キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
クッションカバーも取り扱っています。
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年始の発送について(2022/1/3)

1/19
コレクション4「アンティーク・マラティア・.シナン
シナン方面のキリム。
今まで何枚もこのタイプのキリムは見てきました。
マラティア、シナンと言えばやはり壮麗なメダリオンに分がある気がします。
でもこれは少し別格な気がして、一度は買うのを諦めました。
でも、最後にもう一目見ようと広げたところ、中央部に描かれた鳥模様がどうしても忘れられないのと、自分の手で取って広げた為、キリムの感触がとても柔らかく、良質なウールで綿密に仕上げられているのが分かり、見た目だけではない内面的な良さに惹かれて手に入れました。
産地はシナンとドゥリジャンのあるヤズハン市、又は、その西方のクルシュヌ辺りと思います。
推定産地があちらこちらに定在しているように思いますが、実はアラブギルも含め、これらの土地がいずれも国道上に位置しています。
マラティアを含め東部地方は険しい山並みが続いていますから、かつての移動経路もこの国道沿いにあったのでしょう。
肥沃な土地で農業が盛んな土地とあって、この制作者の家庭も自然と農業に従事していた可能性が高い。
自ずから、そのデザインは豊穣や子々孫々までの繁栄を願うものになり、こうしたデザインが生まれたのだと思います。
それでも、中央に鳥模様を置く事は珍しく、何かの願い事を込めてこのキリムが生まれた可能性は十分にあると思います。
各家庭で競うように、独自アイデアを発展させていった時代が偲ばれます。
1/12 コレクション3「アンティーク・.ヤムット・アスマルク・絨毯
ヤムット族のアスマルク。
因みに、英語表記ではYOMUTとなりますが、発音ではヤムットに近くなるので、ヤムットを採用しています。
細かい事を言えば、“asmallyk”が正しいらしい。
あと、トルクメン語の発音ではこのyは「ウ」と発音されます。
そして、Wikipediaによるとアスマルクとは、「飾り物」という意味だそうです。

3年程前にイスタンブルで手に入れたものです。
オーナーは何枚か古いヤムットを持っており、アスマルクはこれのみで他はチュアルでした。
トルクメン系をいつも豊富に持っている人で、かつてクッションカバー等も同じ店からの物を買い取って作りました。
これら古いトルクメンは、既に大半がコレクターの手に収まっており、流れ物を見つける事が至難の業、稀に見つかっても、完璧なコンディションの美品には+αの付加価値が加味されているか、そうでなければコンディションに難があるかのいずれか。
その点、これは双方で妥協点が見い出せました。
肝心のパイルはほぼフルパイルで残っており、高品質でダメージと言えば端の方のみです。
以前に掲載した完璧な状態のものの半値以下に設定していますから、古いアスマルクが欲しいけれど高過ぎるとお考えの方には良い機会かと思います。
それでもコロナの状況下で、本来の希望価格よりも更に値引いた価格設定にしてあります。
1/ 5 アンティーク・レイハンル
レイハンル又はマラティアの半分サイズのキリム。
シリア方面から移動してきた部族が、マラティア地方に居住した事から生まれたキリム。
そもそも、この蜂の巣模様はマラティアのものではありません。
東部地方の何処かに起源があり、少しずつ形を変えて、アナトリアの東部地方のキリムに広まったと考えられますが、やはり、マラティア風のものが圧倒的に多く見られます。

酸化しているブラウンはほぼ全域に渡り、良く使われた部分ほど酸化が進んでいますが、ブラウンが少なかった事が幸いして、ダメージ的には僅かにとどまります。
かつて人件費の安い時代なら、間違いなく修理したと思いますが、今では修理代はキリム本体価格(原価)と変わらず、しかもブラウンのみとなれば、誰も修理する人はありません。

もし、このデザインのキリムをお探しであるとか、好みでしたら、品質だけで言えばトップレベルですし、飾りとしても見栄えがすると思います。
価格的にも、チフカナットが半分になる事で、価格は1/3、それにダメージがあれば、その程度によって更に価格が下がります。
このようにブラウンの酸化によるものが大半なので、修理代金に比べてダメージの程度は低く、考え様によってはお買い得だと思って買い取りました。
12/29 コレクション4「アンティーク・.マラティア
マラティア地方のチフカナットの片側。
長椅子の上に敷く為なのか、何かしら、目的があって制作されたものです。
その両者に20cm近い長さの違いがあるという事は、最初からチフカナットにするつもりは無かったのでしょう。
もう片側は房の近くが壊れており、チルプと呼ばれるキリムに頻繁に見られるダメージと似ているため、そちらは椅子に掛けて使っていたのでしょう。

本文でも触れましたが、色目の数を増やせばそれだけ手間は増します。
しかし、これはそういった手間を惜しむというより、むしろ好んで用いている様。
その上にこの過密なパターンを用い、それでも飽き足らず、切り替え部分にはこれでもかと小さなギザギザ模様を入れてあり、相当な気合が入ってなければできない事です。

単に色目が多いだけではなく、それぞれが年代を経たこなれた色彩をしています。
偶発的に染め上がった色彩を使うのではなく、どんな染料を使えばどのような色彩になるのか、よく計算されているようです。
これだけの大きさですから、何回にも分けて色糸を染めなければなりません。
その都度、発生しそうな色むらを極力抑えられた職人気質も見受けられ、果たして当時の一般家庭でこれほど高度な技量があったのかという所まで考えさせられるキリムです。
なお、チフカナットでありましたが、左右が整合しない事から、価格面では割り引かれているものの、純粋に半分だけで見つかった物よりかは少し高い位です。
12/22 コレクション4「アンティーク・.カシュカイ/バクティアリ
カシュカイのキリムに他のデザインが加わったものの第二弾。
これには3本線のジジムが織り込まれているので、カシュカイの本家筋にかなり近いものです。
このキリムが生まれた背景は、全く分かりません。
安易な考え方では、バクティアリの娘さんがカシュカイ族の裕福な家庭にお嫁入りしたというもの。
そうでなければ、元々、カシュカイのキリムにはこういうデザインがあったにも関わらず、次第に廃れて使われなくなったというもの。
やはり、手間暇のかかるものは遠慮したいものです。

とにもかくにも、これほど手の込んだイランキリムは見た事が無く、これを見た瞬間に買うと決めましたが、価格が悩ましい。
向こうも高く売りたいし、見た事が無いキリムは高値が付くのが、この世界の習わしです。
最終的に、イランのキリムという事で、それほど高くも無く買い取る事が出来ました。
マラティア等では見慣れたものですら結構な価格を言われるので、当時としてはお買い得ではなかったかと考えています。
もう二度とは見つからないキリムですから。
12/15 コレクション4「アンティーク・カシュカイ
トルコはカイセリで買い付けたカシュカイの一種。
自身がコレクターの方なので、カシュカイのようなキリムでさえ一味違います。
さて、シラーズ山脈の麓は様々な遊牧民が暮らしていた事に加えて、他の地域から移住してきた部族等もあって、それが混ざり合って何でもありの世界。
実に様々な織物が見つかり、何に使ったのか分からないものまで出てきます。
でも、やはり一番多いのはカシュカイ系の人達。
そのカシュカイ系のキリムの中でかなり少数派なのが、これ。
間違いを覚悟で言うなら、同じシラーズ系にバラミンがあります。
あれは小さなギザギザ模様を精巧無比に織り込んでいき、色の違いにより巨大なメダリオン模様を描き出します。
左右の端の飾りといい、考え方として、何処か両者は似ているように思います。
ただそれは、あくまでデザイン性の由来が何処にあるのかという視点で見たもの。
キリムは、やはりカシュカイ系らしい彼らの好む色合いとデザインで出来上がっています。
12/ 8 コレクション4「ビジャル
セネかビジャルの小さなキリム。
薔薇のセネは良く知られており、このように花柄を平面に並べて描きます。
そもそも、セネではないか?という疑問すら湧いてきます。
そういう思いで見てみましたが、触れた時の目の詰まり方や作りから、やはりビジャルかなと思い至りました。
手に取った時、セネのくったりする感覚ではなく、たたき詰める様に織り込んであると感じるからです。

随分前に買い取ったので記憶は不確かですが、これはイランを回って買い付けしている人からのものだったと思います。
(おそらくクルド系の人です。)
イラン中の田舎町を車で回り、車で寝泊まりする生活を1ケ月位でしょうか、ある程度の品物が集まるとそのままイスタンブルを目指して進みます。
車を買う余裕が無い人は、乗り合いバスを使います。
国境をどうやって超えるのか分かりませんが、絶えず、イランや周辺各国から持ち込まれてきます。
それだけトルコのマーケットが大きいという事なのでしょうが、今は伝統的なキリムや絨毯の需要も供給も少なくなり、バザールを歩いても目に付くのは機械織の絨毯です。
いずれこうした物は歴史の中から静かに消えていく事になるのでしょう。
12/ 1 コレクション4「アンティーク・フェティエ
フェティエのズィリ/ジジムの最高峰。
勿論、現時点の話で、広い世界にはもっと上のものもあるでしょうが、私の知る範囲ではこれがベスト。
このコレクターの方から数枚のキリムを購入し、現在も掲載済みで残っているのは一枚だけ。
少し良い物だけあって、全て割高でしたが、いち早く売れていきました。
ただ、このデザイン自体はオールドでも見られるものです。(※細部は違います。)
品質と言い、見比べるとその差は歴然としていますが、それにこの価格が見合うと思われる方にはまたとない一品になるでしょう。
もっとも、コロナ前との比較は一概にはできませんが。
11/24 コレクション5「アンティーク・シャルキョイ
シャルキョイのカットされた大判。
キリムの幅から推察されるオリジナルの長さは、4倍なら5m程度。
3倍の可能性もあり得ますが、それだと正方形に近いサイズになってしまいます。
他の部位は、相続の際に別れ別れになったのかもしれません。
惜しげもなくシャルキョイをカットするほど、身の回りにシャルキョイが満ち溢れていた当時の街は何と美しい事だったでしょう。

セルビアで聞いた話では、ピロットの街に行くと、殆ど全ての家庭がキリムの制作に何らかの形で携わっていたそうです。
小さな街だけれど、全てなのだと。
文字通りキリム制作に特化した街、郊外では羊飼いが放牧し、刈り取ったウールを貯蔵しておく倉庫があり、糸に紡ぐ職人がいて、染色担当の工房では、原料となる草木を探して山に入る人、染色した糸を街の中央に流れる川で洗う人がいて、河原には日干しをする竿が立っていたでしょう。
この街を訪れて名物料理などを食べると、かつてこの町の人々がこういうものを食べてキリムを作っていたんだなと感慨も一入。

