカイ部族の中でどの部族なのかはサッパリ分かりません。 そのデザインや装飾等から、少しバクティアリに近いと感じます。 ボーダーがバクティアリでチェック柄がカシュカイだとすれば、ほぼ完璧な気がします。 バクティアリも多種多様ですが、古いものには決まって黄色や緑の鮮やかな天然色が見られますので、何かしらそのエッセンスが伝わっているような気がします。 ただ、ワイルド系のバクティアリにこのチェック柄は制作できないと思います。 このジャジム、当然ながら普通に店頭に残っていたものではありません。 かなり前の記憶ですが、シラーズ辺りで毎年一度開かれていた大きな展示会のようなものに出品されていたものです。 ここでは毎年とても珍しいものがイラン全土から集まります。 当然、バイヤーが全土から集まりますから、商談の機会も大きく、良いものが見つかると取っておいてここに持ってきて売るわけです。 欲しいものが目に留まり、質問等をして折り返すと返事が来る前に売れてしまいます。 その為、画像が届いた時にいくらで買い取りたいかを相手に伝えて一発勝負になります。 この時は運良く買い取る事が出来ましたが、コロナが起こり、このフェア自体がどうなっているのか、最近は全く情報がありませんし、良いキリム自体が無くなりました。 最後のチャンスだったかもしれません。 |
8/10 | ![]() カシュカイ族の素晴らしいスマックジジム。 この画像が送られてきた時、同じタイプのキリムが3枚ありました。 向こうの人達にしてみれば、見慣れたものなのでしょう、凄く適当に撮影され、どんな色合い、つまりは天然色があるのか等分かりません。 小さな破損があるのか等いくら尋ねたとしても、彼らは異口同音に「大丈夫、問題ない。」と言うので、詳細情報は無いにも等しい。 見た感じではとても良いもののような気配はあるものの、一晩考えて、リスクを覚悟で一番細工が細かそうなものを選びました。 ただ、その際も彼らには3枚が同じに見えるらしく、他の選外と間違われる等、手に入れるまではそれなりに苦労もあり、何も期待しないまま何年かが経過して、いざ品物が届くと見てびっくり。 これは失敗したなと思いました。 3枚すべて買い取るべきだったと。 案の定、その方からの商品紹介は無く、見つかるものはもう少し粗雑な物ばかり。 この手のキリム自体、現地にはまだある程度の数量はあると思いますが、この位良質な物は一度も巡り合う事がなかったので、取っておいたものです。 今回、他の物を掲載する都合があり、比較のためにこれもご紹介する事にしました。 品数が少なく市場評価も定まっておらず、品質に比べむしろ安価に取引されますが、貴重さではシナンのチュアルやヤストックに勝るとも劣らない逸品です。 |
8/ 3 | ![]() カシュカイのヘイベを開いたものです。 前に掲載した小さなサイズを買い付けた後でこれの紹介を受け、買い付けました。 その時はこの小さな模様が如何に細かい細工なのかも分からないままに、状態が良いので選びました。 価格的にもあの小さな2つ分に比べて、割高感はありません。 違いはそのデザイン、この花柄はより一般的なタイプで、衣装袋等多くの袋物に見られます。 これらはテヘラン辺りのバザールにも見つかりますが、やはりシラーズ方面は在庫が豊富にあったので、良いものを選ぶ事が可能でしたが、この手の良いものだけは買っておかないと次の機会はかなり難しくなると、今頃分かりました。 価格的にはトルコのヘイベより少し割高ですが、その仕事量が半端なく、トルコものと比べてこのように広げた状態で裏面が見栄えするのは、カシュカイくらいです。 |
7/27 | ![]() カシュカイの中判サイズのキリム。 M293と同じくシラーズ方面からテヘランを通じて紹介があり、買い付けました。 初め見た時は赤の色移りが強烈で、黄土色はそれ程気になりませんでした。 赤色は洗って日干しをすると紫外線で簡単に取り除かれましたが、黄土色だけはどうにもなりません。 テヘランで仲介してくれた方も、まだ取れないと驚くほどでした。 この色染みは、かなり初期に出来たのだと思います。 その為、染料に含まれる色素が多く、色移りなのに染色したかのように染まる事があります。 形状にもやや難がありますが、キリムそのものは何も不具合はありません。 幅のあるキリムなので、割と広い面積をカバーでき、実用品と割り切るなら利便性の高いキリムです。 なお、これらはコロナ前の価格が安かった時期に買い付けた物で、送料も今の半値と安く仕入れていたので、この価格になっています。 この価格帯でも決して売れ行きが良いわけでは無く、高くなるともう売れないので買い付ける事はせず、在庫のみで終わる予定です。 |