なお、掲載画像は2015年に撮影したもので、長い年月が経過したので、最近、軽く洗った所、スッキリした印象で、キリムはとても柔らかくなりました。
11/17 コレクション5「アンティーク・マナストゥル/シャルキョイ
シャルキョイ・マナストゥルのカットされた大判。
そのデザインはご覧の通り、最も人気のあるパターンの組み合わせです。
本文には書ききれませんでしたが、色合いも美しいものばかり。
黄緑が黄色くなったり、緑味が増したりとまるで自然の草木の様。

そもそもソフィアは、ヨーロッパでも最古の都市の一つ。
巷で有名になった黄金文明を築いたトラキア人が住み着いたのが紀元前3000年というのですから、日本とは桁違い。
ソフィアの街中には、各時代の遺跡が何層にも積み重なっており、地下鉄の駅構内にも、その遺構が見られます。
これは私の推察になりますが、シャルキョイの生まれる文化的素地はソフィアを中心とした周辺都市各地に広がっていったのではないかと考えます。
ピロットは、あくまでその一つにすぎなかったと。
何故なら、シャルキョイ以前のキリムは縞模様の簡素な物が書物に出てくる程度、他には伝統的なタペストリー風の物しか見つかりません。
対して、ブルガリアにはアナトリアの文化にも通じる織物が沢山知られています。
かつて大帝国であったブルガリアにいち早くキリムを始めとした文化が花開いたのではないかと、現地を回っていてひしひしと感じました。

話題は変わりますが、このキリムは初めからこの状態で出てきたものです。
世界のマーケットでは、特大サイズのプレミアが付きますので、もしオリジナルがあった上で切り分けたとしたら、とてもこのような優しい価格帯にはなりません。
11/10 コレクション5「アンティーク・マナストゥル
マナストゥルの大きめ中版サイズ。
随分前に買い付けたもので、このところのシャルキョイとは全く無縁です。
偶々、撮影済み画像の中にあるのを見つけて、掲載を思い立ちました。
スイス辺りのコレクターが売りに出した際に買い付けたものだったと思います。

説明にも書きましたが、マナストゥルという呼び名は何を意味するのでしょう?
ブルガリアでもキリムはその産地毎の村の名前で呼ばれていますが、ブルガリアにこの名の都市、村はありません。
しかし、「モナスティル」という人の名前(姓)はあり、街中には、「マナスティル」という名のレストランなり宿泊施設が見られます。
それらは伝統的なスタイルを持ち合わせた少し上のクラスの施設なので、この言葉を使うと「良いもの」という意味合いを感じます。
これらの事から、イスタンブルに持ち込んで販売する際「これはなんだ?」と聞かれた時に、トルコ語の発音で「マナストゥル」と呼んでおけば間違いないという、凄く適当な流用が思い当たります。
販売価格はシャルキョイと同じ程度となりましたが、実際の原価がこの場合はシャルキョイを上回っているからです。
シャルキョイは数多く制作されたので、高価でもそれなりに数量がありますが、この超ハイグレードなマナストゥルは滅多に見つからないからです。
10/27 コレクション5「アンティーク・シャルキョイ
シワスモデルのシャルキョイでは、一番古いキリム。
他のシャルキョイ共々、セルビア人のディーラーから買い付けました。
但し、画像のみのメール経由なので、正直不安はありましたが、流石は本場だけあり、品物の筋が良い作品ばかり。
これも、赤いフィールドに生命の木のシャルキョイと同じ地域で織られ、色も糸質も同じ。
ただ、模様が違うだけのシワスモデルの最上級品。
細部に破損はあっても取り扱いに困る程のものではなく、このまま飾りに使えます。
黒ずんだシミの跡も、そう目立つものではありません。(※私感です。)
これももう少し状態が良ければ修理して、応分の価格になったもので、価格とコンデションのバランスに長けている一枚です。(※これも私感です。)
10/20 コレクション5「アンティーク・シャルキョイ
シャルキョイのアンティーク。
これも現在のピロットを代表するモデルで、セルビア国王が演壇に立った際の周囲に飾られていたのと同じモデル。
どうでしょう、王冠を彷彿させるイメージがあるとか、でしようか?
ピロットのキリムは国の産業として奨励され、キリムの国章も織られていましたから、ご覧になられた方もあるでしょう。
オスマン時代以降、衰退しかけていたキリムの伝統が、この時再び盛り上がりを見せました。
その後、国王の後ろ盾を失うと、キリム産業は一気に廃れます。
工業化が進むと、苦労してキリムを織らなくても工場で働けば給料が貰えます。
かつて各家庭にキリムは欠かせませんでしたが、マンションに住めば、電気と水道等の設備が整っており、薪で暖を取る古くて大きな邸宅は不便となり、キリムの出番が失われました。
それでも最低限度の需要はあったらしく、かつて工房で働いていたお母さん達が生産を担っていたと思われ、これが伝統工芸の技が見られる最後の時代のもの。
その後は、かつての栄華を感じるようなものは、全くありません。
10/13 コレクション5「シャルキョイ
アンティーク一歩手前のシャルキョイ。
個人的には、アンティークに含めても何ら問題ないと思います。
かつて、ピロットに行った際、初日は街中を歩いても古道具屋を巡っても一枚も見つからず、ほぼ一日を徒労で終えました。
それはそれで妙に嬉しいものの、翌日からは人伝てに頼んで貰う方法に切り替えると、次から次へと集まりました。
かつて全ての家庭でキリムを織っていたというのは事実のようです。
ただ、残念ながら一般家庭に残っている物は、真新しい物か、使い古した端切れ状態のいずれか。
商品価値が低いのでトルコには出回りませんし、結果として、日本の方は目にする機会はほとんどないと思いますが、それらに触れて色合いを見ていると、新しい発見もあります。

80年位前、化学染料が既に一般化していたと言われる中で、色むらは出ているものの、赤いフィールドには茜類を使った天然色であり、作り手のサインといい、時代背景がよく映し出された作品と言えます。
7/28 オールドS「背面完売御礼
ヤストック絨毯(一部はチュアル)から切り離した背面のキリムをご紹介します。
(最初はコットンチュアルの大きめのものを2枚掲載しますが、以降は小さなヤストックです。)
従前から少量は持っていましたが、一昨年に現地に置いていた物をまとめて送って貰い、 今年それらを洗い、一枚ずつ房止めを行う等の最終調整をして、撮影。
品物はピンからキリまで、 普通のキリムと遜色ないもの、それ以上のもの、タダ同然の物など様々です。
この際ですから、貯めておいたものも含めて、全てを出します。
キリムとして遜色ないものは応分の価格を付けていますが、そうでないものは送料等原価が回収できれば良い位の価格設定です。
もうこのような機会はそうないと思いますから、普段使いにお求め頂ければ幸いです。
今年限りの企画としていずれも安価設定にしましたので、複数枚まとめてご購入頂ければ、送料も相対的に安くなります。
いろいろなものがあり、悩まれるかもしれませんが、先にご注文を頂いた方を優先させて頂きます。
10/ 6 オールドS背面「アンティーク・.バイブルト
バイブルトの背面キリム、表面は私のコレクションです。
古いキリムなので裏面が付いたままでも良かったのですが、表面は簡単に修理がでるのに対して、裏面は色の違いがあって適当な色糸を探す事すら難しい。
せっかく表面を綺麗に直しても、背面はこのまま経糸むき出しだとバランスも良くありませんから、止む無く切り分けました。
すると、整然と整った面もちの表面に対してアンバランスで大胆な印象の背面が無くなる事で、表面は単体で整然とした様子、この裏面も独立したキリムとして見立てができるようになり、両方が良い方向にまとまった気がします。
この背面も、鑑賞するのにこのままで房止めが一番簡単ですが、経糸がむき出しのままで飾るのが今一つとお考えの場合は、物は試しと糸を入れていってはどうでしょう。
例えプロの様に上手くはいかなくても、緯糸が入る事で経糸が隠れ、見栄えは確実に良くなります。
9/28 オールドS背面「アンティーク・ピシニク
ピシニクの絨毯の背面。
オールドはともかく、アンティークのピシニクはとても柔らかいので、背面と共に絨毯面も壊れています。
必死に探せば、壊れていないコレクション的な物も見つかるかもしれません。
でもそのようなものは表と裏を切り離す事はしませんし、こうして、裏面だけをご紹介する機会はかなり稀だと思います。

古い時代、アドゥヤマンの片田舎では、極普通に濃厚で強い赤色が染め上げられていたという事実には改めて感心させられます。
美しいものに恵まれながらも自給自足の不便な生活から、現代的な便利な生活習慣に置き換わる過程で、こうした美しいものは代償として捨て去られてしまいます。
どちらの方が幸せな生活なのか、この制作者に聞いてみたい気がします。
9/22 オールドS背面「マラティア
大き目サイズの背面キリム。
こうした無地のキリムを見ていると、下手に模様のあるものよりもこれのように単色で出来たオリジナルのキリムがあれば良いのにと思います。
これならデザインによっての選り好みもしなくて済み、織り進める方も楽です。
ものの本によれば、初期の頃のキリムは無地か縞模様だったという事ですから、キリムの原点がここにあるのかもしれません。
東部地方のヤストックやチュアルの場合、表面と変わらずしっかりとした背面のキリムを作る事が多く、良い状態で残っていれば、表がダメでも背面の価値が高い事も稀にあります。
色合いさえ嫌いでなければ、万能に使えて便利なキリムです。
9/15 オールドS背面「マラティア
この背面キリムは少し大振りな事もあって、小さ目のキリムの上掛けとして重宝していました。
しかし、虫除けの為に、シーツ等でキリムや絨毯の山を覆う事にして、用途が無くなったところでちょうど背面キリムを売る事にしたので、これも販売する事にしました。
私が売らなくても良いなと思っていた位ですから、良いものです。
キリムを知らない方がふらりと訪問された時など、簡単に高い価格で売れますから、取っておいたというのも少しあります。
いちいち背面がどうのという説明も必要ありませんし。
普段、このようなシンプルな色彩のキリムはないので、ナチュラルテイストの無地のキリムが欲しい方にはうってつけです。
9/ 8 オールドS背面「アドゥヤマン
少し風変わりな背面のキリム。
絨毯を織った後に続けて、この背面も作成したのでしょうか。
もしこの背面も絨毯側から続けて織り進めたのなら、わざわざカットするまでもなく、キリムを折り曲げて絨毯と縫合すれば良く、実際によくある事で、それがほとんど。
二枚別々に制作する何らかの必要性があって、この形になったのではないかと推察します。
何より、背面のキリムであっても、退色していない裏を見ると、正直、こんな美しいキリムがあるのかと思うほど。
背面のキリムで、鑑賞に堪えうるものは、そう滅多にありません。
9/ 1 オールドS背面「マラティア
その昔、イスタンブルで高く買わされたヤストックだったと思います。
当時、背面のキリムでわざわざ取っておくようなものは殆どありませんでした。
しかしこれだけは取って置き、こちらで在庫の小振りなキリムの上掛けにしていました。
この度背面キリムを集めてみて、やっぱり良いものだったと再認識。
売ってしまう必要もないのですが、今はキリムの上掛けにはキリムの山を覆いつくすシーツやかなり大判のガラムカール使っているので、取っておく必要性が薄れたため販売します。
9/ 1 オールドS背面「マラティア
マラティアに出向いて買った絨毯ヤストックの背面。
絨毯を品定めして裏返した際、しっかりとしたキリムが付いていて、これは両面が使えると考えたのを覚えています。
私が裏面を確認するとしたら、表面が良いものだから、という理論で行けばシャワックなのでしょうが、単色の背面というのは思い当たりません。
純粋にこの背面キリムだけを見れば、シワスのマラティア寄りの地域。
丈夫なキリムなので、玄関マットからリビングのアクセントとして気兼ねなく使えます。
8/25 オールドS背面「シャワック
シャワックのヤストック絨毯背面キリム。
どの絨毯なのかはっきり覚えていませんが、割と最近に買い付けたものの気がします。
シャワックのヤストック、実用重視で作られたものの為なのか、以前ならともかく、最近では背面が付いたものはとても少なく、買い付けた時点で、取り除かれているか、破損してどうする事も出来ません。
極稀に使用感の無いヤストックが見つかった時だけ、こうして裏面があります。
その上に今回はキリムが別体式で制作されており、縞模様も始まりと終わりがあるので、切り離した感が感じられず、小さなキリムのようです。
他の背面とはまた一味違うものです。
8/18 オールドS背面「ピシニク」2枚
ピシニクの絨毯ヤストックの背面キリム2枚。
絨毯の色柄等は慎重に選びますが、背面のキリムまでは確認しないので、どの絨毯の背面だったのかの記憶が定かでありません。
今回の2枚はカイセリで買い付けたものかもしれません。
いずれにせよ、航空便でまとめて背面キリムばかりが届きました。
今回のピシニクは前の物より一回り小さくなりますが、精巧緻密ですので、制作にかかる時間は同じかそれ以上かも。
茜らしい深みのある濃い赤色です。
ものの本によると3年物以上の藍には染料が豊富に含まれていて、そういうものは少し離れた場所まで探しに行かないと見つからないそう。
余計な装飾等せず、こんなキリムがあったら良いのにと本当に感じます。
これら裏面も上手く退色させると、色むらがクッキリ現れて綺麗です。
洗った後で日干していたのですが、これら茜の赤のキリムは遠く離れていても、とても目を惹きます。
他の高いキリムよりも群を抜いて。
何故でしょう。
8/11 オールドS背面「ピシニク」2枚
かなり以前に買い付けたピシニクの背面です。
画像と説明の通りで、特に補足する事はありませんが、問題なのが私のコスト。
廃棄するのは惜しいと取っておいたものの、日本に持ち帰るには手荷物でこれら裏面を持って各地を移動しなくてはなりません。
その時はマラティアで買い付けたため、次の目的地、カイセリまではバス移動で少し楽ですが、その次は、国内線でイスタンブルのホテルに戻って、再び帰国の為にこれらを持って空港に行くのは苦難以外の何物でもなく、カイセリの友人に頼んで他のキリムと一緒に送って貰いました。
キリムが1キロ程度、房止めや修理を自分で行ったので赤字にはなっていませんが、価格設定がギリギリです。
状態の良い部分の裏面を使ってクッションカバーにすれば良かったと後で気が付きましたが、もう一度トルコに運ぶ元気はないため、安価に提供します。
8/ 4 オールドS背面「アフヨン
オールコットンの裏面キリム。
コットンの裏面はしばしば見られますが、多くの場合、何か色が付いています。
そして、あまり柔らかくないザラザラしたコットンが使われます。
その点、これはチュアルと同じ素材が使われているので、柔らかいコットン。
これをチュアルとして買い付けた時、無地の真っ白い背面の中にワンポイントのジジムがあり、何かに利用できると思った記憶があります。
同じタイプのチュアルは数点購入しましたが、裏面はいずれも穴が開いているか、染み等の汚れがあり、持ち帰るコストを考えて廃棄しています。
(表面は、全て売れました。)
これは、イスタンブルから持ち帰った私の手間と、洗ってストレッチ掛けた分の作業代程度です。
労力を考えると割に合いませんが、廃棄されるより、何かの役に立てばそれはそれで良いと思います。
8/ 4 オールドS背面「シワス
ずいぶん昔に買った絨毯ヤストックの背面です。
破損があれは廃棄しますが、これは何処も壊れておらず、彩色が施されているので残っていたと思います。
キリムの織りそのものはきっちりしているものの、コットン素材が今一つなのと、表は色むらがあって見栄えが冴えません。
しかし、裏面にすると見違えます。
原価はタダ同然とはいえ、国内送料を含めても、使い道がある方にとって利用価値は大きいと思われます。
喜んで頂ければ、わざわざ持ち帰って多少なりとも手入れした労苦が報われます。
しばらく裏面のキリムが続きますが、このような低価格のコットンは今回だけで、次からは少しずつ程度と価格が上がります。
7/28 オールドS背面「中央アナトリア
コットンのキリム。
チュアルの背面には思えないようなしっかりした作り。
チュアルから切り離したような記憶もあまりないのですが、それでも在庫にあるという事は、どこかで買い付けたものなのでしょう。
幅と長さも十分にあるので、使い道がある方にはお勧めです。
安くても全て手作りですから、今、これと似たようなものを制作しようとしても膨大な時間と費用が掛かります。
その点、この価格では素材分+α程度でありながら、安物っぽさもなく普通に使えます。
7/28 オールドS背面「産地不明
以前から在庫に抱えていた一つ。
相当以前に買ったものなので、記憶がありません。
殆どの背面キリムの場合、明らかに「これは裏側ですね。」と分かるものが多い中、これは少し考えないと分からないくらいキリムの雰囲気があります。
普通の縞模様のキリムでは、装飾性が豊か過ぎてやや躊躇するものも多い中、むしろこの位スッキリした方が何処においても違和感などは起こり難く、こんなオリジナルのキリムがあっても面白いなとすら感じます。
7/21 オールドM1「シワス・ザラ
ザラのお祈り用キリム。
エルズルムと同じミフラブを持つ事から、しばしばエルズルムとして売られています。
私も10数年前に一度騙されました。
日本と違い、むしろ騙される方が悪いと言った風潮なのがこの業界。
ただ、これを譲り受けたのは例のカイセリの小さなお店。
父親の代に富を築き、彼自身は、趣味でキリム屋をやっているようなもの。
賢い彼は、買い付けた段階で売価を決めてあり、相手によってさじ加減する程度、彼にとってはこれが何処の産でも余り影響がない。
むしろ、この手のミフラブは見飽きたと豪語するほど。
元々、アナトリアに入荷する古いキリムの殆どが自分の所に最初に来ると言うくらい、この手のキリム、状態の良いものは殆どが彼の手中に収まります。
しかもカイセリに拠点がありますから、産地に近く、ダイレクトに手に入る事から、今まで聞いた事も無かった情報が豊富にあります。
その見慣れた彼が選んで買い付けたキリムから私が選りすぐっているので、品物には間違いがありません。
ただこちらが気を抜くと吹っ掛けてくるため、商談にものすごく時間がかかり、値切り交渉が鬱陶しいいので疎遠になっています。
7/14 オールドM1「レイハンル
レイハンルの珍しい中判サイズ。
チフカナットでも無く、オリジナルの一枚として織られた珍しいキリム。
勿論、一般の市場には出回る事がないもので、今は付き合いの途絶えているカイセリのコレクター、トルコで一番古いキリム屋の家系の4~5代目から買いました。

私の一番付き合いの長い卸屋は、一代でのし上がった為、フェティエ等の縞模様は得意でも、コネが弱く、この手のオールドは今まで一枚も見た事がありませんでした。
それがカイセリの片隅にある小さなお店に、この手のキリムがゴロゴロしているのですから、行ってみない事には分かりません。
この時、つくづくキリム屋の「格」というものを意識しました。
その後、店主と一緒にパッキングを行い、カイセリからイスタンブルへと輸送し、イスタンブルのキリム屋で包みを開くと、これを含めて目を見張るものばかりが出てきて、修理人までもが作業をやめて開封作業を見守っていました。
これが袋から出てきた時、少し離れた場所にいたその修理人は「モンターシュ(カット)か?」と開封をしていた兄に尋ね、彼は「否、オリジナルだ」と即答。
さすがにこの道で生きてきただけあり、良いものには敏感。

それから数年が経過し、もう良いキリムは見つからないと言う時勢になり、最後のチャンスでまとめて買えたのは幸運でした。
売れるかどうかは別にして、良いものは在庫にしておかないと手に入れる機会すら無くなります。
7/ 7 オールドM1「ホタムシ
まるで職人が作ったようなホタムシ。
この大きさですから、基本、お祈りに使うためのものです。
そうだとしても、自分の家庭で使うのに、これほど念を入れて作る必要性があつたとは考え難い。
職人気質の高い優れたレイハンルのお祈り用キリムですら、ここまでのものは記憶にありません。
この織り手にとって、何か大切なものであり、その労力に見合う価値があると考えたからこそこのようなキリムが生まれます。
ただ、いくらトルクメン人と言え、一般家庭で作れるレベルでは無く、その選択肢の一つとして、村でも腕利きの職人に発注した可能性もぬぐい切れません。
とにかく地元に伝わるありとあらゆるパターンを研究し、埋め込むだけでなく、その場その場でのアレンジも効いており、正に職人技。