7/20 | ![]() 今回ご紹介するのは縞模様タイプのキリム。 いつもイランから大量に送られてくる画像のうち、シラーズからカシュカイばかりの中に縞模様キリムがあり、これが最初で最後でした。 トルコ産や他の産地ならともかく、カシュカイである事に不思議な興味が湧きました。 そもそも、このサイズのキリムが少ない上に、見た事がない縞模様です。 何かしらこのサイズのキリムが必要になり、その用途に合わせて拵えたのではないでしょうか。 カシュカイのキリムは総じて目が詰まっており、これもその手のものかそれ以上に目が詰まっていて、実用に使う分には薄くても丈夫なキリムになります。 価格的にはトルコ産のチュアルよりも安価ですが、コロナ前の安い時期の所為で、今はもうこの価格帯では手に入らず、キリムすら見つかりません。 |
7/13 | ![]() カシュカイ族のソフラ。 何枚かのこの手のサイズのキリムが、シラーズ方面から届いた事がありました。 中央にワンポイントの模様があるもの等、様々でした。 その時は中判サイズのお祈り用キリムがあるんだと思いましたが、どうやら、それらはソフラだったようです。 こちらを買い付けたのは他より年代が古く、白いフィールドが珍しく汚れていなかったからです。 加えて、下手に模様があると、化学染料のきつい色合いなのに少し価格も高かった事もあります。 いずれにしても、今ではそのようなものは一切画像が届かなくなってしまいました。 探せばまだ見つかるでしょうが、何年間もまともなものが一枚もないというのは初めて経験する事で、本当になくなっている可能性が高いと思われます。 話はそれますが、イランから送られてくる画像の中に、カシュカイのお婆さんがその伝統柄を解説しているものがあります。 他の人には見せるなと言われていますので、ここに記す事は出来ませんが、一つの論文は出来そうな話題が含まれています。 |
7/ 6 | ![]() ![]() カシュカイの独特なスマックタイプのキリム。 今年のカシュカイシリーズは、この手のスマックをご紹介するのが一番の目的でした。 買い付けた時は、いつかどこかで見たようなキリム程度にしか考えていませんでしたが、いざ、実物が届いてびっくり。 こんなに良いキリムなんだと思い、それからこの手のスマックを探すようになりました。 が、一時期、頻繁に出てきてそれ以降はピタリと止まりました。 非常に仕事が良く、色合いも明るいものや、このようにシックなものもあり、細密画のような技法は日本人の好みによく合うと思います。 残念ながら状態良く残っているものは数が少ないので、今後ともご紹介する機会はそう多くはないものと思われます。 参考までに、これが見つかった時の紹介画像をここに残しておきます。 ヘイベ等から切り離したものではなく、これがオリジナルという点が特異な為です。 |
6/29 | ![]() 3枚目、定番のカシュカイのお祈り用キリム。 不思議なもので、このようなシンプルなお祈り用キリムでも、部族や用途によって様々なタイプがある事が良く分かります。 今回ご紹介するのは割と人気のあるタイプ、かつては割と多く見つかったものです。 イランでも古いキリムは奪い合いの様相を見せており、かつてのように待っていれば良いものが見つかる時代は終わりました。 これは大体5年位前に買い付けたものなので、こうして割と豊富にお祈り用がありますが、その後は現在に至るまで一枚も買い付けていません。 品薄で、原価が高くなってきているからです。 つい最近、これと同じデザインのソフラが見つかりました。 年代も同じか少し古い位。 でも、穴だらけ、至る所が。 下手に大振りなので、穴の開いたソフラでは飾りとして使うのも難しい。 その割にこれと同じ原価ですから、魅力はあっても、使い道が見つからない以上はどうしようもありません。 今は残っているものの中で、何処で折り合いをつけるかという悩ましい時代になってきました。 今現地にある僅かな在庫限りで、イランとの取引も終える事になります。 |