販売価格は高めですが、あくまで原価ベースで設定しています。
この手のキリム、無傷のものは、市場価格より高く取引されるので、私も卸屋もそれを承知で買い付けていますから、仕方がありません。
もし、穴が開く等多少壊れたもので良く、デザインもありふれたものなら半値で手に入るものがあります。
6/30 絨毯S2「カイセリ・ビュンヤン
去年の絨毯買い付けの際にご紹介したのと同じ、ビュンヤン。
カイセリ市郊外のビュンヤン地方が発祥と言われるカイセリを代表する工房系の絨毯です。
説明にも記した通り、オーナーは数年間在庫として抱えたままで販売する機会に恵まれず、倉庫の中に埋れていました。
別の機会に送られてきたため、今回の掲載となります。
記憶が少し曖昧になってきましたが、このタイプだけで8枚位は先方の在庫にあったような覚えがあります。
最初は最も良いものだけを選んでいましたが、イスタンブルで買い付けるよりもずっと安くしてくれたので、選外としたものでも、使用に際して特段の支障のないものは販売価格を下げても採算が取れるので買い付けました。
もっとも、これは歪んでいるという印象は無かったので、掲載に際して、在庫を掘り起こして撮影したのが最後の画像です。
よく見ると、どれもミリ単位での歪みはあるんです。
それが少し大きくなると、こうして目に付くようになるようです。
6/30 絨毯S1「マラティア・ヤストック
画像を追加しました。
シャワックではないかもしれませんが、とても良質な毛並みの絨毯。
普通のマラティアはそれほど品質が良いとは限りませんが、これはその代表格。
しかも、裏面のキリムが美しい。 茜由来の赤の何と美しい事か。
日干しをした際、裏側のキリムの裏面が埃っぽく、秋口にサッと水洗いして日干ししました。
6/23 絨毯S1「シャワック
最後の一枚のシャワック。
私がこの一枚を選んだように、マニアの方も同様にこの品質を瞬時に理解して購入を決めたのだと思います。
彼は一目見ただけでとても多くのことを理解する人ですから、興味ない素振りしながら買い取る様子が目に浮かびます。

今回掲載した他の2枚も明らかにグレードが高いものですが、その中ですら秀でているのが分かります。
販売しない方法も考えましたが、「それぞれのカテゴリーで最高のものがあるのです。」とお見せしたいと考えてご紹介します。
他より割高になっていますが、そもそも他が低めなので、このグレードを加味したならとても普通の価格です。
6/16 絨毯S1「シャワック・ヤストック
シャワックのヤストック絨毯。
マニアのオーナーが選び抜いた中で、これはそのスタイルが異彩を放っていました。
他のものは裏面のキリムが切り離されていたのに、これだけ残っている訳が後から分かりました。
なぜこのような横向きにしたのか分かりませんが、これはこれで他に見ないスタイル。
椅子の上に置くヤストックなら、この様に横方向で制作した方が見栄えが良くなるでしょうに、他にそういうものが見当たりません。
もしこれの裏面のキリムが失われていれば、面白さは半減したでしょうが、これは見ていてワクワクします。
シャワックの大判絨毯では、持ち運び用の取っ手を絨毯に付けている物等もあり、そのアイデアは他にはないユニークさがあって、好きなものを引き付けて止みません。
6/ 9 絨毯S1「カルス(2枚セットで)」
カルスのヘイベ絨毯を分解したものと思われます。
届いた時に直ぐに撮影できる状態ではなかったので、来年ご紹介しようと考えていましたが、せっかく洗って形も整えたので、今回販売する事にしました。
他のコレクション的な物と違い、実用性を重視すると考え、本格的な夏が来る前に掲載の順番を入れ替えて掲載します。

2枚には些細な一長一短がありますが、価格差を付ける程でもなく、2枚ペアで販売する事にします。
その分、価格は控え目にしました。
ヤストック絨毯ならペアのものを探すのは容易ですが、同じものが欲しいかと言われれば、それも考え物。
その分、ヘイベならば椅子の上に置いたり、どこへでも使えるペアの絨毯は、こういったヘイベの他に思い付きません。
大柄なデザインですが、それ故にインパクトがあり、面白い作品だと思います。
6/ 9 追記
ca288 ヤフヤル YAHYARI CARPET
パイルの奥まで洗えていないと判断して、掲載後に洗いました。
日干しの際に両面とも色流れ部分に水を塗布する事で、かなり抜けました。
元々柔らかいヤフヤルのパイルが、一層柔らかくなりました。
画像よりほんの僅かに色味が薄くなったかもしれません。
手間暇かけて手入れしたので、来月まで売れなければ、少しだけ値上げします。


ca289 カルス KARS CARPET
本文中に「パイルは余り残っておらず」と記しましたが、「パイルは残っています」。
日干した際に見てみると、パイルが短く寝ているので、離れて見るととても短いように感じますが、触れると絨毯らしさがあります。
ディスカウントした価格でしたが、来月には価格を上げます。
6/ 2 絨毯S1「シャワック
シャワックの絨毯。
既に掲載済みの一枚は、カイセリのコレクター系の店に唯一あったものです。
解説でも触れた通り、これは古い付き合いのあった別のカイセリのコレクターからのもの。
マラティアのボスに頼んでも中々見つからず、どうしても手に入れたかったので、カイセリで広く声をかけてみると、古い付き合いのあるオーナーが7枚位を最近買い付けたとの事。
往復3時間と商談に手間取るので躊躇しましたが、私の3倍程もクレイジーな彼が選りすぐった中から更に私が選び抜き、全部で4枚を買い取り、その内の一枚は既に掲載している古いガジアンテップ。
パイルの結び目の細かさや解れの有無等を見極めて、ベストと思われる3枚を選びました。
タイプとしては、一番華やかなものになります。
シックな色調のものとこういった遊び心もある割と華やかなものがあります。
残念なのは、価格が以前より高くなった事。
昨今の販売事情から安めの価格設定にしていますが、品物が良いものは原価かなり上がっています。
もし価格が上がる前のシャワックを在庫として持っている店があれば、安く買える可能性はあります。
ただ、その場合、ある程度の年代があり高い品質を兼ね備えている事が必要となりますから、ダメージがない等の注意が必要です。
5/26 絨毯S1「ピシニク
カイセリで買い付けたピシニク。
最高に美しい絨毯です。
例のコレクターズショップの共同経営者であるもう一人に招かれて、その方のプライベートコレクションから譲り受けました。
彼は筋金入りのコレクター、好きなものはいくら支払ってでも手に入れるらしく、オスマン語の書かれた古い時代の絨毯の画像を見せて頂きました。
市場価値の高い大判は難しいと思いますが、小振りなものだから売っても良いと考えたのだと思います。
付いてきてくれた友人曰く、彼はその日に何かしら現金が必要だったのだろうと。
こちらとしては、いくら各都市の絨毯屋を巡っても手に入るかどうかわからないものが、探し回るまでもなく目の前にあるのですから、とてもありがたい状況。
それでも粘って買い付けましたので、恐らく底値近辺です。
なぜなら、彼のコレクションの一つは、以前、私がイスタンブルで見つけたものとまぎれもなく同一品で、彼の提示価格はイスタンブルのそれより100ドル高いだけだったから。
尚、商談の際はガジアンテップ辺りのものだろうと話していたような気がします。
ビシニクと分かっていたなら、微妙に高くなっていたのかどうかというところです。
5/19 絨毯S1「ピシニク
事の始まりは、マラティアから。
若い絨毯屋グループの友人との僅かな商談を済ませると、いつも通り、同じ雑居ビル内の他の店に案内されますが、目ぼしい物はありません。
しかし、私の行く所、マラティアの若手衆が押しかけてきて、店内にある物を次から次へと広げて見せてくれるので、仕方なく、2×3m程度の縞模様のシワスを買いました。
「今度来るまでに洗っておいて。」と頼めば、タダ同然の友達価格で洗ってくれます。
しばらくして、洗ってくれた友人からメールが届き、何かと思えば、洗ったキリムがオイル臭いというのです。
それはマズいと彼に相談すると、キャンセルまでしてくれて、次の訪問の時には代替品を用意してくれると言う、クルド人らしい行き届いた気配りに感謝。
半年後に訪問して代替品を見ましたが、やはり目ぼしい物がありません。
そりゃそうです、良い条件での交換というのは、なかなか難しいもの。
ごねるのも手ですが、私は、このピシニク1枚の交換を呑みました。
相手も意外な様子でした。
これ以降、交換した店の彼は、私にはディスカウントした価格を提示するようになりました。
問題はこのピシニクの始末。
とりあえず、カイセリに送り、友人に見て貰いました。
彼は破損部を切ろうと即答し、私が了解するかしないかの内に切り始めました。
後はアクサライの職人に頼んでかがって貰い、こうして届いてご紹介するまでに3年以上の歳月が経過しました。
私の旅費に滞在費、そして加工賃に加え、これにつぎ込んだ労力は膨大になります。
それらを無視して、今回は友人たちの親切で私のトラブルを解消してくれたお礼を兼ねて、安価な価格設定にしています。
5/12 絨毯S1「ピシニク
ピシニクの絨毯ヤストック。
以前2枚のピシニクをマラティアで見つけてご紹介すると、早くに売れてしまい、その次がいくら探しても見つかりませんでした。
もう見つからないかもと諦めていたところ、例のカイセリの店で偶々見つかり、他とまとめて買い付けました。
田舎で一括仕入れできたお陰でこの価格にできましたが、イスタンブルなどで買っていた高くなります。
デザイン的には以前に掲載したものと全く同じ、品質も同程度ながら、微妙にこれの方が古いかもしれません。
サイズ的には少し大きめで使用感が無く、絨毯として使うにはピッタリ。
ちなみに、PİŞİNİKのアクセントは「ピ」にあり、発音は「ピシ・・」とのみ聞こえるので、ゆっくり発音して貰うと「ニキ/ニク」があると分かりました。
(クルド人の発音です。)
なお、少しダメージのある古いピシニクも見つかりましたので、来週から掲載します。
それらは飾り用になると思いますので、実用ならこれをお選び下さい。
5/ 5 絨毯S1「タシュプナル
ニーデ辺りで制作された小振りな絨毯。
穀物入れのヤストックの場合、余りに大きい物を作ると中身を入れた時の重量が半端なく、また、損壊を防ぐためにも、大きさには大体の決まりがあります。
最近、小振りな絨毯ヤストックを見ていて、引き摺る様にして移動していた事がわかりました。
(※個体差はあります。)
つまり、イレギュラーな大判は、椅子等の家具の大きさに合わせて制作された物なので、絨毯ヤストックとは異なり、総じて状態が良く、また数量も少なめ。
要するに、絨毯屋の仕入れ価格は同じかもしれませんが、販売価格は高めに設定される事になります。

これを仕入れた店は元々が良い物ばかりを揃えた店なので、二束三文の安いヤストックはありません。
その分、価格は高めですが、私の代わりに友人が価格交渉してくれるので、最終的に他で買うのと同等か少し安い位の価格になります。
既に掲載している高価なクルシェヒル、シャワックのヤストック等と共に買い付けたものです。
4/28 絨毯ML「ダゲスタン
カイセリの郊外、田舎の収集人から買い付けた絨毯です。
一目見て、面白いデザインだと思いましたが、上か下のボーダー付近が経糸に沿って切れ込みが入っており、まるで長い房の様でした。
パイルは結ばれてはいても、もう実用には使えません。
一目見て候補から外しましたが、見慣れている友人がボーダーを落とすと良い絨毯になると教えてくれ、届いてみれば確かにその通りです。
ただ、残念ながら、加工賃が高い。
アクサライの職人は腕が良いだけでなく、巻きかがりにも古いウール、もしくは、修理用に作っている新しい手紬糸を工房で染めたものを使います。
市場ではもう手に入らない糸です。
安い修理人に頼むと、間違いなく化繊の糸で仕上げます。
安くて丈夫ですから。
見えない所にお金を使うのはとても悩ましい。
この手の加工をする場合、10万、20万かそれ以上の高価な絨毯に使う物なので、正直、割が合いません。
もし、今回売れれば次回も考えますが、もしも売れ行きが悪いなら、即刻中止。
それはそうと、このダゲスタン、どうしてカイセリにあるのでしょう?
おそらくダゲスタンから移住してきた人が手放したのでしょう。
カイセリの友人の知人がダゲスタン人で、同郷の親戚の送迎をしていたのを横目に見て、ここにはいろんな人種のコミュニティがあるのだと思ったからです。
4/21 絨毯ML「カルス
カイセリの郊外、友人が古くから買い付けをしている地元の人の倉庫で見つけた絨毯。
田畑の中にある農機具でもしまってありそうな倉庫のシャッターを上げて貰うと、トータルでも20枚程度、少量の絨毯やキリムがありました。
何処で買い付けて来るのか分かりませんが、実に国際色豊か、コーカサスの絨毯、イランの絨毯等が出てきます。
推察ですが、カイセリ地方に居住している人達にもそういった地域からの人々がいますから、要らなくなった絨毯を安く買い付けているのだと思います。
長年の経験で、売れるもの、つまり、天然色だけは知識が無くても良くご存知です。
何処の絨毯なのかはまるで理解していませんが、古い物だけ買い付けているのです。

ご存知のように今はビンテージ加工した絨毯というものがあります。
それらはバリカンでパイルを短く刈って、薬品に浸すか鍋で煮沸して色を抜きますが、これはそんな加工しなくてもそのまま本物のビンテージです。
ビンテージ品に興味はなくとも、これなら受け入れられると思います。
4/14 絨毯ML「ヤフヤル
ヤフヤルの壮麗なモスク柄の絨毯。
立派なデザインを考案して制作するまで、きっと相当な労力を要した事でしょう。
撮影した後で振り返ると、このモスクには6本ものミナレットがあります。
6本のミナレットがあるのはブルーモスクだけらしいので、壮麗さを強調する為にこの形式になったのでしょう。
これだけ手の込んだ絨毯、そうは見つからない品物ですが、地元で仕入れたので、普通に見かけるキリムよりも安価に設定しました。
友人が中間マージンを取らないので、彼の顔効きで買っている分、トルコ人業者にも真似のできない価格になっています。
多少のマイナスポイントはありますが、価格には相応過ぎる程です。

なお、カイセリの友人の紹介で、アクサライの職人工房に修理等を依頼するようになり、それらは今までより全体的に仕上げが良くなりました。
イラン式の房止めは、職人に正規料金を支払っていますので、仕上がりも強度も申し分なしです。
4/ 7 コレクション3「アンティーク・ニーデ・絨毯
見た目、タシュプナル?と思われる絨毯。
この色合いはヤフヤルだなと思って地図上で見ると、かなり近い。
絨毯屋の間で時々言われる、「ニーデ・タシュプナル」と呼ばれる絨毯です。
もっともそういう昔の言葉を知る絨毯屋は数少なくなりました。
基本的に、お祈り用の絨毯は高価です。
以前、パイルが短くても2,800ドルなんて価格を提示された事もありました。
勿論、馴染みの店です。
品物にもよりますが、オリジナルのフルパイルなら3,000ドルは下りません。
しかし実態は、ネームバリューがそう高くない絨毯なら、パイルが短くなると、その価格の下落率は私達が考える以上に大きくなります。
そこが狙い目。
絨毯の場合、パイルが短くなっても鑑賞するには何も支障がありません。
キリムでは穴が開きますから、破損したものは敷物としては使い難いですが、ギリギリの線でパイルが短い程度であれば、実用にも鑑賞にも使えます。
3/31 コレクション3「アンティーク・シルワン・絨毯
黄色と緑の美しい絨毯。
つまり、とても古い絨毯という事。
何故でしょう、シルワンの古い絨毯は色がとても美しい。
しばしばデザイン的に今一つな所があるのですが、これはいずれも素晴らしい。
この絨毯を使っていた家庭は、これに負けず劣らず幸せな家庭だったのではないでしょうか。
長い年月が経過し、家族が別れ別れになっても大事に扱われてきたのが分かります。
流石に当時を知る世代が去り、後継ぎの息子が売りに出したのだと思います。
その家族がトルコに移り住んでいた為、カイセリの友人が買い取り、最後には私の下へとやってきました。
長い年月を経てきた絨毯には言葉で言い尽くせないストーリーがあるものです。
3/24 コレクション3「タシュプナル・絨毯
最高のタシュプナル。
これ一枚持っていればもう絨毯の事は他に考えなくても良いかもしれません。
確かにもっと古い絨毯もあります。
しかし、この何倍もする価格では実用には使えず、古くてもパイルが無ければ鑑賞のみ。
実用性を含め、価格面でも、これが一番優れていると考えます。
イスタンブルの業者を経由すると価格が吊り上がってしまいますが、私はその前段階で買い付けているので、販売価格も安価。
肌触りと言い、見て触れて、二度も三度も楽しめます。
トルコからこれが届いて、埃を払う為に布団干しにつるして置いた時、これがチラリを見えるだけで力が湧いてくる、そんな気分にしてくれました。

なお、現地にあった他の2枚は、1枚は年代が少し若くなり化学染料が見られますが、幅があってパイルも良いもの。
もう1枚は、これより少し古い本物のアンティークですが、パイルが短くなったり多少のダメージがあります。
いずれも次に訪問した時には無かったので、売れたのだと思います。
3/17 コレクション3「カイセリ・マンチェスター・絨毯
トルコより絨毯が届きました。
これは、私が友人から仕入れたマンチェスターの2枚目。
前回買い付けたものは、掲載後早々に売れてしまい、残り2枚のうち、片方はオーナーの思い入れがあるので諦め、こちらを狙って買い付けに行きました。
しかし相手も強者、前にまとめて買わなかったからと、今回は100ドル高い価格を提示されました。
もし相手が友人でなければ、値引き交渉の手口は幾らでもありますが、ここではそれが使えません。
確かに、1枚売れてから次を買いに来ると分かれば、相手も値段を上げます。
ここは情に訴える事で50ドルの値引きを引き出すのが精一杯。
ただし、品物に優劣がある訳ではありませんから、販売価格は前と同じです。
他に代替品がないため、いずれ売れますから、高くしても良いのですが、それだとトルコ人と同じなので、ここは日本人を貫きます。
3/10 ジジム1「フェティエ
あまり見かけないスタイルのジジム。
そもそも数が出てこないため、これがどこの産であるとかの話題にはなりません。
下部のプトラックのジジムだけを見ると、フェティエでも良さそう。
でも、糸の質が違います。
フェティエのブラウンウールはもう少し糸が太く、ぼってりした印象。
色合いやデザインについては説明に記した通り、コンヤ方面に多い色彩。
ピンクが特にそう、フェティエにはむしろ少ないです。
ただこれもミフラブ模様の上端には、水平機らしい緩やかな孕みが見られます。
何より、余り数量少ない事が手伝って、メジャーでは無いので、そこそこの年代がある割に余り高くなのが嬉しいポイントです。
3/ 3 ジジム1「ベルガマ
ベルガマ地方、コザック産と思われるジジム。
以前、大判のコザックは何点か買い付けましたが、小振りなサイズは初めてです。
今まで一度も見かけた事がありませんでしたが、私と同じセンスを持つカイセリのコレクターが持っていました。
たった一枚のソフラですら、ローカルの買い付け人に猛烈にアタックしているのを、傍に居て見ていました。
私の様に、品質が良いからというだけでは絶対に買いません。
しばらく眺めて、何かメッセージが伝わってくるものだけを買うのだそう。
彼の在庫を見れば、豪語するだけの事はあると分かります。
もっとも良品は隠してあるので、中々見せては貰えないと思います。
それだけ拘りがあるのは良い事ですが、価格が安いわけではなく、このジジムも大判と殆ど変わらない価格で買ったので、これでも利益率は低くしています。
2/24 ジジム1「産地不明
最後の最後まで産地に迷ったジジム。
ずっとアダナのトロスだと思っていましたが、この説明を書いていて、シブリヒサルのジジムにとても精巧な羊の角模様があるのを思い出しました。
それだと他の模様もなんとなく説明が付くような気がします。
このジジムを見つけて嬉しかったのは、箪笥から出てきて、それを地元業者が買い付けた後直ぐに買い取る事ができ、修理の必要も無いので、イスタンブルに送って貰い、ストレッチをしただけで、届きました。
これが7~8万円なら悩ましい所ですが、天然色かどうか分からないままでもこの価格でこの状態ならお求め易いと思います。
マラティアまで出張したので、ローカル価格で買い付けています。
2/17 ジジム1「アイドゥン
アイドゥン地方で織られたと思われるジジム。
アダナも考えましたが、トロスに代表される彼らのジジムは精巧に出来ているので、この牧歌的な様子のジジムはアイドゥンだと思います。
勿論、家庭毎に作風は違いますから、複数の確認ポイントが必要です。