6/22 | ![]() カシュカイのアンティーク。 ラクダの毛で織られたお祈り用は、まず古いものだけしか見つかりません。 一目見た時欲しいなぁと思いましたが、先方も二つのキリムに出来ると知っているので、提示価格が案外強気。 いくら二つに分けられると言われても、その工賃を含めれば相応の価格となり、状態の良いものが見つかるなら、それを買った方が得策となります。 実際に品物が届いてみて、どんな問題があるのか分かりませんから、リスク負担を考えると工賃以上のディスカウントが無ければとても買い取る事はできません。 ですから、折り合いがつかないと断ったところ、やっと先方が値引きに応じたので買い取りました。 そして、洗ってみた時切れていない!と分かり、切り分けるのに躊躇。 洗って干していた景色を見て、このまま飾りにしても良いなと思えましたので、このような紹介となりました。 一度、このままで飾りとして使ってみて、それに飽きたら加工するというのも可能です。 将来加工される事も考えて、割安に設定しています。 |
6/15 | ![]() このところ夏季のシーズは何らかのシリーズ物を掲載しています。 今年は何をしようかと考えた時、少し変わったカシュカイのキリムが手元にありましたので、定番のものも含めて今年はこれらを掲載してみようと思います。 いずれもイランのシラーズかその近辺で見つかったものです。 まずは定番中の定番、カシュカイのお祈り用キリムです。 遊牧民ですから、移動用として持ち運ぶお祈り用キリムは大方この程度の大きさ。 男女の別があるのか等、それ以上の事はサッパリ分かりません。 カシュカイにはお祈り用に使ったと考えられる絨毯はあっても、中判サイズのキリムは少なく、アナトリアのような大振りなお祈り用キリムも見つかりません。 あれほど大量にキリムを産出していて、生活の中で欠かせないお祈り用が見つからないという事は、無いのではなく、見落としているだけなのだと思います。 これはその移動に際して使う為に織られたお祈り用キリムなのに、実際、どれほどの出番が合ったのでしょう。 何か特別な思い入れが合ったのか、使う機会が無くなっても大事に保管しておいてくれたお陰で、こうしてご紹介する機会に恵まれました。 カシュカイの古いキリムには、ラクダの毛で織られたものや、フィールドが黄色のものがしばしば見つかり、これはその折衷タイプ。 もう少し古いものなら、ラクダの毛で織られていたでしょう。 |
6/ 8 | ![]() アンティークのチャナッカレ絨毯からのクッションカバーです。 つい最近、これらをイスタンブルのクッションカバーの工房で買い付けてきました。 この工房は、かつて私のクッションカバーのほぼ全てを制作していた所です。 コロナ前は発注を断られ、安価な新規工房を探してやっとカイセリで見つけたところで、コロナが発生。 コロナ後にイスタンブルのクッションカバー工房を訪問して話を聞くと、発注を受けてくれる事になり、これまで通り、最高品質のクッションカバーの提供が可能になりました。 私は古くて高額なキリムや絨毯からのクッションカバーを作る事から、どうしても品質の精度を上げなければならず、このアトリエは欠かせない存在です。 さて、このチャナッカレ絨毯、年代は軽く100年を超えています。 どうしてそう言えるかと言えば、本当に古い絨毯というのは、例え、端切れのようになったとしても輝きが違うからです。 加工した状態で絨毯表面を軽く洗って日干していた時、近くで見ても、少し離れても、この絨毯はまばゆいオーラを放っています。 画像でどれほど伝わるかわかりませんが、実物を見ると感じるものがあります。 普通の絨毯とは少し違い、ヤタクと呼ばれベッドのように使う物なので、パイルは太く、本来は長いパイルが隙間を開けて織り込まれるので殆ど模様はありません。 しかしチャナッカレでは、土地柄、とてもヤタクとは思えない程目が詰まっている上に、絨毯のベースが赤いキリムのように織られていて、パイルの結び目が色とりどりで裏から見た時に本当に綺麗でした。 今は裏地があるので、その裏面は見えなくなっています。 元の絨毯はクッションカバーの工房が自ら仕入れてカットし、これから裏地を張り付ける段階の時に、店に行きました。 一目見て古いと分かりましたが、色合いと感触から私なりに年代を推測して、間違いがないと確信した段階で、品物選びに入りました。 というのも、古い絨毯のためクッションカバーに使えるのはボーダー付近のみ、選んでカットしていても、小さな穴がたくさん見つかります。 でも、そうでもしなくては、元が取れません。 そこでまず、表面でパイルやデザインを見て、それから裏返して経糸の断裂などを確かめます。 10枚程度の中から最善の4枚を選ぶと、それらを手に取って近くに居る知り合いの修理屋の下に持参して、彼の眼で見て、全ての破損や将来壊れる可能性があるところを正しく修理して貰い、それを工房で最終加工をしました。 4枚のクッションカバーの修理代金は、ちょうどこのクッション一枚の原価と同じ位です。 絨毯、それも目の詰まったものは一度裏地をつけて加工してしまうと後から修理する事はほとんど不可能に近く、壊れたままか、綿糸を斜めに差し込んで傷口の応急処置を施すしかありません。 そもそもクッションカバーを本気で修理する人は皆無です。 加工工房と修理人が近くに居合わせ、たまたま、上等なアンティークのヤタクがあり、私がその場に居合わせたからこそ出来た今回限定の作品です。 絨毯のコンデションや完成度やそのほか諸々も含めて全てにおいて、私に出来うるベストを尽くしました。 大柄な絨毯なので、小さくすると見栄えしませんから、大き目なサイズにしましたからボリューム感もあり、飾りとしても迫力満点、パイルはこなれて切って、肌触りは極上のサラサラです。 余談ですが、この絨毯、産地は何処かで話題になりました。 アトリエのオーナーは元々、修理人だったのである程度この道には詳しいものの、「19世紀のウシャック」等と話していましたが、今一つ釈然としないのでしょう、私にどこの産なのかと聞いてきましたが、あいにく絨毯には疎い私。 デザイン等はクルシェヒルに似ているからコンヤかなぁと話していたものの、よく分からないまま修理屋の所で雑談していると、「チャナッカレに見える。」と言われてハッとしました。 チャナッカレはアナトリア各地から西へと伝わってきたデザインが入り混じって独自の眼の詰まったスタイルを確立したものなので、赤い背面などの条件がこれにピッタリ。」オーナーに話すと、彼も賛同してめでたくチャナッカレと認定されました。 価格は40*40サイズ換算で6,400円とし、大きさに乗じて設定しましたので、直接買い付けならではのアンティークの絨毯としては安価な設定。 それも、パイルの良いところだけの限定です。 残りの部分も同じ価格だなんて信じられません。 |
6/ 1 | ![]() シャサワンの衣装袋からの小さなパネル。 コロナ前、トルコから帰国の直前に買い取りました。 ご覧の通り、色合いは文句なし。 デザインは好みが分かれるかもしれませんが、これも有名なデザインの一つ、シンプルですが、それ故に凝った形のものと比べて好きな人にはハマります。 元のオーナーは、家賃を支払う金が無いと泣きついてきたので、私のレイハンルの転売を許可して儲けさせてあげたのに、そのお金までも使い込んだトルコ人らしい人です。 本来なら頭を下げて詫びてくると思いますが、それどころか高い価格で私に売りつけて更に利益を得ようとしていたので、この店にあったキリムや絨毯を引き換えに希望価格で奪い取って来たものの内の一つです。 価格が控え目なのはその為、そして、修理を依頼せず、自前で手入れしたからです。 |
5/25 | ![]() シャサワンの衣装袋の小さなパネル。 丁度手持ち在庫にこれが単体でありましたので、ハッキャリ地方のもとの比較材料としても面白いと考えて掲載します。 ハッキャリ地方のものとは特段の縁もゆかりもありませんが、同じトルコ系部族ですからドラゴン模様等は共通のスタイル。 トルコ側ではボーダーを作りますが、シャサワン系には殆どそれが無く、全体を伝統模様で包みます。 ずっと以前に買い付けたものですが、入荷したのは数年前。 あまりに時間が経過していたので、こちら洗って整形してと全てやり直した上でのご紹介になります。 |
5/18 | ![]() 衣装袋のサイドパネルとメインパネル。 メインパネルは2枚あるのですが、キリムをため込んである山の中から手当たり次第に仕上げに送り出す際、一緒に出てこなかったので、片側だけの発送となりました。 しばらく先に、もう片側も届くと思います。 この衣装袋は、ドラゴン模様のスマックパターン。 定番と言えば定番のデザインですが、見た目の色のバランスといい、織り目の整った仕事の細かさが気に入って買い付けたものですから、仕事振りが大変素晴らしいです。 同じ様に見えてもペラペラの質素な物もあれば、この様に重厚に織り詰めたものまで様々です。 飾りとしての用途がメインかもしれませんが、とてもしっかりとして作りですから、椅子の上掛け等としてもご利用頂けます。 とりあえず今回が最後の衣装袋からのパネルになります。 他にバラで買い付けた物がありますので、引き続き、少しばかり掲載を続けます。 |