そもそも、彼らのご先祖、トルクメン系の人たちはアダナを経てコンヤに移り、そこから一部がアイドゥンに移動したので、各地のデザインを踏襲してこの絵姿になっているため、何処で制作されたのかはもう殆ど分かりません。
ただ、僅かな特徴から推測するのみ。

カイセリのコレクターから買い取りましたが、店内があまり綺麗でないので、どの位の期間ストックされていたのか不安になり、届いた後でさっと水洗いしました。
が、何も変わりませんでした。
ちゃんと洗ってあったようです。
2/11 お勧め「マラティア・ヤストック絨毯
シャワックではないかもしれませんが、とても良質な毛並みの絨毯。
普通のマラティアはそれほど品質が良いとは限りませんが、これはその代表格。
しかも、裏面のキリムが美しい。
茜由来の赤の何と美しい事か。
日干しをした際、裏側のキリムの裏面が埃っぽく、秋口にサッと水洗いして日干ししました。
追加画像はその時の物です。
2/10 オールドS5「ムット
爽快なスタイルのチュアル。
いわゆるムットのデザインとは、どれも少しづつ異なっているように見えます。
広くムットと呼ばれるものに含まれますが、広大なムットらしい趣の違いが見て取れます。
そもそもが収納袋なのに、ここまで力を注いでいるのが何ともユニーク。
偶々、他のムットが売れた機会に掘り出して触感を確かめると、手持ちのムットの中でこれが一番古くて上質、あの屈強なムットがこなれているので応分の年代があります。
これなら敷物の他、壁に掛けて鑑賞するのにも全く恥ずかしくありません。
2/ 3 オールドS5「ムット
ムットチュアルから切り離した背面。
なぜ売り残したのか記憶が定かでありませんが、少しいい物だったからかもしれません。
他はいかにも背面という単調なブラウンの中で、これには少しだけ景色が見られます。
偶々、ミックス糸が余っただけかもしれませんが、大量に生産されるチュアルの背面にしては少しユニークです。
1/27 オールドS5「ムット
ムットではない可能性がありますが、一般にムットと呼ばれるチュアル。
長いサイズでフルカラーなところが気に入って買い付けました。
この手のチュアル、傷が無くて両面使えるものは、切り離せば2枚のキリムになりますし、背面が余り背面らしくないので、普通のキリムとして売れます。
しかも背面は、「もしかして天然色かも?」と言えます。
切り離すのが嫌な方は、横のかがり糸を落とせばユニークなランナーが出来上がります。
袋/2枚のキリム/ランナーと3通りの利用方法、どれもこなせます。
1/20 オールドS5「ムット
袋のままのムット。
卸屋からムットを買う場合、状態の良いものは袋のままでストックされています。
理由は簡単、切り離す手間がかかるからです。
時には袋のままで欲しい客もありますから、無駄な仕事はしません。
しかし、袋のままで残っていたとしても、破損等があれば容赦なく分解されます。
特に、運搬の際にコロンを持つので、コロンそのものだけでなく取り付け部分も壊れています。
何よりチュアルの品質そのものが劣っていれば、問題外。
その点、これは全てのチェックポイントを無事に通過した珍しい一枚になります。
このままで敷物としても使えますし、余り物の衣類等を詰めれば大きなクッションにもなります。
1/13 オールドS5「ムット
以前にイスタンブルでまとめ買いしたムットのチュアル。
画像の撮影データを見ると、2012年の12月13日の撮影。
という事は、その前年に買い付けたものです。
当時既にこの手のチュアルは少なく、高品質タイプばかりを何年もかけて集めていた人から卸屋が買い付けたものを、私が殆ど買い取りました。
これらは将来的に対面販売等の機会があったときの為に少数、保管しておいたものです。
対面の場合はチュアル由来だとの説明も必要なく、普通に玄関マットサイズとして良く売れます。
下手に図柄のあるキリムよりも高く売れるのですから、不思議。
ただ、昨今の事情を見ると、現実的にそれも難しいかなと思い、在庫をご紹介しています。
1/ 6 オールドS5「ムット
ムットのチュアルを開いたもの。
イスタンブル滞在中、在庫処分的なセールスがあり、その倉庫の中からこれを選びました。
日本に一番多くのキリムや絨毯を売った方です。
他の業者の手前、詳しくは言えません。
品物選びのセンス、商品管理といい、日本人相手に成功した理由が、このムット一枚でも見て取れるのが面白い。

今から15年前なら、このムットも50枚、100枚単位で売買される程の数量があり、山と積まれていました。
しかし、気が付けばその山はどこにもありません。
袋で織られるムットは、切り離せば普通のキリムとなるにも関わらず、キリムとして織られたものの半値以下ですから、放っておいても売れます。
今や高品質タイプは、画像を送って探してもらっても中々見つかりません。
今後、ポロポロと忘れた頃に出てくる事があるかもしれませんが、年々品質が落ちていきます。
良い物が売れて、そうでないものが残るからです。
安価で低いグレードは見つかると思いますが、中~上級のものは例え見つかっても高くなります。
2/30 オールドS5「ムット」2枚
ムット方面のジジムチュアルを開いたもの。
初めて見た時から袋にはなっておらず、この状態であったと記憶していますが、一度も袋として使われていないかどうかまでは分かりません。
白地のキリムに3本の広いジジムのベルトがあり、それがかなり特徴的。
元々、壊れ難く強度を上げるために用いられるジジムですから、改良を凝らした結果として、このベルト方式が出来上がったのでしょう。
そして、装飾性も競うようになり、次第にそちらに軸足が移ってきたもの。
2枚を同時に買い付けましたが、微妙に性格が異なります。
基本的な構造や素材が同じなので、少なくとも同じ村から出てきたもの、同じ家庭、姉妹という可能性もあります。
別々の時期に入荷したため、最初のものが入荷してからかなり長期間待ってから次の1枚を撮影しています。
微妙な価格差は、装飾性の違いを反映したもの。
2枚を触り比べると、1枚目の方がほんの僅かに薄いと感じます。
勝手に推測すると、1枚目が微妙に古いか、手慣れているせいなのか、手早く仕上げてあり、2枚目は地道に丁寧に仕上げていったかのようです。
ただ、そう言う程変わりはありませんから、お好みでお選び下さい。
定番のムットより原価が高く、小さなキリムと変わらないので、販売価格もそう反映しています。
12/23 オールドS5「ムット
ムットのチュアルの両面。
チュアルそのものが特に珍しいわけではありませんが、安価での販売が可能であり、汚れや破損がある訳でもなく、オリジナルの状態、装飾面ではむしろ秀でている位。
ベースに使われている経糸がやや太めで強いヤギの毛の為、キリムはやや厚みがあり、その上に織り込まれるジジムがボッテリしています。
これだけ頻繁に色柄の切り返しを行う位ですから、作り手の技術が劣っているのではなく、何かの事情でこの手のチュアルが必要とされたのでしょう。
華美さを競うように華やかで、殆どの隙間を埋めてあり、シンプルな筈のチュアルの縞々模様は非常に色彩豊か。
その多くが魔除けや豊穣のモチーフですから、入り口等に敷いてお守りの役目を兼ねてお使い頂くのは如何でしょう?
このチュアル、空輸したため、裏面は空輸した経費+三つ折りと長期間プレスする等の手間を考えると原価相当であり、表面を購入される方の希望を優先とし、不要とされた場合は、この価格で販売します。
併せてのご購入で、端数の500円はカットします。
12/16 オールドM1「ピロット
ピロットの鳥模様キリム。
ブルガリアでは生命の樹とのコンビで描かれますが、この鳥模様のピロットでは大きな生命の樹を用いません。
3mを超えるような大判では混在するケースはあるものの、基本、鳥模様だけで、殆どがこのサイズで制作されています。
不思議なのは、これも箪笥模様等と同じ地域で制作されていたと思われ、いつも混ざって見つかりますが、その数は多くありません。

この様な小さな模様を詰め込んでいれば、色糸を頻々に交換しなければならず、織り上げるにも時間を要し、トータルではかなりの手間がかかるものです。
それにも関わらず、敢えてこうしたデザインにしたという事は、切実な需要の減退のようなものがあって、腕自慢の家族なり工房の様なものがあって、このスタイルを提案できたのでしょう。