5/11 | ![]() 衣装袋のサイドパネル2枚。 掲載の都合により、先に同じデザインの2枚をご紹介し、残りを次週に回します。 これらはマラティアで見つけた時既に切り分けてありました。 先にもう一組が売れたか、使われたのではないかと思います。 切り分けたものまでも小さなパネルが3枚セットになっていましたので、ハッキャリでは3枚の小さなパネルを制作するのだと理解しました。 ただ最後の一枚が何の用途なのかは分かりません。 衣装袋と同時に制作されるものなので、この袋に付随して使うものなのでしょう。 前に掲載したペアの物と比べると、こちらの方がやや厚手に出来ていると感じます。 ただ色柄等に寄り好みは分かれますから、その辺りはお任せです。 既にお分かりかと思いますが、パネルの価格は小と大、それぞれ1.8と2.8万円を基本にして程度によって多少の価格差を設けてあります。 もしも単体で仕入れていたなら、もっと上の価格帯になります。 マラティアで買い付けた事による価格設定です。 |
4/27 | ![]() マラティアで買い付けたマフラッシュのサイドパネル。 聞いたところでは、買い付けた場所はカルス方面らしい。 ハッキャリのものが、何故カルスに流れているのか不思議な事です。 話は逸れますが、このサイドパネルを掲載するまでには結構な苦労がありました。 周知のように水平機で制作されたものですから、多少の歪みはあります。 袋状に組み上げるものなので、多少歪んでいても何の問題もなく、それが普通の姿です。 しかし、それはあくまで袋としての場合であり、切り離したので、少しでも見栄えが良くなるように全てをストレッチに出しました。 すると、形は整いましたが、キリムの継ぎ目の経糸が所々切れているのに気が付きました。 ストレッチを掛けた時に、弱い所に力が集中したからです。 また、カイセリでのストレッチの過程で、洗濯糊のようなものが裏面に塗ってありました。 流石に地方都市、腕前も使う材料も二流です。 仕方なく、自宅で何度も水で洗い、糊のようなものを落としました。 次に、切れた経糸をどうするかと思った時、カイセリから送ってもらった背面キリムの中に古いジャジムの端切れがあり、その経糸がこれにピッタリ合います。 切れている所、一つ一つ繋ぎ直した上で、自宅にて時間をかけて少しずつストレッチを行い、ご覧の通りの完璧な姿になりました。 微妙な価格差は見た目によるものですが、飾りとするのであればどちらも同じです。 |
4/13&20 | ![]() マラティアで買い付けたマフラッシュ(ベシック)。 しばらくの間、これら衣装袋からのキリムの掲載を続けたいと思います。 どうやらこのマフラッシュ、ハッキャリでは2組をペアで制作するのが常らしく、数組が現地在庫にあり、どれもカットされてない織りあげたままの状態でした。 何組もあるという事は、これを制作した家族は余程多くの衣装袋を必要としたのでしょうが、聞いた話では、元は5~6組位あったそうです。 6×2=12個分の衣装袋。 多過ぎますね。 加えて、一度も使う事が無く、織り上げたままの状態で保管しておけるでしょうか。 元の状態では4mを超える長いキリム、折りたたんでも嵩張るそれらを置いておく場所が必要。 昔なら、土地はタダ同然で好きな所に家を建てる事も可能でしたが、昨今、そうもいきません。 という事は、やはり地元のコレクターか、転売を生業としている人達が収集していたと考えた方が妥当な気がします。 とにもかくにも、まとめて買いましたので、大きなパネルで購入して頂ければお安くなるような価格設定にしています。 次週は、切り分けたパネルを掲載したいと思います。 |
4/ 6 | ![]() マラティア仕入れのチュアルからのキリム2枚。 前回掲載したものがペアでしたので、これらもペアだと思っていましたが、実際に見比べるとどうも少し違います。 やはり違うチュアルの片面ずつだと思います。 では、それぞれの反対側がどうなったのかですが、同時に手に入らなかったという事は、何らかのトラブルがあって、廃棄されたか加工品に回されたのでしょう。 こうして、幾多もの災難を通り越して、お目に掛かれる品物というのは数が限られています。 この価格帯ですから、品質に優れると言う事は申し上げられませんが、そんな中でも、装飾性の高さとブランド、そして価格の安さも兼ね備えた最善のもの。 昨今、コロナの影響とその後の戦争によって、物価が一段と上昇しています。 コロナ前に手に入れたものと、コロナが終りに差し掛かった?現在の仕入れ原価がまるで異なっています。 キリム屋そのものの存続が危うくなりつつあります。 いずれにしても、この価格帯で手に入るキリムはもう何処にも見つかりません。 |
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