今はもうピロット、シャルキョイが入荷する機会が極めて限られ、これに限った話ではありませんが、中々見つからないタイプの一つです。
12/ 9 オールドM1「シャルキョイ
シャルキョイを代表する生命の樹のモデル。
かつては祈祷用のメダリオン模様でしたが、オスマン帝国の支配の間に、文化の融合が進み、シャルキョイ独自のオーナメントとして認識され、セルビアでも生命の樹の呼称が与えられています。
それ故、宗教色はほぼ皆無、純粋にシャルキョイに伝わるデザインとなっています。
その色合いは、デザイン共にアンティークと瓜二つ。
何故なら、この手本となるキリムには天然色の本物しかなかったからです。
これより少し若くなると化学染料がより一般的となり、シャルキョイにはあり得ない色彩が普通に使われるようになります。
当然、糸質や製法もシャルキョイに準拠したもの。
シャルキョイ風のオールドキリムは数多くありますが、ここまで本物志向のものはそう有る訳ではありません。
正直、一緒に撮影したアンティークと見比べても殆ど遜色が感じられないものです。
12/ 2 オールドS6「ヤムット・チュアル」2枚
イランから買い付けたトルクメニスタンはヤムットの袋物。
偶々ですが、トルコ訪問前にテヘランから画像が届いて、価格を聞くといい(高い)値段。
二つ返事で要らないと答えました。
仲介してくれている人は、この業界の顔聞きでもあり、いつも、「価格が気に入らないなら交渉する。」と言ってくれます。
ただ、これは交渉してもどうにもならないレベル、本当に要らないからと断りました。
この事はすっかり忘れてイスタンブルに行き、目抜き通りに在りながらあまり流行ってない店舗に談笑しに行くと、同じタイプの無傷の袋があるではないですか。
「いくら?」と聞くと、イランと大きくは変わらない価格。
早速、撮影してテヘランに送りつけました。
この段階では、イランの業者がボッタクリしていると忠告するのが真意でした。
でも顔聞きの彼としてはメンツを潰されたと感じたのか、かなり交渉して、価格を提示してきました。
ここまでして貰うとこちらも後に引き難い。
私としては買い取り価格を提示して、相手が譲らなければ断るという大義名分が立つので、無理そうな価格を提示すると、数ドル違いまで落ちたそうで、彼が買い取ると決めてしまいました。
売主も利益は殆ど無いレベルまで落とさざるを得なかったと思います。
もし、状態の様物がお好みなら、ご相談下さればトルコで見つけてきます。
ただし、これより少し若く、天然色が微妙になり、価格も二倍位です。
11/25 45cm角クッションカバー「アダナ・レイハンル
アダナの、フィールド部分です。
基本的に三角形の櫛で構成されたメダリオン模様ですが、その隙間には様々な模様で埋め込まれており、どんな模様が出るかはカット次第、その偶々現れるハプニングが面白さと言えます。
ボーダーと比べ全体的に暗めの画像に写っていますから、実物に近い色合いです。
ただし、カメラでは再現できない微妙な濃淡等は実物でしか感じられません。
11/18 45cm角クッションカバー「アダナ・レイハンル
アダナレイハンルの半分を使ったクッションカバー。
半分だけを先に買い付けてクッションカバーに加工したところ、キリムが良い事も手伝って、とても見栄えが良かった事から、残りの半分も半年後に買い付けて、同様に加工しました。
赤色に濃淡のある茜を使っている事から、熟成した茜がまだ十分に手に入る時代、キリムの織り密度等から推察して70年位の年代があると思います。
白いボーダーは、ウール、コットンとの混紡、そして、コットンのみが混在しています。
画像では平坦な赤色に見えますが、年代を経た天然色ならではの染めムラが肉眼では良く見て取れ、画像よりずっと綺麗だと感じます。
今日はボーダー部を9枚ご紹介し、フィールド部は25日を予定しています。
なお、ご注文に際し、取り置きはお受けしますが、取り置き検討はご遠慮下さい。
11/11 オールドR「ベルガマ
カイセリ方面で、キリムマニアの暑苦しいおじさんから買い付けたものです。
かつて私がこれと似たタイプ、表面だけのものをネット上で売っているのを見て、自分はオリジナルで少しいいのを持っていると自慢してきました。
いちいちネット上をチェックされるのも鬱陶しいですが、それなら「見せてくれ」と言うと、本当に良い物でした。
どこを見ても面白く、一枚のキリムを景色として楽しむ事ができます。
周知のようにチュアル等の小物は収集性があり、ベルガマ地方のもので(古くて)珍しいものは高い価格で取引されます。
おそらく、穴が開いた壊れた状態のものでも、これ位の価格になります。
11/ 4 オールドR「ムット
チュアルのスタイルで織られ、事実、チュアルだと思いますが、余りチュアルらしくないキリム。
ここまで書いて、思い付きました。
ムットではなく、マラシュかもしれません。
そう仮定すると、ムットらしくない装い、色合い、経糸の素材まで説明が付きます。
マラシュは、スマックも得意としています。
ムットなら装飾にジジムを入れるでしょうから、この推察は当たらずとも遠からずだと思います。
ただ、一般にチュアルものはムットと言われるので、ムットで通用します。

遊牧民系キリムならではの天然染料が使われ、コストパフォーマンスに優れているので、仮に半分にカットして使えばお得感が倍増します。
10/28 オールドR「シワス
シワス近郊の縞模様キリム。
大き目の袋物かもしれませんが、袋として使われていたというより、むしろ、敷物として使われていたような様子がありました。
以前は自分好みの高品質で薄く、天然色系の薄手なものばかり見ていましたが、最近になって、実用的なものも良いなと思うようになりました。
勿論、ただ安いだけで選ぶのではなく、ある程度の品質以上のものでないと自分が許せませんから、そこは依然として高いレベルを維持しているつもりです。
これは普通にキリムとして良いなと思う位の品質があり、ジジムではなく、敢えてスマックを使っている所と何一つとして悪い色が無い所が気に入りました。
10/21 オールドR「シワス
チュアルを作るのと同じ方法で制作されたキリム。
これが袋になっていたなら、変形を伴っていますし、接合部の色合い等にも変化がみられる筈。
マラティア等の田舎に行くと、そのままランナーとして使っているケースも見られる事から、元が何であるかはあまり考えない事にしました。
ただし、買い付ける際には「元はチュアルでしょ、なんでそんなに高いの?」等と注文を付けて値切っています。
そのため、最近は「これはチュアルではない。」と釘を押される事も。
お陰で、チュアル風のものは良い価格で手に入るようになりました。
この価格だと、(上等な)フェティエの小さなキリム程度。
色柄とも申し分なく、実用には不具合どころか、惜しいくらいです。
10/14 オールドL5「シワス」2枚
マラティアで買い付けたシワスの大判キリム。
元の長さは5m近くあったと思います。
周知の様に、オールドのキリムの価格は面積にあまり左右されない事から、大きいものほど得になります。
勿論、オーバーサイズは+αの価格になりますが、高が知れています。
もっとも、私の様に一枚ずつ見て買う業者は少ないらしく、一山幾らというケースもあるそうです。
(見ないで買う。)

また、このような縞模様の場合、例えカットしてもデザイン的に損なわれるのは統一性のみ。
元々、5mもあったらいちいち見ていられないので、実用キリムとすればお買い時な方が有難い。
お陰でサイズ的にはフェティエ等の縞模様と同じ位になりました。

丁度、縞模様キリムの2倍位の原価でしたが、それも半減。
フェティエの様な遊牧民系と違い、巨大な織り機を設置して一年近くを掛けてキリムを織るため、縞模様は波打つようにはならず、精巧に出来上がります。
藍染めの伝統は失われていますが、まだその名残を残す年代のものなので、色合いも落ち着いています。
もしこれが若いものだと、オレンジ等のキツイ化学染料とのバランスを取るため、黒い縞を用いる等あまり好ましいものではありません。

両者とも特にダメージ等はありませんから、お好みでお選び下さい。
10/ 7 オールドL5「アナムル
アナムルの縞模様キリム。
既に様々な縞模様タイプのキリムが在庫にあり、もう買わないつもりでしたが、これは初めて見たラクダ色のキリム、状態も良く、ボンボンが残っていたので、現状維持を条件に買い取りました。
勿論、いつもより値切り交渉が効いています。

色彩では、普通は赤、時々、黒と相場が決まっている中、明らかに違うラクダ色にしたのは生活の中で使うもののようにも見て取れます。
日常的に使うので、少し目を詰めていったのか、それとも偶々なのか。
いずれにしても、この状態で残っているという事は、殆ど使う機会が無かったようです。
9/30 オールドL5「フェティエ
気温が上がったため、掲載を途中で止めていましたが、これが最後になるフェティエです。
原価でも一番高いものになります。
一見して、適当に織り進めたように見えますが、下準備だけでかなりの期間を要します。
そもそもラクダの毛を集める事すらこの時代は容易ではありません。
かつて何処か近くにラクダの牧場があった事と思いますが、ラクダで運搬する時代は終わった中、第三国に輸出する需要があったのか、ラクダはフェティエのこの時代でアナトリアからは消滅します。

そのもう二度とは手に入らないラクダの毛を使い、羊の毛も自分達で集めた草木で染めています。
それだけの労力を費やした大事な素材、織り上げるにも手間暇がかかるものを何も意図なく織り進めたとする方が考え難いです。
自分の気持ち、願掛け等も交えながら、制作に向かったと思います。
この過程で、自ら培った素養の中で自然にこの形が生まれてきたのでしょう。
おそらくそれが何代も受け継がれ、この時代に、こうして産み落とされたものです。
9/23 クッションカバー取り混ぜ「40cm50cm
いろいろなタイプの縞模様及び無地のクッションカバー。
いずれも原価ベースの価格設定としています。
40cm角が3種、50cm角が2種、同じ模様をサイズ違いで揃えても面白いです。
以前、加工を引き受けてくれていた工房が独自で制作して販売しているものの中から選びました。
新しいも古いも関係なく、一枚当たりいくらになりますので、当然、古くて状態の良いものを選びました。
ただ、この当時、自分の為に作り始めて間が無く、在庫が少なかったので、それほど珍しいものは無い中で、選び抜いた最善のものがこれらです。
念のため、縞模様と赤いものは、居合わせた知り合いのキリム屋に、「天然色に見えないか?」と確認して同じ理解だったので選びました。
裏地は少し素材が変わりますが、ほほ同じ仕様です。
9/16 フラグメント「アンティーク・ジャジム
テヘランのバザールに数枚のガジャリが持ち込まれた際に画像が届き、一枚だけ買い取りました。
以前、糸としてジャジムを買い付けた事がヒントになったのでしょう。
もう一枚、とても美しい色合いものが欲しかったのですが、模様がとても単調なので止めましたが、分割すれば単調さも半減されるのに後で気が付き後悔。
この手のものは、欲しい業者があるらしく、テヘランのバザールに持ち込まれると、飛ぶように売れていくと、仲介の方も驚いたと言っていました。

ともあれ、これがオリジナルの姿で残る唯一のジャジム。
元々、風呂敷の様に何かをくるんで使うらしく、ジャジムの中からキリムが出てくる事も珍しくなく、私には、キリムよりジャジムの方が欲しい事さえあります。
イランの方々にはありふれた物過ぎて、受けが良くないのか、当時、それ程人気が高いものではありませんでした。
ただ、これがイスタンブルに渡ると結構な金額で売られているので、需要はあります。
ガジャリ特有の強い糸で織られているので、保管はあまり神経質になる必要もありません。
何かあっても、水の中に放り込んで洗う事も出来ます。
なお、補修の際の当て布には、使い古したスラックスの様なこなれて柔らかくなった布で良く、特別なものを買い求める必要はありません。
9/ 9 フラグメント「アンティーク・ジャジム
かつて修理糸として買い付けたものです。
10年近く前、アンティークが毎週のように売れていた頃、どうしても古い天然色の糸が欲しかったので頼んで取り寄せました。
残念ながら、昨今、古いキリムも人気がなくなり、取って置いたこのジャジムの出番がなさそうなので、販売する事にしました。
これと他の小さな端切れとセットで100ドルも支払いましたが、ほぼこれの額です。
少し高く買いました。
トルコでもイランでも世界共通で、こちらから買いに行くと価格が高くなり、向こうから売りに来た場合は安くなります。
高く買っていますが、持ち帰って洗う所まで自分で行い、余計な経費は掛けていません。
今では、反対にこの位古いジャジムは手に入り難いので、それはそれで良かったのかもしれません。
色を愛でる事ができる数少ないジャジムです。
9/ 2 フラグメント「アンティーク・ジャジム」3枚
イランから買い付けたジャジム。
最初からこれを探していたのではありません。
トルコで入手が難しくなったキリムの修理糸が物価の安いイランで手に入らないかと?と、かねてよりテヘランの業者に尋ねていました。
するとある日、これはどうかと画像が送られてきたので、そのまま買い付けた次第。
生憎ガジャリの糸は豊富に持っているので、糸としては足りています。
ただ、これならバラして販売できると考え、自分で洗うと、予想通り破損は大した事ありません。
それどころか、洗って綺麗になると、美しい天然色が良く見えてきました。
オマケにこれは仕事が細かいので、小さな模様ですがクッキリ浮かび上がります。
薄くて軽いので何処にでも飾れ、長いものは適当にカットして使えます。
針仕事の得意な方は、いろいろな形にチャレンジしてみて下さい。
8/26 オールドM6「シャワック・ガジャリ
マラティアで買い付けたガジャリの2タイプ目。
これは巻物のようになっていたので、好きなサイズに加工できます。
但し、加工賃が少々必要。
マラティアのボスとも相談して一番使い勝手の良さそうなこのサイズにすると、丁度半分位になります。
価格は、キリの良い3万円と考えましたが、まとめ買いしてある分を少しでも価格に反映させる事にしました。
安価なチュアル程度の価格ですが、このサイズなら、敷く事も壁から掛ける事も出来ます。
このサイズでこの低価格はマラティア仕入れならでは。

なお、元の長さが15mですから、これと同じタイプがもう一枚とれた筈ですが、届いたのはこの一枚のみ。
理由が分かりませんから、ストックしてあるカイセリを次回訪問して見てみようと思っていますが、航空機が運休しているのでどうにもなりません。
8/19 オールドM6「シャワック・ガジャリ
マラティアを訪問した際、複数枚のガジャリがあり、まとめて買うと安くすると言われ、物は試しと買ってみました。
届いたものを撮影して、どの順番で掲載するかと考えた時、色の違いを理解して頂くために一番古い方、小さなカットから掲載する事にしました。
全部で4タイプあります。
こちらは、他に何枚か切ってありますが、何かの手違いで今回は届いていません。
ざっと出来上がりを見た時、房止めしてあるのはこの一枚だけだったと思います。
加工賃の方が高くなると販売価格にも反映させなければならず、房止めはこの一枚のみとし、他は折り返す等して経費を節減しています。
本当は全て房止めの筈でしたが、日給払いしている職人さんへの支払いが嵩むので、手を抜かれたようです。

以降掲載のものは年代が少し若くなる半面、経年劣化等がないのでサイズが大きくなります。
大きいものほど面積比では安価ですが、余り年代が無いのと、大き過ぎる傾向にあります。
いずれも安価な価格ですから、お好みのものをお探し下さい。
8/12 フラグメント「ヘルキ
ヘルキのスマックチュアル。
カイセリの旧市街地、絨毯屋がまだ残る唯一とも言える通りを歩いていると、3代目で顔の広い友人にはあちらこちらから声がかかります。
そこで、知り合いの店に勝手に入ると、店主を押し除けてお尻の下に隠してある物を物色、値段交渉までしてくれます。
トルコではこう言う場合、交渉役が結構な上前を撥ねます。
ただ、私の場合は友達として認められており、滞在期間の買い物の手伝いのお礼として100ドルを支払う事にしているので、本当に原価、しばしば自分で価格提示も行います。
さてこちら、肝心のお店にはもう商品そのものがありません。
どうやら、店のドアを開けたままにしているので、大事なものは鍵のかかった倉庫に入れるのが慣習のよう。
そこで出して貰ったのが、このチュアルと小さな絨毯。
どちらもボロでしたが、ドル高、リラ安も手伝ってかなり安い。
自分で洗えば、クリーニング代もかかりません。
幸運にも損傷は右端だけ、ここを避ければクッションカバーが作れ、凡そ70cm四方の大判になります。
ただ、背面が見えるのも面白いので、現状で、クッションカバーに加工するよりも少し安く販売してみる事にしました。
8/ 5 オールドM4「シャワック・ガジャリ
マラティアで同時に買い付けたシャワックのガジャリ、2枚目。
特徴的な房はありませんが、房になる部分を織り込んであるので、手間の違いで言えばこれの方が仕事量は多くなります。
せっかくキリムにしてあるのですから、これはこのまま敷物として使いましょう。

偶々ですが、これを買い付けた一年後にまた同じマラティアで何枚か模様の無いガジャリを買いました。
イランから届いた中にも少しありますので、今年の夏はガジャリの特集を開こうと思います。
7/29 オールドM4「シャワック・ガジャリ
マラティアで買い付けたシャワックのガジャリ。
シャワックのガジャリは、私も大好きです。
値段を尋ねてみましたが、案外高いので、互いに質問しました。
私からは「なぜこれは高いのか?」、「その価格なら買えない」と。
ボスからは、「私の店にはシャワックが沢山あるのに、なぜ、今回だけ興味があるのか?」と。
私の答えは、「模様の無い縞々のガジャリはいくら品質が良いと言っても、売り難い。」、「これにはユニークなデザインがある、だから面白い。」と答えました。
おそらくく、彼に取っては模様のあるなしはその時々のタイミング次第という事なのでしょう。
すると、もう一枚一緒に買ってくれるならトータルで50ドル値下げすると言うので、しぶしぶ買い取った次第。
シャワックは品筋が良いだけでなく、実用性を考えて制作されています。
必要が無いのにこのような飾りの房を作る事はありませんから、初めから飾る事を想定していたと考えられ、やはり吊るした時の見栄えの良さは他にないものがあります。
7/22 フラグメント「アンティーク・イニジェ
コンヤはイニジェのフラグメント。
初めて立ち寄った店で、安くするから買わないかと言われましたが、要らないと断りました。
でもその後、店内にあった他の物を何点か買うとそこそこの金額になったので、プレゼントだと言って譲ってくれました。
この方、トルコ人の割にナイーブな方で、暇な時は一人トルコのギターを奏でており、極力スレスから離れようとしている様子、道端で立ち話等をあまりしないので、知り合う機会がありませんでした。
偶々、道端でヤストックの良いものを見つけて値切ろうと乗り込んだ店でした。

さてこのキリム、貰ったのは良いけれど、結構重く、持ち帰るには重量オーバー。
仕方なく、知り合いの店に半年預かってもらい、次の訪問の際にカバンを空けておいてやっと持ち帰る事ができました。
それから暖かくなるのを待って、半日位浸け置き洗いすると、思ったより綺麗になり少し感動。
ただ、欲しい方を探すにしてもなかなか難しいと思い、ほとんどトルコでの原価レベルの価格にしています。
持ち帰った事やクリーニングの手間等を考えると、割に合いません。
これがカットされ、状態の良い部分だけになっていれば、高い価格になった可能性が高いです。
7/15 オールドL3「カルス・ガジャリ
マラティアで買い付けたカルスのガジャリ。
他の店もそうでしたが、マラティアに運ばれてくるキリム・絨毯はカルスが多いです。
地元の買い付け人は、ハッキャリやカルスによく行く様です。
それだけ地元にはキリムが無く、今なお、キリムが見つかるのがこれらの地域なのでしょう。
丁度、この隣に掲載しているベリタン(L174)を買い付けた人と同じ方から別の機会に買い取りました。

遠目に見ればワイドな縞模様キリムですが、近くで見ると櫛模様のパターンも見られ、4枚のキリムを縫合している糸も模様の一つと見る事も出来、独特のクルディシュ・ノットがワイルド感を演出しています。
本体のキリムと同じ糸、染料が使われているので完全な総草木染の天然色です。
7/ 8 SALE「シワス・ペルデ
シワスもしくはマラティアで織られたペルデ。
マラティアに行った際、一番仲良しの友人がこれはどうだと見せてくれました。
彼としては精いっぱい魅力的な価格でアピールしてきたと思います。
その価格は、クリーニングも何もなし、現状渡しと言ってきたからです。
ここで頑張って値切った所で僅かな金額、少しの利益も無ければ、今晩招待してくれるディナーの味にも影響します。
仕方がないので、少しだけ追加の作業をお願いして買い取りました。
以前、イスタンブルの卸屋で見つけた中盤サイズのペルデ、壊れたままで良いからいくらになるかと尋ねると、250ドル位と言われた記憶があります。
それは化学染料を用いラフに織られていて、このような伝統的なスタイルではありません。
ただ、想定外だったのはその重さ。
空輸したのか、持ち帰ったのか、記憶が定かでありませんが、カイセリまで運ぶのに苦労しました。
もし空輸していたなら、私の利益は数千円。
クリーニングの手間を考えると、ほぼ原価です。
6/24-26
&7/ 1
カイセリ・サルズ・クッションカバー
カイセリはサルズのクッションカバー。
低価格でありながら品質、年代共に十分なものがあります。
しばしは安いものはそれ相応のものとなりますが、これはずっと上のレベル。
使用されているウールは、悪いキリムのスカスカではなく、しっとりして目も詰まり、年代を経る事でこなれ、とても柔らかく、ほのかににぶい艶すら感じる良いキリムです。
低価格を実現できた理由は、キリムそのものを自分で買い、洗いに出して、そのまま工房に送って加工してもらった為です。
今は引き受けて貰えないイスタンブルで一番との評判の高かったアトリエのものです。

当然、買い取った時からこの色合い、長い年月をかけてゆっくり退色したものは、短期間で無理やり退色させたものとはマイルド感が違います。
敬遠されがちな黒ですら優しく、ブラウンっぽいところやほんのりなすび色っぽいところのムラが出ています。
長いキリムだったので、一番染めの濃い色合いが使われている所と薄い部分、その中間等があり、お好みでお選び下さい。
実物は画像よりもっと綺麗です。
色味が違って見えるのは、織の順目・逆目などの違いで光が反射しているためと思います。

7月1日は、チフカナットの半分、長いままを横に切ったものです。
40㎝角2枚分を1枚にした事になります。
普通のクッションカバーではあり得ない、ボーダーからメダリオンまでがスッポリ収まる構図。
サルズのキリムを楽しむには、ピッタリではないでしょうか。
かなり大きなサイズなので、中綿をたっぷり入れてソファーに、薄綿でベンチシートや車の後部座席に、枕等としてでご利用下さい。
柔らかい肌触りですから、肌の触れる場所に向いています。
たぶんこんな安価で良いキリムのクッションカバーは、二度と作れないと思います。
横方向に微妙に長いものがあり、その分だけ微妙に価格に反映しています。

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こだわりのキリムで作ったバッグや
クッションカバーも取り扱っています。